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先日裁判を控えている方のカウンセリングをしました。
相手がこう言った、いや言っていない
時系列もおかしい・・・
なので、どこまで行っても平行線です。
その時にお話ししたのは、
人の記憶は曖昧なもので、相手は嘘をついているのではなく、真剣にそうである、と、思っている可能性もあるんだよ、ということです。
本当にびっくりですが、そんなことがあるんです。
今日は、人の記憶について書いてみます。
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「昔、お母さんにこんなことを言われた。」
「先生に傷つく一言を言われた。」
「あの出来事があったから、私は今も苦しい。」
私たちは過去を思い出す時、まるでアルバムを開くように、そのままの出来事を見ているような気がします。
でも人の記憶はそんなに単純なものではありません。
記憶は、思い出すたびに少しずつ手が加えられ、またしまわれると言われています。
つまり、子どもの頃に体験した出来事を、大人になった今の価値観で見直しながら、もう一度記憶しているということです。
だから、
「あの時は当たり前だと思っていたことが、今思えばとてもつらいことだった。」
と感じることもあるし、
反対に、
「あの頃は親を恨んでいたけれど、今なら親の気持ちも少し分かる。」
そんなこともあります。
どちらも間違いではありません。
それだけ、人の心は成長し、物事を見る角度が変わるということなのです。
さらに面白いのは、
同じ出来事を経験していても、人によって覚えていることが全然違うことがあります。
兄弟でも、
夫婦でも、
親子でも、
「あの時、そんなこと言ってないよ。」
「いや、確かに言った。」
そんな会話になることがありますよね。
どちらかが嘘をついているわけではなく、
それぞれが、その人なりの記憶を持っているのです。
私たちは、見たいもの、興味のあるものしか自分の中に入ってきません。
記憶は感情と結びつくので、どうでもいいことは忘れてしまう、ということが多いのです。
だから私は、このことを知った時、とても救われる気持ちになりました。
もし記憶が絶対ではないのなら、
「私が思っている過去だけが真実ではないかもしれない。」
そう思えるからです。
もちろん、傷ついたことを「気のせいだった」と言いたいわけではありません。
あの時感じた悲しみや寂しさは、本当にあったものです。
でも、その出来事には、今までとは違う見方があるかもしれない。
そんな可能性を持てるだけで、心は少し軽くなります。
感情と出来事の解釈は分けて考えます。
カウンセリングでは、
過去を消すことはしませんが
でも、過去につけていた意味を、それは真実か?という視点で見ていきます。
その結果「私は愛されなかった。」と思っていた出来事が、
「親には親の精一杯があったのかもしれない。」
という見方に変わることがあります。
すると、不思議なことに、苦しかった記憶まで少しずつやわらいでいくのです。
これは、無理に前向きになることとは違います。
大人になった視点で、新しい角度から人生を見直してみること。
それだけで、長い間自分を縛っていた思い込みが、少しずつ緩んでいくことがあるのです。
大人になったのだから、勝手に過去の解釈が大人になるのではありません。
一度取り出して丁寧にみていくことが必要なのです。
これも記憶の面白いところです。
私たちは過去を変えることはできません。
でも、過去をどう受け取るかは、今日から変えていくことができます。
今、問題がある、前に進めない・・・こんなことがあるのなら、過去の記憶がブロックを作っているのかもしれません。
一人ではどうにもできない、と思う人は相談に来てください。
新しい人生の扉を開くためには、今までとは違うやり方が必要だ、ということも覚えておいてくださいね。
もう寂しくはありません。
この自分で大丈夫と思えたら
新しい世界に踏み出すことが出来ます。
そんなお手伝いが出来たら嬉しいな、と思います。
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