「それを言っちゃあ、依怙贔屓でしょう~~。」  | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ その岳燈の声に佐津香、
「へぇ~~え~~。さすがは…、見る目…、ありますね~~。」

「ふふふ。」
笑顔で顔を傾げながらの須美、
「私なら、や~~っぱり、優維香ちゃんの会社のインテリア、応援しちゃうんだけどな~~。」

母の声を聞きながらの伊寿美も、
「あたしも~~。」

佐津香、いきなり顎を引いて、
「いやいやいや。それを言っちゃあ、依怙贔屓でしょう~~。何れにしても、ふたりの場合は優維香にとっても、親近感、ありありなんだから~~。まっ。気持ちは…、分からないでは、ないけどね~~。」
目を真ん丸に。そして一度、口を真一文字にして、顔を傾げて。
「とにかく…、私情はこの場合、禁物、禁物。個人的にも、家庭に於いても、こんなインテリア空間で、住んでみたい。…と、言う意味の…、あくまでも公正に。…公正なる審査を。それに~~。今回は~。」
佐津香、顔を傾げながらふたりに右手人差し指1本。

それを見て、
「あっ。そっか。今回は、審査員だけの審査じゃなかったんだ。」
伊寿美。

佐津香、その声に、
「ザッツライ。そ~~の通り~~。」

岳燈、
「えっ…???…どういう事…???」

伊寿美、
「あん。今回は、一般のゲストもどの会社のインテリアがいいのか、ポイント付けられるの。まっ、投票みたいなんだけど…。」

「へぇ~~。な~~るほど~~。そぅか。じゃ、別にプロの審査員だけじゃないから、結果が楽しみって言うのもありなんだ。」

佐津香、
「そういう事~~。…だから、ある意味、前回より今回の方が、より一層、厳しい…とも、考えられる。」

須美、
「確かに。こんなインテリアに住んでみたい。って人もいる訳だから。尚更。プロだけの見識には囚われないって訳だ。」



タクシーは高速道路を走りながら湾岸道路に。

男性は上着のポケットからスマホを取り出し…。ある履歴に指をトン。
そして…、発信音が途切れて…、その瞬間、すぐさま、
「あ、俺。」

すると、スマホの向こうから、耳に入ってくる声、
「おぅ、久しぶり。元気か…???」

その声に、
「あぁ、今さっき、羽田に着いたとこ。」

するといきなり、
「はあ…???…羽田って、おま。…じゃ、今、日本に…???…ってか、今、東京…???」

すると男性、
「あぁ。これからはこっちで生活する事になる。親父の方は…???…仙台で、仕事の方…???」

その声に相手の男性、少し驚いた様子で、
「あぁ。…仕事の方は…、まぁ…。…あぁ、順調そのもの。…って…、おま、今、東京…???」

「あぁ、今、これから、あるところにお邪魔して、それからホテルに。」
「そ、そっか。…んじゃあ、これからは日本で…???」

「あぁ。ホテルに泊まりながら、住むとこ、決めようって思って。」
「そ、そっか。…あ、けど…、おま、こっちでって、仕事は、何の…???」

「あぁ、それはもう、来週から。仕事先はもう決まってる。」

すると男性、驚いたような声で、
「ら…、来週って、おま…。って事は、あ、明日から…???」

「あぁ~~、まっ。そういうことに…、なるか。」

スマホの向こうから、
「そ、そか。わ、分かった。う、うん。」

「うん。じゃあまた。落ち着いたらまた電話する。たまには親父も東京、出て来いよ。」

その声に男性、
「お、おぅ。分かった。うん。うんうんうん。」

通話は切れる。

男性、スマホを耳から放して、両手で持って、
「日本に…。帰ってきた。今…、東京…???…えぇ~~~え…???」


タクシーに乗りながら、窓の外の景色を見て、
「運転手さん、着く前に、少し遠回りしてくれる…???…日本、久しぶりなんでね。…それに、東京自体。」
そこまで言って、いきなり声を小さく、
「…何年振り…???」

その声に運転手、
「いいっすよ。お客さん、どこから…???」

男性、
「どこから…???ん~~~、その質問は~~。ちょい、厳しいか…。」

運転手、パックミラーから男性を見て、ニヤリとさせて、
「まさか…、お客さん、住所不定…なんて。」

いきなり男性、
「ははははは。運転手さん、面白いこと、言うね。」
そして僅かに、身を乗り出して、
「そうだったら、どうする…???…もしかして、タクシー代。」

「勘弁してくださいよ~~。そんな…。変な揉め事、御免被りますよ~~。」

いきなり男性、
「ははははは。」

運転手、けれどもまたバックミラーで男性をマジマジと。
「まっ。…でも、お客さん。身なりもしっかりと。それに、スーツケースも、何だか…、かなり旅慣れた。」

その声に男性、クスリと、
「そっ。ありがと。ふふふん。」



そして…。既に午後。時計の針は12時30分を回っている。

佐津香、確かに、優維香の会社の出展場所は分かってはいるが、さすがに会場内は広い。
わざわざ歩いて行くより、スマホで…。
「あ、もしもし優維香~~。私~~。かあさん。須美ちゃんたちとお昼してから行くね~~。」

その声に優維香も、
「了~解。」








好きになれない。   vol,040.   「それを言っちゃあ、依怙贔屓でしょう~~。」

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