悲喜こもごも(後編) | 晴れ、時々・・・

悲喜こもごも(後編)

電話を終えたのが夜の9時20分頃


チヨコさんの着信が残っていたので

慌てて電話したが

出て来られなかったので

LINEに実はこんな話で

話し込んでいたと書いて送って

直ぐに彼女から電話


実は友人との電話の前に

チヨコさんとは電話で話したが

ある件で私が余り記憶に無いと伝えたら

やはり話したわよっ!と再度

電話して来ていたのだった


聞いているうちに 

「はて?そう言えば聞いたような…」

とは思ったが 他人事なので

綺麗に頭の中を素通りしていたよう泣き笑い



それは2年ほど前に彼女のお嬢様と

3人の小学生の孫娘達と5人で

チヨコさんの運転で出雲大社に

お参りに出掛けた話


お参り終えて駐車場に戻ると

なんと停めていた車の

ナンバープレートが盗まれていたらしい


確かにここまでは聞いた気がする(笑)



直ぐに警察に連絡し現行犯で

犯人の男が捕まった


犯人の動機は県外ナンバーが

気に食わなかったと言うこと


コロナの時期は県外ナンバーの車への

嫌がらせなど色々あったが

2年前はもうその様な事は無かったはず


どうやら精神疾患を持つ犯人らしい


だからと言ってそのまま済ます気は

彼女にはさらさら無かった


彼女は告訴に踏み切ると宣言

犯人にも直ぐに国選弁護人が付いた


結局ナンバープレートを付けるのに

ゲレンデ(車種)の後部の封印された

プレートまで外されたようで

ヤナセで高額な費用を請求され

その費用を相手の兄が納める

という事で告訴を取り下げたらしい


兄は弟を呼び寄せ

病院に入院させると告げた


実際にそれが実現したかどうかは不明



しかし当日警察署で女性ばかり5人

供述調書作成中

おもむろに次女が指名手配の

ポスターを指差し

「あっ!私 このおじさん

見たことある〜!」


すると刑事さんの目付きが変わり

「お嬢ちゃん それはどこで?」


「お風呂屋さんニコニコ」


どうやらお風呂屋さんで

同じポスターを見たらしい



それからお喋り好きな次女ちゃんから

「私のママは昔刑事さんに

なりたかったのよ〜」

と根も葉もない話が出て

チヨコさんもお嬢さんも

長女も三女も唖然あんぐり汗



そして次女ちゃん散々お喋りした後

「あ〜楽しかった音譜

また遊びに来ていい?」


刑事さん すかさず

「その時は前もってお電話を」



それから5人は旅館に向かうのに

肝心の車は警察に保管され足が無い



そうこうしていたらさすがですね〜

ちゃんと警察が車を用意してくれた



『護送車』を




「多分わたし 一生

あんな車に乗ることは

無いと思う」



私もそう思う…





前代未聞の珍道中を聞かせてくれ

先ほどまでの悲しくて重い心が

ちょっと吹き飛んだ





私は彼女にありがとうと伝えた