「お願いが、あるんだけど…。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 芙美花、そんな父を見てニコリと。
「……。」



車を見送って耀司と芙美花。
「はは。おとうさん、本当に足~~。」

耀司、右足の感触を。
「うん。やったね。」





車の中で睦美、木守に、
「本当に、ご馳走様でした。」

運転しながら汐梨、
「はははは。これで家に帰ったら、またあの段ボールが待っている~~。」

睦美、にこやかに、
「はは。うん。そうですね。」

汐梨、
「睦美さん。」

睦美、
「え…???…あ、はい。」

「お願いが、あるんだけど…。」

その声に睦美、木守を見て、
「あ、はい。」
僅かに顔を前に。

汐梨、
「さっきも言ったけど~~。私の事は、汐梨。…で、兄さんの事は~~。耀司で、呼んでくれる…???…私からのお願い。」

睦美、思わず瞬きを。
「えっ…???」

「でぇ~、もうひとつ。」
睦美をチラリと。
「お願い。兄さんの事、少し、気に掛けてくれたら、嬉しい。」
そして、顔を左右に、
「ううん。ありがたい。…あれで兄さん、かなりの鈍だから~~。とにかく鈍い。…女心、なんて…。」

睦美、
「……。」

「昔ね。」
汐梨。
「…って言うか、昔なんて言ったら表現悪いかも、知れないけど。兄さんと義姉さんが…。あ、兄さんの奥さん。亡くなった奥さんの事ね。」

睦美、木守を見て、
「えぇ。」

「ふたり共、出会ったのが合コン。」
「合コン。」

汐梨、睦美に、
「あ、ほら。彼氏欲しい。彼女欲しいの人たちが~~、集まって~~。気に入った異性にアタックするってやつ。…って、言うか、元々、そういう友達か知り合いがいないと成立しないんだけどね。…けど、兄さんと義姉さんはそれに参加した。」
そこまで言って汐梨顔を左右に、
「ううん。参加、させられた。」

睦美、また木守を見て、
「させられた…???」

汐梨、コクリと。
「うん。あっ。」
車はスピードを落として車道からとある駐車場に。コンビニである。
「睦美さん、ごめんね。」

睦美、木守を見て、
「あ、いえ。」

汐梨、駐車場に車を止めて、
「参加させられた。つまりは~~。兄さんも義姉さんも~~、その頃、全く結婚する気なしだった訳。まっ。当然の事ながら~~。兄さんはあぁいう性格だから~~。女性には全く興味なし。義姉さんの方は~~。看護師なって~~。いよいよ上り調子。異性より仕事。まっ。兄さんの方も、仕事、調子良かったからね~~。」

睦美は黙って聞いている。

「でぇ~~。ふたり、共に職場の同僚に頼まれて~~。いやいやながら、仕方がない。そんな感じでの合コンに参加。まっ。当然、全く興味なしのふたり、その場でも他の人たちの傍観あるのみ。つまりは眺めているだけ。だったみたい。義姉さんに聞いたんだけどね。」

睦美、黙ったままで。

「でぇ~~。兄さんも義姉さんも退屈な時間が過ぎていく。…とぉ~~。そんな時に義姉さんのスマホに着電。席を立った。でぇ~~。その数分後には兄さんがトイレで席を。でぇ~~。トイレに行く通路で、何かしら自分の前に席を立った女性がスマホを弄ってて顔を傾げてる。兄さん、変だなって思ったんでしょうねぇ~。」

睦美、頷いて。

汐梨、
「昔っから、電気と機械には詳しかったから。」

「えぇ。前にその話。」

汐梨、睦美を見て両眉を上下に。
「でぇ~~、兄さん、義姉さんに声掛けて~~。どうしましたって。義姉さん、スマホが動かなくなったって。で、兄さん、そのスマホを受け取って~~。サササササッと。そしたら案の定、スマホが動いた。どうやったのかは、義姉さんも分かんなかったらしいけど。」

睦美、
「凄いですよね~~。」

「それからよね。義姉さん、兄さんにありがとうございましたって。兄さん、いやいやいや。な~~んて、その時はにやけた顔、してたらしいけど。」

瞬間、睦美、
「ぷっ。」

そんな睦美を見て汐梨もにこやかに、
「でしょう~~。分かる気がするでしょう。」

ニコニコにと睦美、
「えぇ。」

「先に自分の席に戻った義姉さん。そして、トイレから戻って来た兄さん。義姉さんの方からなんだって、さっきはありがとうございました。って。まっ。お礼ね。兄さんも、いえいえとんでもない。って。そして義姉さん、スマホとか詳しいんですかって。そこからよね~~。兄さんも義姉さんも、何気に他の人が気付かないように意気投合。」

睦美、
「へぇ~~。」

「で、兄さん、義姉さんに名刺を。その時、義姉さん、名刺は持ってなかったらしいから、他の人たちが気付かないように自分のスマホのラインを。兄さん、それを受け取って義姉さんのラインのQRコードを。…ってなったらしい。」

睦美、目を真ん丸にして、
「へぇ~~~。」

「それから、兄さんと義姉さんは、正に、お忍びの交際が始まったと。だって、合コン誘ってくれた人は全くダメだったらしいから。兄さんの方も。その時にカップルになったのが~~。兄さんと義姉さんだけ。」

またまた目を丸くして睦美、
「へぇ~~~。」








ママでいい…。   vol,140.   「お願いが、あるんだけど…。」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


《PR》

庄司紗千ハッピーストライド
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

アメーバ