瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ 崇徳院
せをはやみ いわにせかるるたきがわの われてもすえに あわんとぞおもう
百人一首の存在を知る前に諳んじていた一首。
アニメ「はいからさんが通る」で知ったのが最初だと思う。
主人公花村紅緒が少尉こと伊集院忍と許嫁(いいなづけ:婚約者)になる理由がこの歌に込められている。

少尉の祖母と紅緒の祖父はそのむかし恋仲だった。
しかし、公家と武家のふたりは結ばれなかった。
無念を子孫が結婚することで果たしたい!
子どもの世代はどっちも男だったから無理だった!
孫はうまいこと同世代で男女になった!
少尉は男!紅緒は女!
結婚だー!
という流れ。
主人公紅緒は適齢期になるまで知らされてなかったけれど、伊集院家と花村家ではそういう約束になっていたワケ。
紅緒の側は祖父母ともに没しているのでこの約束は美しい物語に昇華したと言えるけれど、少尉の側は当事者が存命している。
おばあさま(恋してた張本人)とその夫である。
アニメを観ていた幼児のころはなんとも思わず、のちにマンガを読んだ小学生のころは「悲恋!ロマンチック!」と思っていた。
が。
今思えばとんでもない。
妻が独身時代に恋愛していた男のことをずっとずっとずーっと引きずっているばかりか、その男の孫と自分の孫を婚約させるって言う。
何かと言えば涙ぐんで「せをはやみ …」と呟くおばあさま。
孫の少尉の耳にタコができるほど、子どものころから繰り返し繰り返し聞かされたおばあさまの恋物語。
愛した男と結ばれたかったという強い想い。
……夫たる御前の心中や如何に。
おじいさまはワガママだの頑固だのと言われてたけど、おばあさまの方がよっぽどワガママで無神経。
アレを許す御前の器の大きさはハンパない。
「CITY HUNTER」の魔鏡でも印象的だった。

魔鏡っていうのは鏡の反射で文字などが浮かび上がる仕組みのもの。
魔鏡は、平行光線ないし点光源からの拡散光線を反射すると、反射面のわずかな歪みにより反射光の中に濃淡があらわれ、像が浮かび上がる鏡である。 ウィキペディア
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百人一首、知ってる歌はある?
小野小町の
花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
も物語によく登場する。
美しい花でなくとも、色褪せて萎んでいく花の旬の短さにはなさけなくもさみしい思いがするもの。
こちらの歌の方が普遍の心情がこもっている……
と思うアラフォー
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