榊の左隣りには…。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 榊の左隣りには…。

その人物の存在に、梶、尊、ふたり、共に、目の置き場に困りながらも…。

榊、ふたりに座るように勧める。
梶、尊、戸惑いながらも、その人物の隣には尊。そして尊の隣に梶。

榊、梶に、
「美耶乃君、突然で申し訳ないのだが…。」

美耶乃、その声に、
「あ、はい。」

「この子…、君のところで、預かってはくれまいか。」

瞬間、尊、そして美耶乃、榊の左隣りの人物をチラチラと見ながら。

美耶乃、榊の声に、戸惑いを隠せず、瞬きをしながら、
「あ。は…???」

榊、美耶乃と尊を見て、
「はははは。うんうん。確かに、戸惑うのも当たり前です。何せ、いきなりですから。」

美耶乃、困った表情で、
「あ、はぁ…。」

榊神埜進の左隣に椅子に座ってチョコンといる人物。
以前、榊が歩道で絵を描いていた少年である。

榊、自分の左に、椅子に座っている少年に、
「敦盛優大(あつもりゆうだい)君と言って、都内の高校の2年。17歳だ。…けれど…。今は、学校、中退して、学校には通っていない。」

尊、少年をチラリと。美耶乃も同様。

榊、美耶乃を見ながら、
「そして~~。」
優大を見て、
「実は…、この子には、両親もいない。」

また少年を見る美耶乃。

「この子が小さい頃に、交通事故で、ふたり、共に亡くなっている。…で、現在、今は、この子の祖母、つまりはおばあさんと一緒に暮らしている。但し、そのおばあさんも高齢で年金暮らし。」

目をパチクリとさせながらの美耶乃、
「は、はぁ…。」

「そして…。」
榊。
「これが肝心、なのだが…。…実は、この子…。…自閉症。」

その声に思わず尊、そして美耶乃の目が歪む。頭の中で、
「…自閉症…。」

「まっ。両親もいない。しかも…、おばあさんの年金のみで生活…、しては…いるんだが…。実は、優大君。アルバイトをしている。小料理屋でだ。優大君のおとうさん。弟がいて、その弟さんが営んでいる小料理屋でアルバイトをしている。自閉症ではあるが…、唯一の身寄りだ。優大君の叔父に当たる人ですから。」
ここで一旦、話を止める。

そして…。榊、
「…で、何ゆえに、この子を美耶乃君、君に…。と、なるのだが…。」

美耶乃、
「は、はぁ…。」

「実は…。」
榊。奏多に目を。

奏多、
「はい。」
そして奏多、バッグの中からスケッチブックを…。
「こちらをご覧になってください。」

美耶乃、目をパチクリとさせながらスケッチブックを受け取り、中身を…。
いきなり目に飛び込んで来た絵。瞬間、美耶乃、目を見開いて。と、同様に、全身に衝撃、
「こ、これって…!!!」

榊、
「全て、この、優大君の描いた絵だ。」

美耶乃、思わず口元に左人差し指を…。
そして、絵を尊にも…。

尊、絵を見た瞬間に、こちらも目を見開き、
「うそ。」
そして、隣の少年を見て、
「まさか…。」

美耶乃、榊に、
「こ、これって…、先生…???」

榊、ニコリとさせて、
「どうですか…???…その絵を見て…。」

美耶乃、
「あ、いや…。」
そして美耶乃、次の絵、そして、次の絵を。
「嘘でしょ。こんな…。事って…。」
見る限り、到底普通の高校2年の描いた絵とは思えない、それこそ、精巧な絵。
で、あると共に、正に芸術的に描かれている。
「こ、これって…。…なんとも…、正に…、アート…。」

尊も、絵を見る限り、
「す、凄すぎる…。…社長…。これ…、もしかして…。インテリアで…。」

美耶乃、その声に、
「うんうんうん。」

榊、ニコニコとして、
「どうでしょうかね~~。若干17歳。学歴は…、確かに、保証は…、出来ません。…但し、その才能を…。単に、放って置いても…。」
優大を見ながら…。
「ただ…。優大君、ある種、こころの…。…自閉症…。…トータルインテリア、伊玖伊那。…面倒、見て頂ければ…、と、思いましてね~~。」


実質、ここで榊の声に、従わざるを得ない状況の梶。そして、尊。
榊の隣では、全く一言も…、口を閉ざして俯いているばかりの17歳の少年。


梶、頭の中で…、
「この子が…。」




そして…。テーブルに料理が出る。

優大に榊、
「優大君。」
ニコニコと。
「どうぞ、召し上がれ。」

その声に優大、俯いたままで顔はそのままで目だけで両隣をチラチラ。

…すると…、何も言わずに料理を…。



その喰いっぷりが…。

榊、優大のその喰いっぷりを見てニコニコと。
「はは。」
頷きながらも、
「うんうん。うんうん。はは。」

たちまち料理は平らげて。また両手を引っ込めて俯いて。

榊、奏多に笑顔でコクリと…。

奏多も笑顔で、
「畏まりました。」
ウェイトレスに…。

そしてメニューを見て…。


梶、そんな景色を見ながらも、榊を見て、
「あの…。先生。」

榊、美耶乃を見てニッコリと、
「う~~ん~~???…はははは。」
そして美耶乃に一言。
「頼みましたよ~~。」

梶、未だに躊躇しながらも、
「あ、はぁ~~。」








好きになれない。   vol,181.  小埜瀬の進行が始まる。「では…。」

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