「…まさか、おまえがこれだけ物覚えが早いなんて…。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 亮輔、平然とした顔で、
「うん。俺、あぁいう子、好き。」

真輝、そんな亮輔を見て、両眉の先端を吊り上げて、
「うそだろ。…って言うか、おま。おまえには、阿須賀さん。」

「阿須賀。うん。」
そして亮輔、顔は前。そして目だけ真輝を、
「うん。まぁ~~。阿須賀も、いいけどね~~~。」

そんな亮輔に真輝、顔をグンニャリとさせて、
「い~~~~???」

そして亮輔、
「んじゃ、俺は…。」
そのまま椅子から立ち上がり。

真輝、
「はっ…???…おま、授業…。」

「あ、俺…。いい。単位、取れれば、それでいいから。じゃな。」
そのまま亮輔は後ろ向きに。

真輝、顔をグンニャリと、
「おぃおぃおぃ。授業、始まるって。」





そして…。

遂には陽織、その一日だけで、幸乃が教えられる家の事は、
まず殆どの事は、覚えてしまったのだった。

「凄いよ陽織。…まさか、おまえがこれだけ物覚えが早いなんて…。おばあちゃん、感心。」

そんな風に言われて陽織、ではあったが、
「いや。…って言うか、私も…、なんだか…。頭の中にスルスルと入ってきて、すぐに覚えちゃうから…。こういうの…。はは。…自分でも信じらんない。」




夕方になり、愛実から柚香のスマホに電話が…。
それには陽織が出て愛実と会話。

その内容は…。今朝、真輝とも電話で話して、明日、大学が休みで陽織に会うと言う。
けれども愛実は約束があり、無理だとの事。陽織、納得して電話を切る。

愛実、通話を切って、
「う~~ん。…やっぱ、まだ…、陽織ちゃんか…。」
そして愛実、
「ふ~~ん。…旦那、任せた。」




そしてその夜。食事を終えた陽織は、祖母から言われてお風呂に。
そして一旦は部屋に戻ってパジャマには着替えたものの、そのまま茶の間に、
そして、座椅子に座りテレビを見始めた。しかも、体育座り。

そしてあちらこちらとリモコンでチャンネルを…。
バラエティを見てみたり、ドラマを見てみたり、ニュースを見てみたり、
そしてドキュメンタリーを見てみたりと…。

凡そ4時間。

その1時間前には幸乃が、
「早く寝なさいよ。」
ポツリと陽織に。

陽織、そんな祖母にテレビを見たままに、
「うん。分かった~~。」

けれども陽織、夜中の1時を過ぎても、
2時を過ぎてもそのままテレビに…。
そして…3時…。体育座りのままで…。遂には…、カクン。





遠くから声が…。
「陽織~。陽織~~。」


その声にようやく…。そしてゆっくりと目を…。
「…うん…???」
そして、いきなり、
「うわっ!!!」

そして、またいきなり声が、
「何やってるんだぃ。風邪引いちまうよ。…それにテレビ、点けっぱなしで~~。」
幸乃である。

陽織、右左見て…。
「わっちゃ~~~。寝てた~~。」

「しかも、そんな恰好で~~。」

陽織、体育座りのままで…。
「あっ。」

テレビは朝のニュース番組。

幸乃、テレビを見て、
「一晩中、テレビ、見てたようだね~~。」

陽織、その声に、困った顔をして、
「あは…、ははははは。…確かに。…でも、凄い、面白かった。」

幸乃、
「おばあちゃん、朝ご飯作るから。」

陽織、
「あ、私も手伝うよ。」

「いいよ、いいよ。おまえ、折角テレビ見てたんだろ。もう少し、見てな。…って言うか、おま、何時まで見てたんだぃ。」

陽織、祖母の声に頭を傾げて、
「何時だろう~~???…確か…、画面が…全然動かなくなったと思ったら…。…そこから…、記憶…ない。」

幸乃、そんな陽織を見て、
「おやおや。…って事は、夜中の3時頃…だね~~。」

陽織、祖母に顔だけ振り向いて、
「えっ…???…そぅなんだ。」

「まっ。確かに、朝までやっている放送局も、あるけど…。」

「へぇ~~~。」
そしてまた陽織、テレビに顔を…。
「でも。面白かった。こういうの、初めて。」

そんな陽織を笑顔で幸乃。そして台所に。

陽織、またテレビを…。そしてまたリモコンでチャンネルを…。
「へぇ~~。今の時間って、ニュースみたいなの、ばっかり~~。」
そして陽織、今度は茶の間のあちらこちらを…。
すると、四つん這いになって、何枚も折りたたんである紙を…。ヒョイと。
「これって…、なんだ…???」
そのままテーブルの、自分の座っているところにヒョイ。
そして立ち上がり、また座椅子に。一旦胡坐を掻いて、そして右足だけ膝折に。
右腕をその右足を抱き締めるように、そして紙を…。
「何…???…文字ばっか。…と、写真…???」

つまりは、新聞である。

「へぇ~~。こういうの、あるんだ~~。」
耳ではテレビの音を…。そして目では新聞を…。
「何か…。面白そ。」
そして、新聞と一緒のカラフルな紙。
「ふぇ~~~。凄い、カラフル~~。」


気になった幸乃が茶の間をチラリと。
「おや。新聞かぃ。」

陽織、顔だけ後ろに、
「新聞…???」

「うん。毎朝、届くんだ。」

陽織、
「ふ~~~ん。」

「一番上に、日付があるだろ。」
「あ、ほんとだ~~。2020年、7月4日。」








LIBRA~リブラ~   vol,127 「…まさか、おまえがこれだけ物覚えが早いなんて…。」

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