「そしたら、その先輩を最初っから看護してくれてた看護師さんが、先輩に、ほら。いるじゃありませんか、彼って…。」
晄史。
耀司、
「彼。」
睦美が瞬間、にこやかに、
「ふふ。」
誓も、ニッコリと。
晄史、
「僕の事です。」
耀司、口を開いて、
「おぉ~~。」
晄史、ニコニコと。
「…と、言うか、僕、先輩が入院した時から何度も見舞いに行ってて。」
「うんうん。」
「会社の事、いろいろと話してたんです。…でも、先輩は、もぅレコード会社はいい。たくさん。子供の頃から音楽が好きで、念願のレコード会社に入って仕事をしてたけど、別の道に進む。」
耀司、
「へぇ~~ぇえ。」
「…で。」
晄史。
「晄史、おまえはまだ、ここで…???…キャリオンレコードで…???…もしかして…、難しいかも、知れないぞって言われて。その時、僕、先輩のベッドの傍で悩んでたんですけど。その時に、先輩を看護してくれてる看護師さんが、ほら。例の話し、してあげたらって。…それが~~。今のダイナムズの話しだったんです。つまりは~~。今のダイナムズ、日韓で活躍するユニットを売り出すって企画で動いてるんです。」
耀司、
「日韓。…と、言う事は、日本と韓国合同…。…と、言う表現で。」
すぐさま睦美、コクリと。
「えぇ。」
誓も、
「ビンゴです。」
晄史、
「その日韓ユニットのスタッフが足りないって事で、僕にどうですかって。…つまりは、お誘いです。」
耀司、
「へぇ~~。何ともラッキー。」
「そんな経緯もありまして、ダイナムズに入社した、途端に~~。」
ニッコリとして、誓を見て、
「いきなり僕にアタックしてきた女性がいたんです。」
耀司、にこやかな顔で、
「あ~~~。…で、それが。」
体の前に誓に向けての右手を差し出して。
「誓さん。」
誓、ニッコリと。
「私です。」
耀司、
「な~~るほどね~~。いきなり、猛アタックですか。」
誓、ニコニコと、
「はい。目の前がパッと。」
睦美、
「失恋真っただ中。」
誓を労わるように。
誓、
「んもぅ~~。最悪でした。とにかく、私、自暴自棄になってて。とにかく、男を見る目がなかった。3年ですよ、3年。…って言うか、まぁ。今となっては、相手も相手ながらに、巧妙。…って言うか~~。頭が良い。…って言うか、あれは~~。ずる賢い。…てか、見破られなかった自分が、情けないと。」
思わず睦美、クスリと。
耀司、話を聞きながらに困ったような…。誓に、
「えへ…???」
誓、高井戸に、顔を傾げて、
「浮気…???…と、言うか、あぁいう場合…。…何て言うの…???…二股…???ミツマタ…???…ヨツマタ…???」
睦美、思わず、また、クスリ。
耀司、誓の話に、
「はい…???」
「…って言うか~~。」
誓。
「私~~。会社の友達にも~~。まっ。付き合っている人はいるっては~~。言ってるんですけど~~。相手の事は。」
耀司、その話に、
「ふむふむ。」
誓、口を真一文字。
「ザ・シークレット。」
瞬間、耀司、
「クッ。」
いきなり誓、
「だ~~って~~。…って、言うか、内緒にしたいじゃないですか~~。これが、いざ、結婚という事になれば~~。その時こそ。」
耀司、ニコニコと。
「うんうんうん。」
「でも、ある時。」
耀司、目を見開いて、顔を傾げて、
「うん…???」
「同じ宣伝部の女性が~~。喫茶室で、泣いちゃってたんです。」
「ほぅ。」
「みんなでどうしたの~~って~~。」
「おや。」
「そしたら~~。」
「ふん。泣きながら、女がいた~~~って。」
耀司、またまた目を見開いて、
「わお。」
「その女の子、相手の男性と付き合い始めて1年。涙ながらに、裏切られた~~って、泣き通し。」
「あらら。」
「でぇ~~。みんなも、誰よその男~~って、言ったら、彼女、自分とその男と一緒にデートしてるツーショットを。…そしたら~~。その男。」
そこで誓、目を真ん丸にして、そして怒った顔で、
「私の、その彼。」
いきなり耀司、
「え―――――――っ!!!」
睦美、また誓を労わるように。
誓、
「そうしたら~~。みんなも、うそ―――――――っ!!!…この人、ダメ。絶対にダメって。女を食い物にしてるって噂だよ~~って。」
耀司、途端に、
「わ~~~~~。」
「私なんて、いきなり頭をガ~~ンと。しかも、一気に冷や汗。そして、体がガックン。」
耀司、思わず右目を歪めて、
「あっちゃ~~~。」
「さすがに、その日はダウン。…なんとか、みんなには、誤魔化したけど。次の日に、彼を呼び出して、思いっきり顔にバッグをバン。このろくでなし~~って。そのままバイバイ。」
耀司、
「わ~~~お。」
「さすがに、3日、茫然。あ。けど、仕事は仕事。うんうんうん。」
そんな誓に睦美、ニッコリと、
「うんうん。」
「確かに。」
誓。
「男は、男。…でもそれで仕事に穴。なんて。それこそ、職場のみんなから何言われるか。そういうの、私、嫌だから。」

ママでいい…。 vol,035. 「いきなり僕にアタックしてきた女性がいたんです。」
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