駅で待ち合わせての亮輔、阿須賀、そして真輝。
亮輔、
「おぅ。んじゃ。…あ。おばあさんには…???」
真輝、
「うん。電話しておいた。お待ちしてますって。」
阿須賀、その声に、
「ふふ。」
そして、
「な~~んだか、優しそうなおばあちゃんだよね~~。」
亮輔も、
「あぁ。」
「でも…。」
阿須賀。
その声に真輝も亮輔も、駅構内を歩きながら…、
「ん~~~???」
「どうした…???」
「なんだか…。」
阿須賀、
「なんだか…、あのおばあちゃん、凄い、疲れてそ。」
阿須賀のその声に亮輔、真輝、顔を見合わせて、
「ん~~~。」
「確かにな~~。今の状態…。」
亮輔、
「精神的に…。」
ホームに立つと、すぐに電車が…。
真輝、
「僕の両親。」
電車に乗りながら亮輔、
「あん…???」
阿須賀、
「うん。」
「仲人さんも…。…多重人格で…。」
亮輔、シートに収まりながら、
「へぇ~~。」
阿須賀、
「うそ。」
「年齢が80歳だったんだって。…で、その仲人さん。とにかく厳格な人で。ガッシリと構えた人。」
亮輔、また、
「あん。」
「…で、その人が別人格になると、とにかく暇なく動き続けて、家事の事なんでも。」
阿須賀、
「凄~~い。」
「それが何か月も…。…で、その後、亡くなっちゃったって。」
阿須賀、目を真ん丸に、
「え~~~???」
亮輔、
「なんでまた~~。」
「つまりは…、完璧に、体に無理が…。常に厳格で、でで~~んと、構えていた人間。それが別人格になっていきなり暇なく動き続けて。仕舞いには、体がガタガタ。内臓にもあちらこちらに疾患が…。」
いきなり亮輔、
「怖ぇ~~~。」
真輝、バッグを抱えて、
「まっ。今の、柚香さんと陽織ちゃんの場合は…。それとは全く…。」
阿須賀、
「違うよ、違う。あのふたりは違う。絶対に。そんな事、ないよ。…って、あったらヤダ。」
亮輔、真輝、まっすぐに前を見て、
「……。」
亮輔、
「あ。そう言えば…、彼女、柚香さんの友達の…。」
真輝、
「あぁ、愛実さん。今日は、ちょっと、忙しくって時間、取れないって。」
「彼女って、大学…。」
「確か…。演劇を学べる大学…???…将来が、女優志望とか…。」
阿須賀、
「へぇ~~。凄いんだ。」
汀家では幸乃、3人を…。
「どうぞ、どうぞ。ささ。」
亮輔、幸乃に、
「すんません。3人して、押し掛けちゃって。」
「いいえ、いいえ、とんでもない。」
阿須賀も、
「ごめんね~~。おばあちゃ~ん。」
そんな阿須賀に幸乃、笑顔で顔を左右に。そして…、真輝に、
「部屋の方が…、いいかね。食事も全く…。」
その声に3人共に、
「ん~~~。」
階段を上がりながら幸乃、真輝に、
「真輝さん。…で、何か…、分かった…???」
真輝、
「えぇ。…でも、それは…、亮輔の方が…。」
幸乃、ニッコリと、
「そぅ。」
そして亮輔を見て、
「亮輔さん。お願いします。」
部屋に入ると…。
真輝、
「おっと~~。」
亮輔、思わず口笛、
「ヒュ~~。」
「…って、亮輔~~。」
阿須賀。
「陽織ちゃん…。」
幸乃、
「陽織、真輝さん。亮輔さん、阿須賀さん。心配して、3人。」
真輝、
「陽織ちゃん。」
亮輔、
「お~~~い。」
阿須賀も、
「陽織ちゃん。」
真輝、亮輔に、
「亮輔。」
亮輔、
「あ、うん。」
幸乃、阿須賀に柚香の椅子を。
阿須賀、
「あ、いいえ。」
そして阿須賀、逆に、幸乃に座るように。阿須賀、
「私は大丈夫ですから。」
真輝は立ったままで両腕を脇腹に。
亮輔は、そのまま絨毯に、
「申し訳ないが、俺は。」
そう言いながら、腰を下ろして、
「ヨッコイショ。」
胡坐を掻く。
「昨夜、陽織ちゃん、店で客に啖呵を切ったんだってな。それも、物凄い剣幕で。」
その話に幸乃、目を見開いて、
「まぁ~~。」
「但し。」
亮輔、
「ルシアと肇さんの話を聞くと、完璧に、その酔っ払い客の一方的。陽織ちゃんの落ち度は…。阿須賀も言ってるけど、何処にもない。他の客たちも陽織ちゃんを擁護してるって。」
幸乃、
「そんな事が…。」
「確かに、ショックだよな。それに衝撃的。まさか、店でそんな事が…。…でもさ。これもみんな、陽織ちゃんと柚香さんのため。陽織ちゃんを店に出入り禁止にしたのも、陽織ちゃんと柚香さんを守るため。ルシアからもそう言われただろ。」
真輝、その話に何度も頷く。
「もし、万が一、陽織ちゃん、このまま店に出て、ある客が、陽織ちゃんを盗撮して、あんな啖呵切ったのにまだこの子、店に出てます。な~~んて、SNSになんて事にでもなったら。それを心配してんだ。…って言うか…。かかかかか。」
いきなり亮輔、
「飲み屋で、客同士の喧嘩なんて、珍しくもなんとも…。…だからよ。そんな…。心配すんな。」
そんな亮輔の話に真輝も、
「うんうんうん。」
阿須賀も、
「そうだよ、陽織ちゃん。陽織ちゃんは何も悪くない。その酔っ払い。とんでもないよ。」

LIBRA~リブラ~ vol,186. 「優しそうなおばあちゃんだよね~~。」
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