晄史、
「家まで歩いてって。近いんですか…???…その…、ヨシカワから。」
耀司、辺りを見て、
「えぇ。近いですよ。歩いても20分ですから。」
「凄~~い。」
そして晄史、
「えっ…???」
瞬きして、
「家に帰るって…。姪御さんを連れて…。自宅に…???…姪御さんの家では。」
耀司、
「えぇ。違います。僕の家に向かってます。」
「高井戸さんの家…。」
「えぇ。この子の母親が、僕の家にいるんですよ。」
「あ、あ~~~。はは。なるほど。」
けれどもその瞬間、晄史、
「えっ…???…高井戸さんの家に姪御さんの母親がいる。…けど、姪御さんの母親がお迎えではない。…どうして…。」
耀司、その声に、
「かかかかか。さて。…それは、どうしてでしょう~~。」
晄史、いきなり、
「え~~~~~???」
顔を傾げて、右目を歪めて、口を真一文字に。そして、また、
「え~~~~。ん~~~。…分かんない。」
耀司、笑いながら、
「かかかかか。…って言うか、晄史さん、電話、大丈夫なんですか…???…仕事。」
晄史、肩をポンとされて、挨拶がてらに廊下を行くスタッフにニッコリと、
そして手で合図。スマホに、
「えぇ。大丈夫です、今、ブレイクなんで。休憩です。」
そして、
「あの。高井戸さん。」
耀司、
「はい。」
「また、お会い、出来ますか…???」
耀司、すぐさま、
「えぇ。いいですよ。構いません。どっちみち、今は僕、リモートなんで、会社ではなく、自宅で仕事、してますから。」
「うそ。…そうなんですか…???」
「えぇ。コロナで、外出自粛になって以来、我が社も、在宅ワークに切り替えたんです。…結果的には、会社にいても業績は特に、変わりないって言うのが確認出来まして。…まっ。それこそ、会社にいて、あれこれと維持費を掛けるよりも、もっと効率的にって話になりましたね~~。」
晄史の声、
「へぇ~~~。」
「そのため、つまりは…、今は、リモートワークです。」
少し間が空く。
晄史、
「…と、言う事は~~。もしかして、いつでも、高井戸さんには電話しても。」
耀司、ニコリと。
「全然。えぇ、構いませんけど。」
いきなりスマホから、
「や~~りぃ~~。はははは。」
耀司、またまたニコと。
「歓迎です。」
そして、
「かかかかか。コロナ禍から…、意外と、みんな、外出自粛が尾を引いて、あんまり…電話…、してこなくなりましたから。…それと…。会社なら、電話、し易いんでしょうけど、中々、個人にはね~~。ある意味、遠慮するんでしょうね~~。まっ。会社に掛かってきた電話も、しっかりと社員各自に転送されてきますから、誰かが出れば、問題なしで…。」
そこまで言って、
「電話、歓迎しますよ。」
すぐさま晄史、
「ありがとうございます。じゃあ~~。早速なんですけど。」
耀司、
「はい…???」
「…で…???…今度の金曜日、また、食事。」
汐梨。
耀司、顔をコクリと。
「うん。…そういう話に。」
「へぇ~~ぇえ~~。…まっ。別に、いいんじゃない…???」
耀司、口を尖らせて、
「ふん。まっ。けど…。はははは。いきなり、昨日の今日だから、思わずビックリ。」
汐梨も、
「かかかかか。」
笑いながら、
「確かに~~。ねぇ~~~。」
芙美花、帰宅して、叔母からその話を。
「えぇ~~~???…いいな~~~。私も行きたい~~。」
汐梨、途端に。
「かかかかかか。まま。確かにね~~。芙美花、外で食事なんて。」
芙美花、顔をグシャリとさせて、唇をムニュと。
「ここ、1年…。全~~~ったく~~。」
そんな芙美花の顔を見て汐梨、口を閉じたままでニッコリと。
「たまには私と一緒に、行く~~~???…まっ。麻沙美も一緒だけど~~。」
その声に芙美花、いきなり目を見開いて、
「えっ!!!…うそうそうそ。いいのぉ~~。」
汐梨、
「かかかかか。任っかせなさ~~い。可愛い姪のためだも~~ん。」
「うほ。や~~った~~。」
そして芙美花、椅子に座っている叔母に後ろからハグ。
汐梨、そんな芙美花の両腕を両手で、
「はは。」
けれども…、キョトンとして、
「あ。でもさ。」
芙美花に振り向いて、
「私が今、高井戸家に家事、いるんだから~~。芙美花、これからは、学校の友達と日曜日、出掛けられるじゃん。」
するといきなり芙美花、
「あん。そんなにおばちゃんに迷惑、掛けられない~~。…って言うか、おとうさん。」
耀司、いきなり振られて、
「はい。」
「いつまで経っても、家事…、上手くならないような…。おとうさんじゃ~~。」
その声に耀司、下唇をビロンと。
汐梨、
「かかかかか。言われてるよ。」
耀司、への字の口で、下唇をビロンと。
「しゅみません。」
そして…。
「ハイ。次~~。カルメン行くよ~~。」
定期演奏会の準備で余念がない博楼高校吹奏楽部。指揮の屋舗崇江(やしきたかえ)、
芙美花の言う、吹奏楽部部長である。
練習とは言え部員たち緊張感は半端ない。

ママでいい…。 vol,047. 「かかかかか。さて。…それは、どうしてでしょう~~。」
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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
