そして汐梨、ママ友からの情報を思い出して、
「確か…。20代から30代。中に40代のベテランがひとり。」
耀司、椅子に座りながら、
「へぇ~~ぇえ~~。」
汐梨、麻沙美を床に降ろして、
「もしかして、兄さん。…んまぁ~~。ママ友からはアレだけど~~。もしかして~~。保育士さんから~~。んふふふふふふ。」
耀司、瞬間、
「は~~ぁあ…???…何それ…???」
目をパチクリと汐梨、顔を天井に。
「…な~~んて事は、有り得ない~~。ねぇ~~~。」
耀司、パソコン画面に顔を、
「な~~に、言ってんだか~~~。」
汐梨、
「まっ。でも、ありがとうね。麻沙美のお迎え。」
耀司、画面を見ながら、
「おっ。」
「…って言うかさ~~。」
汐梨。
「もしかしたら、もしか…、するかもよ~~。」
耀司、
「ん~~???」
「…と、言うのも~~。…まずは、こんなに早く、男性が保育園にお迎えに行く事は~~ない。みんな勤務している時間だから~~。この時間帯にお迎えが出来る男性。…って、女性は、考えちゃうんだよね~~。」
耀司、意識にない感じで、
「そんなもんですかね~~。」
「そんなもんです。」
「はいはい。分かりました~~。」
「…ってか、ほんとにほんと。もしかするかも~~。」
耀司、さすがに、
「何を馬鹿な事。」
「かかかかか。…さて。料理の仕込み。そして、洗濯もの、取り込まないと~~。」
そして、
「また、畳み方の練習ね~~。」
「はいはい、分かりました~~。」
「素直でよろしい~~。」
そして…。瞬く間に2週間。
耀司、ようやく、畳み方、出来てきたような~~。
汐梨、
「ま。うん。こんなもんでしょう~~。やれば出来る。」
そして…。
耀司、初めての麻沙美の、音楽教室への…。
汐梨から、
「他所を回ってみるのも、今後のため~~。行ってらっしゃい。」
有り得ない音楽教室への送り迎え。と思っていたのだが…。
どういうための今後のためなのか、耀司自身も、
「…果て…???」
とは思いながらも、まま、芙美花の代わりに家事をやってくれる汐梨の頼み、
耀司、仕方なく車で麻沙美の通っている音楽教室に。
そして、凡そ1時間ほど。音楽教室の職員に挨拶をしながらの帰路へと。
実際、音楽教室に入ったその瞬間に耀司にはかなりの視線が…。
それと同時に、連れている麻沙美とはどういう関係…???…と、言う意識的なものも…、
あったのか、なかったのか…。
それでも無事に麻沙美の音楽教室の送迎も終えての帰宅。
汐梨、
「お帰り~~。」
そして麻沙美をまた抱っこ。
玄関に入ってきた耀司、
「ただいま~~。いやいやいや。凄いね、麻沙美~~。とにかく上手い。良くぞあんなに弾けるわ。かかかかか。」
その声に汐梨、
「えへぇ~~~???…ん、まぁね~~。私も小さい時からピアノはね~~。弾いてたから、せめて、何かって思ってね~~。習わせてはいるんだけど~~。麻沙美自身も結構ピアノに何の抵抗もなく。」
耀司も、
「うんうん。講師の先生褒めてた。」
そこまで言って、
「…ってか、何、来週、ピアノ発表会、あるんだって…???…俺、聞いてなかったから。ああああ。えへ…???…そうなんですかって…。先生から、よろしかったら、是非、いらしてくださいって。かかかか。逆に誘われちゃったよ。」
その話に汐梨、
「えへぇ~~。ほんとに~~。」
そして汐梨、
「うん~~。あそこの職員さんたちも先生たちも、みんないい人ばっかりだからね~~。はははは。兄さん、一緒に行くぅ~~???」
耀司、照れながらも、
「まま。ん~~。時間調整して、行けたら…。ん~~。いいけど…。」
汐梨、
「はは。うんうん。」
耀司、
「芙美花は~~。あ、そっか。部活。…ってか、この前、吹奏楽コンクールだったんだけど~~。10月の半ばには、今度は定期演奏会があるから。」
汐梨、口を窄ませて、
「ふ~~ん、そうなんだ~~。」
「まっ。汐梨が家事手伝ってくれてるから、おまえ、学業の方って。言ったら、うん。だ~~ね。って。最近、帰りも遅いけどね~~。」
汐梨、そんな話を聞いて、
「いやいやいや。とにかく芙美花、頑張ってるわ~~~。高校2年生でここまでやってるって。凄いよ。」
耀司、にこやかに、
「はははは。まぁね。」
景織子と芙美花、部活帰り。
「うんうんうん。景織子、やっぱ、凄いよ。ペット。」
芙美花。
「な~~に言ってるかな~~。芙美花のクラリネットからは負けるよ~~。」
芙美花を見ながらの景織子。
そんなふたりの後ろから、
「ハイ。」
千愛と詩乃である。
詩乃、
「うちらも部活終わり~~。」
千愛、
「景織子と芙美花は、今度は定期演奏会。」
景織子、芙美花共々、
「うんうん。」
芙美花、
「あれ…???…確か、千愛と詩乃は、来週、理興(りこう)高校との練習試合~~。」
詩乃、
「そういう事~~。草加の奴~~。とにかく試合に慣れろ~~って、いっつも練習試合~~。」
千愛は口をムニュ~~として。
景織子と芙美花は、
「かかかかか。」

ママでいい…。 vol,016. 汐梨、「まっ。でも、ありがとうね。麻沙美のお迎え。」
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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
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