紀伊国屋文左衛門のミカン 1 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

直径 平均5㎝くらいのコミカン

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大きさの差が 極端・・
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野人はミカン栽培1200年の歴史を持つミカンの町で生まれ育った。

周囲を山に囲まれ目の前は海、つまり平野がなくて山しかないから野菜畑ではなくミカンの段々畑ばかりだった。

山からの水が幾つかの川となって豊かな海を育み、海山高原遊びだけでなく川にも親しみ、多くの命をいただいて来た。

子供の頃から山に登れば麓はミカンだらけだったから食べ放題、どの場所のみかんが旨いか知り尽くし、勝手に採って食べていた。

まあ子供が食うくらいは知れているから持ち主は文句を言わない。

誰もいないし黙って食うことの方が多かったが、いれば「頂戴ね」と挨拶して食った。

それくらい町中みかんが溢れていた。

実家が食料品店でみかんは山ほど置いてあったのだが、やはり本物の山で食ったほうがはるかに旨い。


故郷の大分県津久見市には国の天然記念物「日本最古のみかんの木」がある。

樹齢850年と言われ、日本で一番長寿のみかんの木だ。

この「コミカン」は紀州みかんとも呼ばれ、紀伊国屋文左衛門が財を成したあのミカン。

今の温州ミカンはこのコミカンが突然変異して生まれたもので、明治中期以前はミカンと言えばこのコミカンのことだったのだ。

特徴は他のミカンの木と違って老木になっても樹勢が衰えず大木になることだ。

つまり、柑橘類の中でもコミカンは抜群の生命力を誇っている。

野人はミカンの中でもこのコミカンが一番の大好物で、脇目もふらず猿のように食いまくっていた。

香り、甘味、酸味のバランスが抜群で、小さくて種があるのだがまったく気にならなかった。


続く・・


樹齢850年 日本最古のみかんの木

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091101979233.html