湊かなえのデビュー作。
デビュー作品は著者のコアな部分が顕われる。
これが描きたい!という強い衝動が作品に熱を持たせる。
書いて描き続けて巧妙になると粗は減るけれど、初期の熱気は荒さを補ってあまりある魅力があると思う。
事件の関係者が次々と独白していく。
それぞれの「告白」
何が起こっていたのか。
何を思っていたのか。
それぞれの視点で語られる、それぞれの真実。
本当の真実はどこにあるのか。
……真実?
ほんとうのこと?
人間は、誰よりも自分に対して一番多く嘘をつく。
嘘を嘘だと意識しないほど。
本当だと信じてしまうほど。
語られた、たくさんの「告白」
何を真実だと思うのか、解釈は読者に任せられている。
森口先生と直樹ママの人物像はリアルに思えた。
振り幅の方向が違うけど、どっちも困った「母親」だ。
直樹ママはめんどくさい母親だけど、けっこう共感することも言っている。
4歳児を勤め先の学校に連れてきてちゃんとした管理もしないで放置するのは如何なものか?っていうのがそもそもの出発点ではある。
「少年A」修哉、「少年B」直樹、修哉ママはちょっとキャラが嘘っぽい。
人物が作り物めいてるんだよね。
人物が生きているんじゃなくて、ストーリーの駒になっちゃってる。
美月の描き方ももうちょっとやりようがあったような。
困ったら中二病メンヘラにしとけ、っていう安易さが惜しい。
直樹に恋してる設定は好き。
「世直しやんちゃ先生」は夜回り先生とヤンキー先生を混ぜたみたい。
実際の少年事件を混ぜこんだり、読者の興味をひくのが上手いね。
「ウェルテル」のやる気のある無能っぽさ、情熱はあるんだよね……っていう始末に負えない感じがウザくて面白かった。こいつ絶対自己啓発好きだわ。スクールウォーズの泣き虫先生もリスペクトしてるに違いない。昭和なら生徒も一緒に夕陽に向かって走ってくれただろうにねー
エイズやモンスターペアレントや不登校やイジメなど刺激的なネタ満載なのはサービス過剰に感じた。
グラビアで露出過多すぎて「脱ぎすぎーっ」てなるやつ。
イジメのどたばたと修哉の仕返しは爽快だった。
ベストセラーだけあってすごく引きこまれたし引力のあるお話だったけど、完成度はあんまり高くなかったかな。
松たか子の声と顔のイメージで読んだ。
映画は観てないけど、予告はたくさんみた。
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!"特別収録"中島哲也監督インタビュー『「告白」映画化によせて』。
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