汐梨、
「え――――――――っ!!!…来てすぐにっ。」
芙美花、叔母に、
「そぅ~~~。」
耀司、
「…に、なっちゃった~~~ってね~~~。」
バセットに凭れて寝ている麻沙美を見て汐梨、顔をガックリと。
「あっちゃ~~~~。」
髪を右手で掬うように、
「バセットがぁ~~~。マジで。」
芙美花、
「マジで。」
両眉を上下に。
「私なんて、何…???…どうしたの…的~~。…で、晄史さん…???」
汐梨、芙美花に、
「うんうんうん。弟さんね。」
「話してくれたんだけど~~。子供の頃に。」
汐梨、
「その…、野良犬に左手…。腕…???…噛まれて…それが…、トラウマ。」
耀司、
「いや。俺だってビックリよ。いきなり入って来てすぐに玄関に駆けてくんだもん。んんんんん…???…で、晄史さんから話を聞いて。」
汐梨、まだ髪の中に右手を入れたままで、
「確かにねぇ~~。…トラウマって言うか。ん~~。小さい頃の後遺症…???」
汐梨、瞬きしながら、
「…きっついわ~~。」
けれども汐梨、
「あっ。…でも、晄史さん、芙美花が作った料理。」
芙美花、その声にニッコリと。
「うん。バチオッケィ~~~。」
汐梨もその声に左手を芙美花に。芙美花もその手にタッチ。お互いに、
「イェ~~イ。」
耀司、
「…って言うかさ。何…???…睦美さんが…???…犬から噛まれた。確かに、それは…。過去に…。」
汐梨を見て、芙美花を見て。
瞬間、汐梨、
「兄さん。」
芙美花も芙美花で父を見て。
汐梨、
「…って言うかさ。芙美花、どうだったの…???眞鍋さん。お姉さんの睦美さん。」
瞬きをしての芙美花、
「あ、あ~~。」
そしてニッコリと。
「うん。奇麗だった。」
顔を傾げて、
「…と、言うか~~、あは。可愛かった~~~。」
その声に汐梨、ニッコリと、
「はは。うんうんうん。」
芙美花、
「眞鍋さんって、幾つくらいの…???」
叔母と父をそれぞれ見て。
汐梨、
「あっ。とぉ~~。」
そして耀司に、
「兄さん。」
いきなり振られて耀司、瞬きして、
「え…???えぇ~~~???」
眉間に皺を。
「幾つくらいって~~~。」
目だけ斜め上に。
「ん~~~???…その~~。」
顔を傾げて、
「ふん~~~。って言うか~~。…年齢…。…いや。知らない。幾つくらいの…???…かな~~~。…って言うか、そんな…。…女性に、年齢、聞けないでしょ~~。…って、晄史さんの歳だって、聞いてないのに。」
けれども耀司、
「あれ…???…晄史さんの歳…???…30…、幾つ…???」
汐梨を見て、芙美花を見て、
「…聞いたかな~~俺。…確か…、誓さんと~~。同級生って…、話し、聞いたような…。まっ。年齢的に。」
汐梨、
「誓さん。」
瞬きしながら、
「ふん。…あの、感じだと~~。」
目をパチクリと。
「誓さんは~~。30そこそこ…。20代には見えない。…ってぇ事は~~。うんうんうん。」
耀司を見て、
「晄史さんもそんな感じ。…って~~、事は~~。睦美さん。」
すると汐梨、
「あん、もぅ~~。何々、40にもなってないじゃんよ~~。絶対に。」
耀司、その話に空を見て、
「まっ。確かに。…祐里子から比べれば、ダントツに、若い。」
汐梨、ニヤリと。
「でしょう~~~。」
途端に耀司、汐梨にブスッとして、
「な~~によ~~。その…、でしょう~~って~~。」
「いやいやいや。だから~~。」
汐梨、頭の中で、
「…いい加減に気づけよ、この鈍感。」
汐梨、耀司に、
「あのね。…高井戸家、このままでいいのっ???…って話~~。」
いきなり耀司、
「はい…???」
汐梨、腕組みしてテーブルに両肘を。
「芙美花、来年、受験生です。」
耀司、口を尖らせて、
「そうですよ。」
チラリと芙美花を見て。
汐梨、
「このまま、兄さん、芙美花に家の事、全部させるつもり…???」
途端に耀司、
「いやいやいやいや。そんな事は…。…って言うかぁ~~。まま。おまえが今、家に来てくれて~~。家事、手伝って~~。」
いきなり汐梨、テーブルを右手でペンと。
「甘えるんじゃない。」
そして、
「いつまでもそんな事、続く訳ないでしょ。来年も再来年もなんて~~。炊事、掃除。料理に洗濯~~。」
いきなりシュンとする耀司。
「しゅみません。」
「まだ、ようやく、洗濯物の畳み方、覚え…???…これが、ひとりになったらどうなるか~~。…って、家政婦雇うつもり~~。」
間髪入れずに耀司、
「バカ言っちゃあ~~。」
汐梨、口を尖らせて、
「それこそ、近所から何言われるか、高井戸さんのとこ、この頃毎日、誰か…。…再婚したって話…、聞いてないけど…。…な~~んて。」
耀司、汐梨に、
「おぃおぃおぃおぃ。…誰が家政婦…???」
ぶすっとして。
汐梨、
「折~~っ角、最近、芙美花、外に出て友達と~~。」
「はいはいはい。おまえさんのお蔭です~~。」
「それだって~~。この先、ず~~っと。なんて、思うなよ。」
「じゃ、どうすりゃいんだよ。」
興奮して耀司、
「痛っ。」
左肩を右手で。
汐梨、
「再婚するしか~~。」

ママでいい…。 vol,121. 汐梨、「え――――――――っ!!!…来てすぐにっ。」
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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
