年の瀬になり

今年も芥川賞・直木賞の季節が

やってきました〜!





ほんとうに毎日バタバタすぎて

こんなツイートをしたけれど

(ワーニャ伯父さんの余韻が残ってました)

面白そうな作品がいくつかあったので

取り寄せました^^



お取り寄せした

芥川賞候補作ひとつめは

安堂ホセ『ジャクソンひとり』。



これまでに読んだことのない物語で

最後まで展開が読めず、

驚きっぱなしでした。



物語の主人公は

スポーツブランドメーカーの

隣に併設されているジムの

マッサージスタッフとして

雇われているジャクソン。



彼はアフリカのどこかの国と

日本のハーフらしくて、

陸上をやっていたらしくて、

モデルもやっていたらしくて、

もしかしたゲイかもしれない。



誰も真偽を確かめたことはないし

尋ねようともしないまま、

ジャクソンをのぞく周囲の人々が

彼のことをそう噂していました。



ジャクソンは周囲の人々から

好奇のまなざしを浴びながら

淡々と仕事をしていましたが



ある日ジャクソンが着ていた

貰いもののロンTにプリントされた

QRコードから、ただならぬ姿の

黒人男性の動画が流出したことで

猛烈に偏見のまなざしを

浴びることに・・。



タネを蒔いたのは自分だけれど

周囲の人々からの

“視線の暴力”がひどくなり

ウンザリしていたジャクソンですが



ひょんなきっかけで

ブラックミックスの仲間に出会い

仲間とともに「ささやかな復讐」を

することを思いつくのです・・。



軽快なテンポで進んでいくこの物語は

ダークな世界が入り混じりながら



「人と違う」ことに過剰反応する

日本社会の同調圧力の強さと

「偏見」の暴力性を考えさせられる名作で、

ジャクソンたちがどうなってしまうのか

先の展開が気になって

物語世界に引き込まれっぱなしでした。



この物語内で特に際立つのは

無遠慮で詰めの甘い「視線」です。



ジャクソンのことを噂する

人たちの好奇な視線。



見た目だけで判断して

職務質問をする警察の視線。



リアリティショーの

演出にまんまと乗せられる

視聴者の視線。



彼らの視線は

「人と違う」「自分とは違う」

ということだけに反応していて、

細かいところまで見ようとしない

無遠慮さと詰めの甘さがあって



ジャクソンや「仲間たち」は

そのことに怒り、反発し、

ささやかな復讐を企てます。



ささやかな復讐は

成功していきますが

物語後半部からは

不穏な空気が流れはじめ、

ダークな展開になっていきます。



ラストは怒涛の展開で、

え?なに?どういうこと??と

混乱しているうちに

物語が終わってしまいました。



彼らの復讐劇は

成功したとも言えるし

失敗したとも言えて、



結局彼らの周りの世界は

変わっていなくて、

引き続き“視線の暴力”を

浴びるだろうと予感させる結末で



日本にいる限り

「非“純ジャパ”」の彼らは

“視線の暴力”からは逃れられないと

再認識させられたような物語だと

感じました。。



ジャクソンの周りにいる

「純ジャパ」の人たちの

同調圧力の強さとしつこさ、

珍しいものに過剰反応するくせに

警戒し、距離を置こうとする態度は

嫌悪感を覚えるとともに心当たりがあり、

ヒヤリとした気持ちにさせられました。



日本でぬくぬくと暮らす

「純ジャパ」のひとりとして

“視線の暴力”に加担しない態度でありたいと

考えさせられました。



同調圧力、“視線の暴力”という

日本人にとって身近な問題と

自分が知らないダークな世界が

入り混じりながら

ささやかな復讐劇が描かれる

スカッとモヤっとさせられた名作でした。



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