その話に宮前、女性を見て、
「どたまかちわられたって、意味、分かる…???」
その声に睦美、
「あ、はい。頭が、ガ~~ンって、感じ。」
僅かに頭を小刻みに震わせた感じで。
汐梨、
「偉い。さすが。」
そして汐梨、
「まっ。麻沙美も睦美さんが好きだし。いつも眞鍋のおねえちゃん。ってね~~。ね、麻沙美。」
麻沙美、その声にニッコリと。
「うん。眞鍋のおねえちゃん。」
耀司、
「いずれにせよ。誓さんがいるから睦美さん、日本語が凄い上手。」
そして耀司、
「まっ。睦美さんの家族にもいろいろあるんだけど。…で、睦美さんと晄史さん。誓さんにも俺の事は全部。」
汐梨、
「私たちの実家の事までね~~。」
宮前、汐梨を見て、
「へっ…???…和歌山の…。」
汐梨、コクリと。
「え~~。洗いざらい。」
耀司、
「当然、俺の事もしっかりと。で、睦美さんの家族の事。晄史さんと誓さんはレコード会社の人。で、おかあさんは翻訳家。」
宮前、
「へぇ~~、凄~~い。えっ…???…レコード会社って…???」
「ダイナムズ。」
耀司。
途端に宮前、
「うそ。あの…、ダイナムズって…???…国内大手レコード会社の。」
耀司、コクリと。
「はい。そう。そのダイナムズ。」
宮前、顔を振りながら、
「へぇ~~~ぇえ~~。凄~~い~。」
「まっ。」
耀司。
「そんな訳でね。…つまりは。」
芙美花を見て、
「芙美花の修学旅行の話しから一気に。」
そして宮前を見て、
「…って、感じだったね。」
そんな父を見て芙美花も、にこやかに。けれども口を一文字に。
「…かな~~。」
汐梨、
「まっ。それに便乗…、と、言う訳でもないけど。音楽教室での、ジャズフェスのポスター。」
耀司、
「うんうんうん。それもある。」
そこで耀司、空を見て。
「…って言うか、祐里子が死んで、それからって…。特に、何かを聴きに行く…???…なんて、事は、まず、なかったからな~~。…ふん。」
今度は腕組みして。
「ま。コロナから外出自粛んなって。会社に…って、なって。どうせなら、リモートしようって話になって。…家で…。…で、ま、それも…???…案外、経営的に、運営的に、特に問題は…。まっ。解除んなってからは、たま~~に、会社の連中と事業報告みたいに、日中、カフェとかで会って話…???…する事はあっても、特に、それだけ。…ん~~。祐里子が亡くなってからは。まぁ…。芙美花が高校生。まっ。俺には芙美花がいるから。…って、感じが強かった。」
芙美花も、コクリと。
「うん。おとうさん、殆ど、毎日、家にいて~~。どっちかって言うと、私も安心だった。もし何かあったら、おとうさんに電話すれば良かったし。家に、おとうさんがいてくれるってだけで、嬉しくって。だから、家事…???」
そんな芙美花の声に宮前、何かしら微笑ましく、
「うんうんうん。」
汐梨も芙美花を見て頷いて。
芙美花、ニコニコと。
「はは。家の事なんか、別に。全然、苦じゃなかったの。…って、言うか、逆に、生活の習慣…???」
笑顔のままで顔を傾げて。
「うん。習慣になっちゃってたから。…って、言うか、癖…みたいな…???」
父を見て。
そんな芙美花を見て耀司もニッコリと。
宮前、芙美花を見て、
「偉い!!!」
耀司、ニコニコと、
「ある意味、芙美花、家の事、颯爽とやってたからね~~。俺なんかたまに、邪魔邪魔~~。な~~んて、追いやられて。…まっ。ただ、少しでも芙美花の家事、減らせればって思って、台所の洗い物…???…それ洗ってくれる優れもの…???」
宮前と汐梨、同時に、
「あぁ。食器洗浄機。」
「買おうと思ったら、逆に芙美花に怒られて、たったふたりの洗い物、なんで食器洗浄機…???…無駄遣いです。」
思わず宮前、両手をパン。
「くくくく。」
汐梨、
「え~~~???…そんな事、あったの~~。」
芙美花、
「そうだよ、そうだよ。まっ。確かに、私の家事、少しは手伝ってとは思ってもさ~~。そんな、大家族じゃないんだから~~。」
汐梨、クスクスと笑いながら睦美を見て微笑んで。
睦美も同じように微笑んで。
「…で。それで。」
耀司。今はリビングの隅で無機質になっているクッションの上のルンバを見て、
「ルンバを買った。まっ。働いてくれてるよな~~。」
宮前、
「そっか~~~。ふ~~ん。」
少し、沈黙のリビング。
そして、宮前、
「私、な~~んにも、知らなかった~~。しぃ~~。高井戸家に、来れなかった。」
テーブルを見つめて。
「まっ。何を言っても言い訳になっちゃうけど…。…病院内、奔走してた。肝心要の祐里ちゃんが亡くなった。いなくなった。…これだけでももぅ~~。物凄かった。看護師たちの目もそうだけど、姿勢が全く違うの。そして。動きも違う。何か…、こぅ~~。支えが亡くなった。…そんな感じ。まっ。祐里ちゃんの後継…、人材、育成しなきゃってのはあったけど…。」

ママでいい…。 vol,246. 「家に、おとうさんがいてくれるってだけで、嬉しくって。」
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