悠里、
「とにかく。材料は揃ったよね。」
優維香、その声に、
「うん。」
小埜瀬も、
「確かに。」
優維香、
「あっと。課長に電話。」
「…で…???…小埜瀬の旦那様~~~。」
その声にスマホをバッグかの優維香、ドキン。
小埜瀬、運転しながら、
「悠里さん…。」
いきなり棘のある声。
優維香、横目でチラリと悠里を見て、
「バカ。」
いきなり悠里、こちらも優維香をチラリと見て、
「バカって言う事はないでしょう~~バカって~~。こう見えて、優維香とリーダーの事、一番心配してんの、私なんですからね~~。」
口を尖らせて。
小埜瀬、思わず、
「いやいやいやいや。」
優維香も悠里を見て、グンニャリとした顔で、
「ヌ~~~~。」
悠里、口を真一文字にして頭をゆっくりと右に、そして左に。
「さてさてさて~~???…このふたりの結婚はどうなります事やら~~。」
シートに背中を深く。…そして、
「だ~~って~~。おかあさんには報告してOK出たんでしょうよ~~。」
小埜瀬、その声に、
「おや。」
悠里、
「もぅ知ってます~~~。」
小埜瀬、
「そりゃどうも。まっ。確かに。悠里さんには、隠し事は、無理のようですね~~。」
その声に悠里、ニコリとして、
「あったりめぇよぉ。何年も相棒やってっかんねぇ。」
小埜瀬、一度バックミラーを。そして前を向いて。
「…そう言えば…。親父。確か、3か月後には結婚って。」
チラリと後ろの方に目を。
「ずるずるしていても仕方がないって、おかあさんから言われたって。」
悠里、
「3か月っ!!!…って。うそ。初めて聞いた。そうなの、優維香…???」
優維香、その声に、上唇をビロンと。
「うん。」
「んじゃ、あんたたちも3か月後に、結婚しちゃえば…???」
いきなり小埜瀬と優維香、
「はい…???」
悠里、今度は自分がバッグからスマホを。そして、画面に指でトン。
優維香、そんな悠里を見て、
「いやいやいや。何々何…???」
5回のコールで相手が出る。
「はい。どうした~~???」
悠里、
「あん。私だけど~~。あのさ。ちょっと頼みがある。3か月後に、そこのホテルで結婚式って大丈夫…???」
いきなり小埜瀬と優維香、
「うそ―――っ!!!」
電話の相手、しゃくりあがった声で、
「結婚式…???…3か月後…???…って誰よ。それ。」
優維香、悠里に、
「いやいやいやいやいや。悠里~~。」
悠里に手を優維香。悠里、思わず体をドアの方に。優維香の右手を遮りながら。スマホに、
「優維香とウチのリーダー。小埜瀬~~。」
すぐさまスピーカーにして。
小埜瀬、
「ちょっ、ちょっと~~。悠里さん。」
声高に。
「わ~~~お。」
スマホから、
「おめでとうございま~~す。」
いきなりの声。
電話の相手は望都である。
小埜瀬も優維香も、
「望都さんっ!!!」
望都の声、
「や~~~り~~~。ちょっと待ってね~~~。調べてみる。一旦電話、切るね。」
悠里、
「了~~解。」
プツリと通話は切れる。
いきなり小埜瀬、そして優維香、
「え―――――――――っ!!!」
悠里、舌を出して、
「ニッシッシッシ。持つべきものは友よ。かかかかか。」
小埜瀬、
「いやいやいやいやいや。」
優維香、悠里の左肩に右手を。
「もぅ~~~。悠里~~~~。」
小埜瀬、運転しながら、
「何ともまぁ~~~。やってくれます。」
そして、
「かかかかか。」
優維香、思わず、
「もぅ~~。笑い事じゃないって~~。隆英っ!!!」
悠里、
「おっと。呼び捨てだ。」
小埜瀬、思わず、
「ははははは。まっ。ふたりの時は名前で呼んでますから。」
ドア越しにブスッとしている優香。
「ふん。」
腕組みをして。
悠里、小埜瀬の声に、
「おやおやおや。ご馳走様。…と言うか、おふたり…、どこまで行ってんの…???」
小埜瀬、
「悠里さん。」
優維香、
「うるさい。ほっとけ。」
10分後。悠里のスマホに。
「おっときた。はいは~~い。」
ビクンとする優維香。
小埜瀬は、
「おっと。望都さん。」
悠里、運転席のシートの上をチラリと。そして横目で優維香をチラリ。
「どぉ…???」
スマホから望都の声。悠里、再びまたスピーカーにして、
「3か月後になると6月になります。」
小埜瀬、
「確かに。」
優維香、ブスッとした顔で。
望都、
「何々何。隆英さん、優維香さん、ジュ~~ン、ブライドではないですか~~~。はははは。」
小埜瀬と優維香、
「あっ。」
小埜瀬、
「確かに。」
悠里、
「あ、でも、望都~~。…と、言う事は~~。6月って…、じゃあ~~。結婚式って、目白押し…。」
「…と、皆さま、仰るかとは思いますけど~~。残~~~ん念~~。」
小埜瀬、
「うそ。」
優維香、目をパチクリとさせて…、
「えっ…???…違うの…???」
「意外と、梅雨時期に結婚式を避けるというカップルの方、多ございますぅ~~。」
悠里、
「うそ。」
小埜瀬、
「へぇ~~。」
優維香、
「そうなんだ~~。…あ、じゃあ、逆に、結婚式の多い月って…???」
スマホから望都、
「11月でございま~~す。」
悠里、優維香、共に、
「なんで…???」

好きになれない。 vol,307. 悠里、「とにかく。材料は揃ったよね。」
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