知名度の高い神保町の老舗。半チャーハンをつけた「半チャンラーメン」の発祥店の一つとしても知られ、このメニューを頼む人が多い。


この2枚の写真は2013年5月に訪問した時の半チャンラーメン。ご主人がゆっくり茹でている麺はやや柔らかめで、に茹でられた麺がスープにたゆたっている。スープには生姜や旨味の入った醤油ダレをやや強めに感じる。具はチャーシュー、甘さを感じるメンマという、東京ラーメンの伝統的なスタイルを今に伝えているもの。
半チャーハンは厨房の中華鍋に作り置かれていて、注文の度に温めて出している。中華料理の「炒飯」とは異なり、ごはんもところどころ固まっているし、アツアツというわけではない。
ラーメンだけだと旨みが強く、チャーハンだけだとぱさついていると思う人もいるだろう。しかし、このラーメンと半チャーハンの相性が抜群。是非、交互に食べてみてほしい。スープの塩分をチャーハンが受け止め、チャーハンの油がスープにフィードバックされる。口の中の軽く焦げたチャーハンを、スープでほどいていくのも味わい深い。
こちらは2016年6月に訪問した時の写真。見た目には大きな違いがないが、このラーメンはいつも店主と一緒にいる助手の方が作ったもの。その為か、ラーメンの湯切りがご主人の時よりされていて、醤油ダレのしょっぱさが低減されていて、生姜の印象が強まっている。もちろん、中華鍋に作り置きされている半チャーハンとの相性もよい。

ラーメンと半チャーハンを混然一体のものとして楽しみ、その空気感を味わうのが「さぶちゃんの半チャンラーメン」なのだと感じる。ご主人はラーメン作りを助手に任せているわけではなく、時折ラーメンを作っているとの事。常に厨房にいて、お客さんには丁寧なあいさつを欠かさない。今年で創業50年を迎えるが、決して体調が良くは見えないご主人が、それでも店を開け続けているのは、この半チャンラーメンと、ご主人の人柄に惹かれて訪れる人が絶えないからだろう。
まだ食べていない人は是非一度、かつて食べた事がある人はもう一度、さぶちゃんの味を体験してほしい。

さぶちゃん
東京都千代田区神田神保町2-24
地下鉄「神保町」駅から徒歩3分
