何年前だろうか、推理小説の旅情ミステリー、といったジャンルで人気作家になった内田康夫さんの作品をたまたま図書館で借りたら面白かった。
同じ時期に最初にテレビドラマ化していた日テレの浅見光彦シリーズを、先に旦那さんが知っていて「これ面白いよ、弟が探偵で兄が警察官」へえ?そんなのあるのかと。後日ドラマを見て、原作が内田さんだと知り、次々と借りまくりはまってしまったのだが、これまたそのタイミングで、光文社が文庫を出す、書き下ろし作品の中でなんとファンクラブを作るの告知があり、モノ好きでミーハーだからすぐ入会した。
軽井沢で懇親会のパーティーが開催され、今は懐かしい特急あさま号を上野から乗っていった。
会報も発行され、会員のための倶楽部ハウスか出来たり、その近くに宿泊施設も出来たりと盛況だった。
サイン会も新刊発売の記念で東京大阪神戸といった主要都市で開催されたので、関西住みの時も関東に戻ってからも、何くれと駆けつけたものだ。
会員同士が交流出来る懇親会も主に秋冬シーズンに開催されたので、そこで知り合った数名の方々と仲良くさせてもらい、一緒に次のイベントに参加したり、今でもハガキを出す付き合いがある。
しかし、先生がお元気だった頃の作品と、少し健康に陰りが見え始めた頃とでは、明らかに本の中身が変わったなと感じた。
分厚い単行本上下でも、読み出したら止まらなくてあっという間に読み終わったし、初期の地名プラス殺人事件の文庫シリーズなんてあまりにも何回も読んでタイトルを見たらヒロインと犯人の名前が浮かぶくらい覚えてしまったものだ。
先生も高齢になり、段々作品も数が減り、あまり、イベントも開催されなくなったタイミングで、肝心の本が正直前ほどのめり込んで読めなくなり、そろそろこの倶楽部会員を卒業しよう、と退会した。
ほどなくして先生は天国に行かれたので、オバサンの遅い青春を彩ってくれた貴重な時間だったなと思った。
かなりの数の本を持っているが、最後の方の作品以外は少なくともどれも4回以上は読んでいるのだが、その読むのが大変になった頃のは結果一度しか読んでない。
そうだ、最近の物価高騰で文庫でさえビビる値段だし、足が痛いせいで図書館も行きにくいから、持ってる本をまたたくさん読み返そうと決めて、内田作品を手にしたのだが、やはり後期の読みにくい作品は今も同じ、かもっと苦労して進まない。
あれ?これ年のせいなんかな?と悲しくなり、それよりは前のだけど4回は読んでないかも?の作品を手にしてみたら、いや、これは面白い!止まらない!しかも中身を見事に忘れているので初、みたいな感じ。
まるでドラクエやってるがごとく止まらなかったから、ある時期までの作品は自分にはやはり相性がよくてすごくハマったのは間違いないんだなと認識した。
わりと作家のファンになると全部読んでみたくなる方だが、作家によるけどこの作品はダメだった、みたいなこともある。ひととおり一気に読んで、もういいか、とその後一切読まなくなる人もいる。
骨太な作品もよいが、あまり重いものは読んでてしんどくなることがあり、時代小説やファンタジーなどが寝る前には楽だったりする。
出来るだけ内田作品は読みやすかった頃のに絞って再読しようと思う。