こんばんは!
同時にそれらの「核」を突くような本にうなされていました。
ここ最近ずっとちびちび読み続けていた、
平野啓一郎『「カッコいい」とは何か』
や~~っと読み終わりました!!
休憩本を2、3冊はさめてちびちび読み、2週間くらいかけて読みました。
「カッコいい」という言葉、ふだん何気なく使っていますが
「カッコいい」って一体どういうことなのでしょうか?
歌って踊るジャニーズ系が「カッコいい」と思う人がいれば、
黙々と仕事に励む職人気質な人が「カッコいい」と思う人もいて。
外見だけでなく生き様も「カッコいい」と言えたりするし、
男性に限らず「カッコいい女性」というのも容易にイメージが湧きます。
こうやって羅列してみると、「カッコいい」ってめちゃくちゃ万能な言葉ですよね。
本書は芥川賞作家の平野啓一郎さんが「カッコいい」の源流から現在に至るまでの歴史と、「カッコいい」という言葉の意味の変遷をなぞり、まとめたものになっています。
「カッコいい」という言葉はこれだけ万能なのにもかかわらず、「カッコいい」とは何か? という問題について深く掘り下げた本はないのだそうです。
そのため本書は「カッコいい研究」のはじめの一歩としての資料的価値をふまえ、新書なのにもかかわらず400頁以上ある超大作となっています。
内容も難解な箇所が多々あり頁が進まず泣かされました~笑
著者はそのことについて冒頭で触れ、「尻込みされる方は、関心の向く辺りから目を通してもらいたい。あえて指定するならば、全体のまとめである第10章にまずは目を通し、本書の肝となる第3章、第4章を理解してもらえれば」(19頁 はじめに)と、本書の「攻略法」を述べています。笑
わたしは最初から最後まで読まないと気が済まないタイプなので順番通りに読みましたが、すべて読み終わって「この通りに読んだ方がいいかも」と思いました。笑
本書はあらゆる方向から「カッコいいとは何か?」ということを分析・考察しているのですが、わたしがいちばん頷いたのは「「カッコいい」について考えることは自分の「生き方」を考えること」(439頁)ということです。
「カッコいい」という言葉は万能で、何を「カッコいい」と感じるかは人それぞれ違います。
しかも「カッコいい」と感じたこと自体は自分だけのものでしかなく、この感覚を誰かと共感できても強制させることはできません。
(アイドルファンの集いとかで感覚を”共有”することはできても”強制”はできないですよね)
つまり「カッコいい」と感じたことそれ自体がすでに自分の「個性」のはじまりになるわけです。
わたし自身「あの人めちゃくちゃカッコいい!!」と感じたとき、たいてい「あの人みたいに、カッコよくなりたい、カッコよく生きたい」と自分の理想の生き方にひもづけています。
「カッコいい」と感じたときの興奮が、自分の「個性」を磨くためのエネルギー源になってるってことですね。
引用した箇所を読んだときは心から頷きました。
本書を読んで「カッコいい」の奥深さとダイナミックさに触れ、「カッコいい」ものがなかったら、自分の人生はどれだけつまらないものになっていただろう、と改めて感じました。
ただ、本書でも言及されているのが「カッコいい」は万能ゆえに「悪用」の危険もあるということ。
「カッコいい」を政治利用し、大衆をコントロールさせたナチスがその顕著な例。
「カッコいい」対象にのめり込みすぎず、自分の中で「咀嚼」し、自分らしいものに昇華させることが大事なのだと感じました。
これを機に、自分の人生をつまるものに(←おい)させてくれた
「カッコいい」存在を備忘録的に書かせてください。
宇多田ヒカル(テレビで彼女の歌声を聴いたときが「しびれる」の初体験でした)
小花美穂「こどものおもちゃ」の主人公・サナちゃん(サナちゃんになりたいと心から思った小学校時代)
SHAKALABBITSのボーカル・UKI(音楽、ファッションに心から「しびれた」人)
ファッション誌「Zipper」(UKIちゃんと同じく、ファッションセンスにしびれ続けた雑誌)
山田詠美作品(スマートで色っぽい言葉遣いに)
モーニング娘。(進化し続ける、というグループとしてのあり方に)←やたら壮大笑
原宿の古着屋(刺激的な街にある個性的な服たち!! 原宿に行きたくて受験勉強頑張りました)
チャットモンチー(ドラムの「カッコよさ」に目覚めさせてくれたバンド)
西加奈子作品(もっと早く出会いたかった。小説も絵も「しびれる」)
ダーーっと書いてこのくらいありました。
ファッションはだいぶ変わったけれど、内面的な「カッコよさ」はいまでも変わっていないかもしれません。
これからも、新たな「カッコいい」に出会い、自分のなかの「カッコいい」をアップデートさせながら自分の生き方を洗練させていきたいなと思いました。
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