「心臓が破裂するかと思った~~。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 「心臓が破裂するかと思った~~。」
佐津香、既に鼓動の高鳴りは収まっていた。

須美、
「かかかかか。…ねぇ~~~。…って言うか、何~~???…じゃ、サッちゃん。結局は、ウチの伊寿美よりも、早くに、なっちゃうでしょう。9月に結婚。伊寿美は10月だから~~。」

佐津香、コクリと、
「うん。まっ。婚姻届け、出すだけだけどね~~。瑛士さんも、結婚式なんて、とんでもないって、私と同意見。」

須美、
「いやいやいやいや。まさかね~~~。この2、3か月で、何と柿崎家がそういう事になろうとは。」

「私だって、まさか。よ~~~。」
「とにかく、柿崎家、万々歳。」

その声に佐津香、ニッコリと、
「うん。ありがと。あ、伊寿美ちゃんと、岳燈君にも言っておいてくれない。この前の事。SNS。本当に、ありがとうございましたって。」

須美、ニッコリと、
「あ~~、うんうんうん。確かに。あれは、何とも、起死回生~~。ははは。良かったね。」

「うんうんうん。モチ。」






「いやはや。あんたが、結婚。…あれほど男は二の次、仕事、仕事の、仕事漬けだったあんたが…。」
スマホから伊寿美の声。

優維香、
「まぁね~~~。何とも、こういう事に、なってしまったと。」

「…って言うか、あんたが脳震盪で倒れた。」

その声に優維香、
「あ、うん。もぅ~~。ショック。目が覚めたら病院のベッドの中だもん。…思えばね~~。何ともまぁ、いろんな事が…。あれやこれやと…。…そんな中でのおかあさんの結婚。しかも、しかもよ~~。その相手が。」

「彼氏のおとうさん。」

スマホを耳に優維香、両眉を上下に。
「びっくりなんてもんじゃないわよ~~。それこそ、心臓破裂するかと思った~~。こっちなんて、もぅ~~。何がどうなってるのか。何で…???…何で…???…何がどう…???…おかあさんなんて、予定ないならおかあさんに付き合ってくれる…???…なんてのほほんに言うし。何かと思えば、レストランで結婚相手に合わせるし。え゛~~~~???…聞いてないよ~~。…じゃあ、私はどうすりゃいいのよ。その結婚相手の息子が私と今、付き合ってるんですけど~~。」

伊寿美、思わず、
「かかかかかかか。」

「んもぅ~~。すっちゃかめっちゃか。…なんだけど、彼は全く、僕は優維香に監視されてますから。…ってぇ~~。」
「かかかかか。愛されてんじゃないのよ~~。えぇ~~え~~???」

優維香、口を尖らせて、
「…って言うか、もぅ~~。傍にいてくれないと困るって…、なってるし~~~。」

「それだけ、好きなんじゃんよ~~。」

優維香、伊寿美の声に、顔を傾げて、
「ん~~~。好きって感じ…じゃあ~~、実際、ないんだけどね~~。好きって言った事もないし、聞いたことも…、ない。」

伊寿美、目を丸く、
「うそ。」

「ほんと。」
そして優維香、
「ただ…。…そばにいてくれないと。…困る。」

間髪入れずに伊寿美、
「それを、好きって言うんだよ、世の中。」






隆英、シェアハウスに戻り一旦部屋に。そしてリビングへ。そしてキッチンで水を。

智子、
「あら、おかえり。」

「あ、ただいま帰りました~~。」
隆英、ケトルに水を。そしてカップ麺を。

智子、ケトルを見て。
「おや。今からカップ麺。」

隆英、ニッコリと、
「えぇ。軽く、済ませようかと…。」




優維香、ベッドの上、枕を抱きながらに目を閉じて。
「ふふ。」




2時間前。

優維香に両手を差し伸べられて…。目の前の優維香の母親に隆英、
「優維香さんと、結婚させていただけますか。…いきなりで、申し訳ありませんけど…。」

瞬間、佐津香、一気に鼓動が…。そして瞬き。数秒の沈黙。口を窄める。
3人、共に、声が出ない。隆英も口を窄めて優維香の母親を見つめる。
佐津香、男性を見て、優維香を見て…。

ようやく優維香、母に、
「おかあさん…。」

ほぼ1分。佐津香、頭の中には走馬灯のように…。
…そして…。目の前の男性に。小埜瀬の息子に。
「分かりました。」

瞬間、優維香、目を丸く。口を窄めて。

佐津香、
「娘を。優維香を。よろしくお願いします。」
ゆっくりと頭を下げて。

隆英、優維香の母に、微笑みながら、
「ありがとうございます。」

優維香、朗らかな表情になり、
「おかあさん。」

佐津香、
「とにかくビックリ。」
男性を見て、
「瑛士さんの…、息子さん…???」

隆英、頷いて、
「はい。小埜瀬瑛士の倅です。隆英と言います。」

佐津香、どぎまぎするように。
「隆英さん。」

「西郷隆盛のたかと、英語のえい。隆英です。」

そして佐津香、また数秒の沈黙。
優維香、母を見て、唇をぎっしりと窄めて。
隆英は…、と、言うと、冷静なままに。

佐津香、いきなり、
「分かりました。」

瞬間、優維香、目を丸く、そして口を僅かに開いておちょぼ口に。

隆英、口角を僅かに上げて優維香の母に微笑むように。
…そして。目を閉じてサラリとお辞儀を。
「ありがとうございます。」








好きになれない。   vol,289.    「心臓が破裂するかと思った~~。」

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※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

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