タゴール詩集「ギタンジャリ」です。
図書館の方に問い合わせても「?」というくらい、
一般には知られていない本なのですが、
(私も知らなかった)
アジア人で初めてノーベル賞を受賞したという
作品なのだそうです。
なぜ自分も知らないそんな本を知っているのかというと、
夫に教えてもらいました。
先日、私がスピーチなどを教えていただいている
エノッキーこと、榎木田智子さんの門出を
塾生でお祝いする機会がありまして、
声を磨いてきた仲間なので、
声のプレゼントを送れないかなと思って、
「詩を輪読して贈る」
というアイディアが浮かびました。
アイディアは浮かんだものの、
お祝いに良さそうな詩には心当たりがありません。
夫がよく詩を読んでいるので、
「なんか知らない?」
と聞いて教えてもらったのが、この作品でした。
プレゼントする詩は、
吉野弘さんの作品にしたのですが、
せっかく県立図書館から取り寄せてもらい、
夫から教えてもらわなければ、
おそらく一生出会わなかったであろう本なので、
きちんと読んでみることにしました。
とても読みやすく美しい文に
人間の本質というか、
誰でも持っている陰と陽の心が
ぎゅぎゅーっと圧縮して表現されていて、
切なかったり、やるせなかったり、
嬉しくなったり、励まされたりと、
いろいろな気持ちを味わった1時間でした。
そして、やっぱり目が向いてしまうのが
「足」という言葉です。
「彼の世界に足を踏み入れる」
という一文を読んだときは、
「そうか、違う世界に入るのは、やっぱり足からか。
手とか、顔とかじゃなくて、足からなんだな」
としみじみ足の役割を味わいました。
「私のこころは、あなたの足にふれたのだ」
という一文には、
「なんで足?」と思い、しばらく考え込みました。
体の他のどこの場所でもなく、足にふれる。
しかも「こころ」がですよ。
とてつもなく、見えなくなるほどの深い愛を感じました。
彼の「足音」を聞くという場面も印象に残りました。
大切なあの人が早く来ないかと足音を待つ。
聞こえてくる足音で、やってくる人がどんな気分なのかを感じる。
足音は、未来からの便りなんだなと思いました。
足も文学の世界から見ると、
また違ったものに見えますね。
