麻沙美は目の前のカレーライスをスプーンで。
近くのファミレスである。
睦美、
「美味しい…???」
麻沙美、ニッコリと。
「うん。」
大人たちは、汐梨を覗いてはビールを。
汐梨はウーロン茶。
耀司、
「では。あらためまして。乾杯。」
晄史、睦美、汐梨、
「乾杯~~ぃ。」
睦美、汐梨に、
「木守さん、ごめんなさい。私たちばかりビールで。」
その声に汐梨、小刻みに顔を左右に、
「いえいえ。気にしないで、うん。ほんと。家でも私、飲まないから。…とにかく。」
麻沙美を見て、
「この子がいるから。…まっ。この子がいるから、自然に、飲まなく、なったかな~~~。…って言うか、私が飲まない分、主人は結構~~。」
耀司、にこやかに、
「確かに。」
麻沙美、席の端で、母にピッタリと寄り添うようにカレーライスを食べている。
途中、オレンジジュースを飲みながら。
耀司、
「さて。僕らは何に…。」
晄史、
「そうですね。」
それぞれがメニューを。
…そして…、オーダー。
店員がチェックして席を外す。
晄史、
「それにしても…。とにかく、素晴らしかった~~定期演奏会。」
睦美も、
「うんうんうん。凄かった~~。」
耀司、ニコニコと、
「ですよね~~。」
汐梨もニッコリと。
晄史、
「さすがに。うんうんうん。レベル、違いますよね~~。とにかく、天晴れとしか言いようがないです。博楼高校、ほんと、凄いんですね~~。」
耀司、その声に、
「かかかかか。天晴。うんうんうん。晄史さん、日本語、いろいろと知ってますよね。天晴なんて。」
瞬間、晄史、両手を前にヒラヒラと、
「いえいえ。とんでもない。」
咄嗟に耀司、
「あ。あ~~。ははははは。誓さん、いますもんね~~。」
睦美もその声にニッコリと。
「確かに。誓には日本語、教えてもらってる~~。」
晄史、思わず頭を撫でて、
「もっともです。」
汐梨と耀司、ニコニコと。
けれども汐梨、
「チカさんって…。」
晄史の左手を、
「…の、奥様。」
耀司を見て、
「兄から、奥様がいらっしゃるって聞いて…。」
晄史、
「えぇ。…はい。僕の妻です。」
耀司、汐梨に、
「奇麗な人でね。」
晄史を見て、
「今日は、仕事で。」
晄史、頷いて。
耀司、汐梨に、
「晄史さんも誓さんも、同じ会社。レコード会社のダイナズムの社員。」
汐梨、キョトンとしながら、
「ダイナズムって、レコード会社、あのダイナムズ…???…凄いよね~~、国内大手のレコード会社~~。」
その声に晄史、照れながら、
「ははははは。…ど、どうも。」
「の~~。」
耀司。
「そのダイナムズに、彼、どうよ。」
晄史に左手を差し伸べて、
「…って~~。まっ。背中を押したって言うのかな~~。その人物が、何と。祐里子。」
瞬間、汐梨、目をパチクリと、
「へっ…???」
耀司を見て、晄史を見て、
「えっ…???…うそ。お義姉さん…???」
耀司、晄史を見て、
「そぅ…、みたい。」
晄史、
「高井戸さんのスマホの中の…、高井戸さんの奥様の画像見て、うそ。この人って。病院の看護婦さんだったから。」
汐梨、晄史に、
「えへ~~~。そうだったんだ~~。うんうんうん。兄さんの奥さん、え~~え~~。杉並病院の看護主任。」
いきなり睦美、
「凄い、キャリアのある人だったんですね~~。」
汐梨、
「え、えぇ~~~。」
耀司を見ながら。
耀司も、
「かかかかか。…いつの間にか、看護主任になっちゃってましたね~~。」
その声に汐梨、耀司を見て、左肘で耀司の右肘を突っついて、
「何言ってんのよ、いつの間にかって事はないでしょう~、いつの間にかって~~。お義姉さんに失礼。」
そんなふたりを見て睦美、ニッコリと。
汐梨、
「確か~~。」
晄史と睦美に、
「芙美花が小学6年…???」
晄史、
「高井戸さんの娘さん。」
汐梨、
「えぇ。芙美花って言います。」
睦美、
「ふみかさん。」
汐梨、コクリと。
「でぇ~~。芙美花…、来年は中学。…そんな頃よね~~。」
今度は耀司に。
耀司、にやけながらも、
「あ、あ~~。うんうん。」
汐梨、
「いきなり電話掛かって来てね、私に。いきなり、看護主任になった~~って。…て、言うか、私、その頃、丁度、東京に来たばかりで、ウェディングプランナーの仕事にもようやくって。…そんな時期でね~~。」
睦美、汐梨を見て、目をパチクリと。
「え…???…じゃあ…。木守さん、ウェディングプランナーの前は…。」
耀司、思わず汐梨を見て、
「くくくくく。…住所不定。」
その声にいきなり、晄史も睦美も、
「はっ…???」
汐梨、いきなりまた耀司の右肘を突っついて、
「もぅ~~~。…ってか、私は~~、留学して~~。ワーホリ~~、やってたんです~~。」
いきなり晄史、
「えっ…???…留学して、ワーホリ―って、何処に…???」
汐梨、
「う、うん。まぁ…。オーストラリアにね。」
睦美、いきなり、
「凄~~~。」
汐梨、
「ん~~。まぁまぁまぁ。私の話しは置いといて~~。…で、その…。お義姉さん…???」

ママでいい…。 vol,065. 「とにかく、素晴らしかった~~定期演奏会。」
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