汐梨。「マヨネーズひとつ、買うだけに、何やってんだか。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 耀司、マイバッグを自転車のカゴに。
その後ろで、車のクラクション。宮前、窓を開けて、
「じゃあね~~。」
右手をヒラヒラと。耀司、ニッコリと、左手を高く。

車はスーパーの駐車場を…。

耀司、
「いやいやいや。まさか、ここで師長に会う~~???」
首を傾げて。
「あり得ねぇだろ。」
そこまで言って、また首を傾げて、
「あれ…???…って事は~~。うん…???…あの人、この近所…???…まっ。確かに、車じゃなきゃ、あの買い物…。…でぇ~~。…転職、祝い~~。」
そして、
「さて。」





高井戸家で睦美、
「うん。ねぇ~~。麻沙美ちゃ~~ん。」
麻沙美を見て、
「子供たちによるクリスマス合唱団。」

麻沙美、その声に、ニッコリと。
「うん。」

3人共ににこやかに。



耀司、リビングに。
「ほぃ。買って来た~~。」
そして、睦美を見て、
「ははは。いらっしゃ~~い。」

睦美、高井戸を見てペコリと。
「お邪魔してま~~す。」

耀司、ニコニコと。
「どうぞ、どうぞ。」
マイバッグを汐梨に。

汐梨、
「サンキュ~~。」
そして、中身を見て、
「うん。まぁまぁ、OKねぇ。」

瞬間、耀司、
「いや。何…???…その、まぁまぁOKねって。」

汐梨、その声に芙美花と睦美を見て舌を。

「…って言うかさぁ。」
耀司。
「スーパーで、まさかの人にバッタリ。」

汐梨、キッチンの方に、そして、
「う~~ん…???」

芙美花、
「えっ…???…誰に…???」

耀司、顔を傾げて、
「いや。嘘だろって…。」
椅子に座りながら。芙美花に、
「師長~~。」

芙美花、いきなり、口に手を。
「へっ…???…宮さん…???」

汐梨、キッチンから、
「宮前さん~~???」

耀司、キッチンに向きながら、
「うん。」

芙美花、顔を振り、右手を振り、
「いやいやいや。全然、家、違うし。宮さん、品川の方だよ。なんで…。」

耀司、
「従妹の転職祝いって。」

瞬間、芙美花、
「いとこ。」
瞬き。
「…ってぇ~~。」
顔を傾げて。

汐梨、
「どっち…???」
コーヒーを淹れながら。

芙美花も、
「うんうんうん。男、女。」

耀司、
「女。」

芙美花、
「おんな。」

耀司、両眉を上下に。
「…てか、見てビックリ。」

汐梨、
「何が…???」
コーヒーを耀司に。

耀司、
「おっと、サンキュ。」

汐梨は耀司の隣に。

「いやいやいや。その人。祐里子そっくり。」

途端に芙美花。そして汐梨も。
「うそ。」
「へぇ~~~。」

耀司、
「いやいやいや。だって、思わず、口から出たもん、祐里子って。」

芙美花、父を見ながら、
「へぇ~~~。」

覚めたコーヒーを飲みながらの汐梨、
「ふ~~ん。いるもんだね。」

耀司、目を遠くに、
「いや。びっくりしたね~~。しかも、近所にいる。今迄…。」

芙美花、
「へっ…???…近所。」

耀司、両眉を上下に。

芙美花、その表情に、
「へぇ~~~。」

汐梨、
「…で、あれこれと、道草。」

いきなり耀司、汐梨に、
「お~~~い。」

睦美、可笑しがりながら、
「ふふふふ。」

「…って言うかさ。」
汐梨。
「マヨネーズひとつ、買うだけに、何やってんだか。」

途端に耀司、
「だから~~。」

「睦美さんが来てるって言うのに。」

耀司、その声に、
「あ、いや…。」

すかさず睦美、
「いえいえ。…でも。」
高井戸を見ながら、
「私がお邪魔した時、高井戸さん、もぅ、いらっしゃらなかったから~~。」

汐梨、そんな睦美に、
「優しいよね~~。」

芙美花、その声にニコニコと。

汐梨、
「…で…???…何、話したのよ。」

耀司、コーヒーを飲みながら、
「その従妹の転職祝い。」

「いや。それはさっき、聞いた~~。」
「前の病院を辞めて杉並の内科に転職したんだって。」

途端に汐梨、
「へぇ~~~。義姉さんと同じトコ~~。何で辞めたんだろ。」

「前の病院の院長が変わったんだって。…で、新しい院長が外部からの人~~。巨額投資をして~、患者は富裕層しか見ない~~。」

いきなり汐梨、
「失礼ねぇ。」

耀司、
「まぁね~。病院にも、いろいろと、ありますから。俺もそういう病院はやだけどね~~。…そのせいで、患者の質が落ちた。金持ちだけが来る病院。」

汐梨、
「ふん。すぐに潰れるんじゃないの~~。」

「けど、意外と、軌道に乗っている。」
「冗談じゃないけどね~~。看護師たちが可哀そう。」

「だから~~。次から次へと辞めて行く~~。」
「あったりまえでしょ。」

「でぇ~~。退職願を院長に叩きつけて~~その病院とさよなら。」

いきなり汐梨、耀司を見て、
「凄~~い。女だね~~。はははは。」

耀司、
「ふん。いや…。…って言うか、俺もびっくりして、いや…、師長にじゃなくって、院長に…???…って言ったら、師長、やる時はやる子だからって。」

汐梨、
「ははは。何か、義姉さんみたい。」

その声に耀司、
「…ってか、ほんと。びっくりだよ。いやいやいや。あれだけ似るかぁ~~???」

汐梨、
「…で…???…その人、年齢は…???」

「45歳。」
「自分から言ったの…???」

「んや。師長から。」
「ふ~~ん。…で、お子さんは…???」

「ふん。いない。」
耀司。

汐梨、思わず、
「はっ…???」








ママでいい…。   vol,179.   汐梨。「マヨネーズひとつ、買うだけに、何やってんだか。」

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