こんにちはー!!
「理想の暮らし方は?」「理想の夫婦のあり方は?」といったことを
日々、悶々と考えるようになりました…。
もちろん、ひとりで考えずに夫といろいろ話し合っていますが
そのなかで「この本を読んで!」と夫に強くすすめられた本がありました。
それが大田嘉仁『JALの奇跡』。
2010年に倒産したJALをわずか一年で復活させた奇跡の経営者・京セラ創業者の稲盛和夫さんの戦いの記録です。
著者の大田嘉仁さんは当時の稲盛さんの秘書で、「側近中の側近」と言われる方です。
2010年の話ですが、本書が出版されたのは昨年です!
稲盛さんは当時京セラの名誉会長で、78歳という高齢にもかかわらず、戦後最大の2兆3000億円の負債(!)を抱え倒産したJALの会長に就任し、再建の重責を担います。
専門外の航空業界なのに、なぜそこまでするのか?ということはのちに述べますが、結果として稲盛さんはJALをV字回復させ、JALはいまでも高収益を保つ日本が誇る大企業として存在しています。
JAL倒産のニュースはわたしも印象に強く残っています。
あの大企業が倒産!日本はどうなっちゃうの!?と学生なりに嘆いた記憶があります。
稲盛さんは瀕死の状態だったJALをただ救うだけでなく、翌年には過去最高の1800億円の営業利益をあげる企業へと成長させたのです。
…す、すごい!!
さらにすごいのは、この重責をまったくの無報酬でやったこと。
…さらにすごい!!!
というわけで、誰もが「再建は絶望的」だと思い、世間の厳しい目にさらされたJAL。
国家予算レベルの負債を抱えた企業をV字回復させるために稲盛さんがやったこととはどんなことだったのか。
凡人が思いつく限りでは、
人件費などの経費をできるだけ削る。
不採算事業は全てやめて高収益事業に集中させる。
まずはこんなところなのですが、稲盛さんはそこから手をつけるのではなく、まずはじめに「意識改革」を始めたのです。
稲盛さんは「京セラはファインセラミックの技術があったから成長したのではなく、心の在り方を大切にして、心をベースに高い目標を目指して全員で頑張ってきたから」(30頁)だと言います。
稲盛さんは「心の在り方」を重視した経営哲学を持ち、京セラで実践してきたその哲学をJALに吹き込んだのでした。
稲盛さんの哲学はさまざまなものがありますが、代表的なのは「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という「成功方程式」です。一見シンプルな方程式ですが、意外と奥が深く、読みながら唸らされます。
稲盛さんはこの方程式にのっとり、京セラが成長するための仕事哲学をまとめた「京セラフィロソフィ」をつくり、全社員に浸透させます。
社員全員が「京セラフィロソフィ」を心から理解し、実行していけば必ず成長する。稲盛さんの熱い思いは社員それぞれに伝わり、京セラは日本が誇る大企業へと成長していったのでした。
とはいえ、「京セラフィロソフィ」をただJALに転用しては意味がありません。
まずはJAL幹部たちの心構えを変える教育を徹底し、彼らの気持ちをひとつにした上で「JALフィロソフィ」の作成にとりかかったのです。
本書を読んで、倒産以前のJALの姿に苦いものがこみ上げました。
会社はもちろん、各部署の経営状況など一切わからず、自分の部署の予算をいかに多く獲得するかに注力し続ける管理職。
高コスト体質なのに気づかず、予算を使い切ろうと躍起になる現場社員。
「これはおかしいのでは?」と思ってもなかなか言い出せず、変えられない企業文化。
これはJALに限った話ではありません。
こういった体質が残っている企業はまだまだたくさんあるでしょう。
わたしにも心当たりがあります。
稲盛さんは幹部の心構えを変えることで、次のリーダー、現場社員へ浸透させ、全社員の意識改革、企業文化の抜本的な改革を果たしたのでした。
ものすごく簡単に言ってしまいましたが、JALは従業員数3万人を超す大企業。
しかも「心構えを変える」って、自分ひとりで実践しようとしてもなかなか大変なことです。
もっと確実な方法があるのではないか、と多方面からさまざまな意見を浴びますが稲盛さんは意志を曲げず、JAL幹部のリーダー教育と、社員の意識改革を徹底したのでした。
稲盛さんがどうしてここまで「意識改革」にこだわったのかというと、稲盛さんが「人を信じること」を最重要視していたからです。
専門外のJAL会長就任を受けたのは、稲盛さんの「人を信じる」気持ちの強さと「JALを救いたい」という完全なる善意の気持ちからだったのでした。
…はぁ、本当にすごい。すごいしか言えない。
「私たちは、一度何かに染まった心は簡単には元には戻らないと思いがちだが、それは間違っている。JAL再建で示されたように、人の心は甦ることができる。そうなりたいと思い、努力を重ねるなら、本来の美しい姿に戻ることは可能なのである。」(251頁)
この一節にしびれました。
稲盛さんの美しく、広く、そして誰よりも熱い心に胸を打たれました。
最後まで読み終わり、夫に「この本めちゃくちゃ良かった!!!」と叫び、心から感謝しました。
本書は経営者だけではなく、仕事をしている人なら誰もが読むべき一冊だと思います。
仕事に求めることっていろいろあると思います。
お金だとか、やりがいだとか、働きやすい環境だとか。
社会人8年目になって思うことは、それよりも「人の役に立ちたい」「良い会社にしたい」という純粋な気持ちを“実感できる”仕事がなによりも自分の幸せにつながるのではないか、ということでした。
人間の心は弱くてもろいです。
忙しくなったり余裕がなくなったりすることでつい感覚が麻痺してしまい、魔が差してしまうこともあります。
だけど、人間の心は甦ることができる。
そのことを強く感じた一冊でしたし、このことをずっと忘れないでいようと強く感じた一冊でした。
夫婦ともども稲盛さんに心酔してしまいました。
稲盛さんの経営塾・盛和塾は今年で解散するそうで、とても残念です…どこかで講演などを聞けるチャンスがあればぜひ参加したいなと思いました。
