そして、すぐさま亘夢、電話口に、ペコリとお辞儀をして、
「すみません。わざわざお電話ありがとうございます。…でも…。…お断りします。ごめんなさい。失礼します。」
亘夢の隣の席での智也、
「どうしたの…、いきなり。」
早智子も、隣の席で、
「ビックリした~~いきなり、えっ!!!私がですかっ!!!って立ち上がって。…んで、いきなり、無理ですって。…亘夢…???」
まだ電話対応しているメンバーもいるが…。
優維香、立ち上がって、
「どうした~~亘夢~~。」
池辺も同様に、気になって。
「亘夢…。何か…???…変な電話…???」
その声に亘夢、いきなり赤くなって、
「あ、いえ…。」
そして椅子から立ちあがり、ペコリと頭を下げて、
「すみませんでした。」
悠里も通話を切って、
「ははは。どうしたの~~。」
亘夢、困っような笑顔で…、僅かに顔を傾げて、
「…実は…。」
両隣を見て…。
智也も早智子も、顔を傾げながら、
「ふん…???」
亘夢、ポツリと。
「実は、雑誌社からで…。雑誌のモデルになってくださいって。」
途端に、向かいに座っている瑛子。
「わ~~お。」
阿寿沙も、
「凄いね~~。」
そして、みんなに聞こえるような声で、
「亘夢が雑誌社からスカウトされちゃった~~。」
いきなり亘夢、困ったように、
「先輩~~ぃ。」
そして、亘夢も周りに聞こえるような声で、
「断りました。」
口を尖らせて。そして、体を縮こまらせて、
「恥ずかしい。」
遼子、
「あらららら。いつも、オープンな亘夢が。縮こまっちゃって~~。ははは。かっわい。」
優維香、ニッコリと、
「そっか~~。」
池辺もニッコリと、
「そっか~~~。」
そして、顔を傾げて、
「亘夢。…ふふ。自信持ちなさい。…もしかして…。あなた、ネット上で、結構、人気になってるかも知れないわよ。」
口を尖らせて。
「…で、もしかしたら、また、そんな電話、来るかも、知れない。はは。」
その声に亘夢、
「課長~~~。」
そんな亘夢に池辺。
「でも、考えてもみなさい。亘夢のプライベートのスマホじゃなくって、会社に電話なんて。…それこそ、雑誌社でも、亘夢の事、評価しているって、証拠。雑誌社から直々なんて、まず有り得ないでしょ。ふふ。」
そして池辺、笑顔で、
「なんたって、あなた、可愛いから。」
いきなりメンバーたちから、
「はは。その通り。」
「うんうんうん。」
亘夢、
「でも、私はやだ。…そんな…。」
また、縮こまって。
「モデルなんて…。…私は…。ここが好きだから。仕事が好きだから。みんなが好きだから。」
阿寿沙、
「その通り。まっ。また、そういう電話掛かってきたら、こっちに回しな。守ってやるから。ウチの可愛い大切なルーキーは、渡しません。って。」
そして阿寿沙、後ろに声を、
「ねぇ~~、チーフ~~。優維香~~。」
池辺、
「阿寿沙、良く言った。」
部署内が、和やかになる。
優維香、口を〆て、そして、ニッコリと。
「あったりまえじゃん、そんな事。」
そして、まだまだ電話の音は続く。
総務でも、
「かかかか。嬉しい悲鳴だね、こりゃ。」
「こりゃ、当分、続きますね~~。この分じゃ、トラディショナル事業部も、電話の嵐。ねっ、課長。」
「まっ。…だろうねぇ~。」
広報部でも、
「ふぅ~~。仕事が、始まった途端に、これだから。」
広報部長、住谷理桜(すみたにりお)。
「池辺め、やってくれるわ。4年前の…。デジャブだわこりゃ。かかかかか。」
広報部でも、電話が…。商品の注文と問い合わせが続いていた。
その頃、社長室では。
七瀬、
「じゃあ、頼んだわよ、賀寿恵~~。」
賀寿恵、その声に、頭をコクリと。
「はい。畏まりました。」
「あっと、小埜瀬君。」
そこまで言って七瀬。僅かに顔を傾げて…。
「うん…???…やっぱり…、何か言いにくい。」
隆英、
「はい…???」
すると七瀬、口をぐんにゃりと、
「まっ。しゃあないか…。確かに、世界で名だたる人物。…なんだけど~~。」
そして七瀬、隆英に両手を合わせて顔をコクリと、
「すまん。私は、隆英で通すわ。その方が呼び慣れてるし。まっ。社長が部下の名前、呼び捨てになんて言語道断。世間様からは怒られるけど…。…って言うか、怒られてる。現に、社員の名前、呼び捨てにしてるし。」
隆英、目をパチクリと。
「はぁ~~~。全然、構いませんけど…。…でも。僕は、当然の事ながら、麗子さんの事は、七瀬社長で、行きますから。」
七瀬、その声に、
「了解。分かった。んじゃ、お願い。」
隆英、七瀬に一礼して、
「では…。」
ふたり、社長室から廊下に。
廊下を歩きながら隆英、賀寿恵に、
「弓さんって、まだ…、空手…。」
瞬間、賀寿恵、目をパチクリとさせて、
「へっ…???…あ、いいえ…。」
思わず両手の平をヒラヒラと。
「やってません。やってません。全然。」
と、そこまで言って…。
「ただ…。」
顔を傾げて、
「自己防衛の…、護身術…???…そんな、感じ…的…???…はははは。」
「凄い、強いですもんね。」
隆英。そして、右脚膝を前に、
「とぁ。」
そして、右手拳を前に、
「えぃやっ。」

好きになれない。 vol,059. 優維香、そして、ニッコリと。「あったりまえじゃん、そんな事。」
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