東京の、あるバーのカウンターで。

女性が飲んだくれていた。



「マスター!

久美子は金持ちだし、仕事も出来るし、

海外旅行にもいっぱい行っているし、

ドバイにも、ハワイにも行った事があるって。

高級外車も何台も乗ったことがあるし、

トリュフを食べた事もあるし、最高級のフグを食べた事もあるみたい。

きっと、あの子には【まだ経験したことがない事】なんて、

無いんだろうな。


私は、まだ経験したことが無い事だらけよ。」


すると、カウンターの向こうから。


「いいや、それは違うよお嬢さん。

その人は、

【全てを経験している】かもしれない。

でも、それはすなわち、

【全てを経験していない】という【経験】を逃しているんだ。

だから、あなたと全く同じだ。」




美樹
「え?こちらのグラスは?」



マスター
「あちらの方からです」



美樹

「無理!

言ってる事がきもい。

マスター、お会計ね!」







全てを持っている人は、

【全てを持っていない】を、まだ持っていない。



何でも出来る人は、

【何にもできない】が、まだできていない。


優秀な成績の人は、

「失敗する選手権」に出たら、ビリケツだ。




全てを経験している人はまだ、

【全てを経験していない】という、

「あなた」を経験していない。




だから、

【何でも経験済みの神さま】が実は今、

「あなた」という初心者を生きているのだ。

宇宙の全てを経験済みの彼さえも、

まだ経験したことが無い現象こそ、「あなた」なのだ。








無理!

歯が光ってるのがキモイ!







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「子供を産まなかった経験が、ないくせに!」

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