「私だって、もし仮に、そんな風に…。なったとしたら…。全然…。」
顔を左右に振って柚香、
「起きる事すら…。しかも…、家の外に…。とんでもない。怖くて怖くて。」
真輝、そんな柚香を見て、
「うんうんうん。確かに。そうなる。一体、陽織さん、どういう性格…???」
その声に柚香、髪を揺らすような感じで顔を左右に振る。
すると真輝、立ち止まって、腕組みして、
「うん。…そうだね。…一度、エンカント。行ってみよう。」
すぐさま真輝に振り向き柚香、
「ほんと…???」
「うん。」
真輝、頭をコクリと。そして、
「あっ。でも、その時は藪岡先生にも連絡しておいて。」
柚香、その声に、
「うん。だよね。」
話しながらもふたり…、もう目の前は駅。
そして、柚香と真輝、自宅の最寄り駅、世田谷駅。別れ際、ふたり共に右手を振って。
真輝、離れた位置から、
「あっ。おばあちゃん。」
柚香も、
「あん。うん。分かってる。じゃあ。」
「うん。またね。」
そして柚香、玄関までのアプローチ。そして引戸を。鍵が掛かっている。
「おばあちゃん、買い物…???」
バッグから鍵を…。そして鍵穴に。引戸を開けて、閉めた。
その瞬間、いきなり頭が。鈍器で殴られたように。柚香、いきなり、
「痛った。」
そのまま気を失う。
…けれども、それは僅かに、5、6分。
いきなり柚香、目をパッチリと。そして、目をパチパチと。
「えっ…???…私、なんで…???…こんなとこに…???」
辺りをグリルと。そして、
「はっ…???」
そして、時分の身なりを…。
「へっ…???…この服…。」
そして目を左右に。
「…と、言う事は~~。…私。柚香に…???…いやいやいや。なんなのよ~~。」
そのまま立ち上がり、シューズを…。
そして2階に。そしてベッドに。
「ふぅ~~~。」
そしてバッグの中を…。
「何が入ってる…???」
いろいろと出しては見るが、ただ…、何が何なのか、全く分からない。
楕円形で布で包まれている。そして、皮の少し厚いもの。
そして、同じように皮で包まれている、硬く平べったいもの。
けれども、それらが一体何にどう使うのかが、全く分からない。
その他にもペラペラと捲れるものが数冊。
ただ…、不思議な事に、字は…読める。平仮名も漢字も。そして、英文字も…。
その他には、細々としたものがバッグの中に。
そして、その中でも、硬く平べったいもの。
「何、これ…???」
表は黒。そして裏は白。…と、いきなりその平べったいものから電子音。
パッと画面が明るく。瞬間、
「うわ~~~~っ。と~~。びっくりした~~。」
画面に表示されるお知らせのメッセージ。
「何これ~~???…全く、分かんない。」
そして今度は、分厚い物。
「これって~~~???…お姉ちゃん、何持ってる…???…って、この部屋…。」
柚香は、また、陽織に変わっていた。
とにかく陽織、分厚いものの中を…。入っている紙を…。同じような紙が数枚。
ジッパーを引くと。中からは、丸い硬い物。
「これって…。何…???…全然分かんない。」
確かに。陽織はかつて、2歳で亡くなっている。分かろうはずもない。
分厚いものの中には、紙幣の他にも、様々なカード。
その一枚一枚を見てみるが、それも何の、どういう意味なのかすら分からない。
陽織、いい加減に嫌気が差して、そのままベッドに背中からバン。
「あ~~ん、もぅ。何が何だか全然。」
その時、いきなり電子音。体がビクンとして、
「うぇ~~い。」
いきなり両手をベッドに。そして体を起こして…、
「今度は何…???」
顔をあちらこちらに。何処からも音が聞こえた感じは…。
「何…???…何処からこの音…???」
すると…、また硬い平べったいものから明るい画面に。
そして、その画面からは、「愛実」の文字。
陽織、頭を傾げ、そして両眉の先を吊り上げて、
「何…???これ…???」
愛実からの電話であるが…。残念ながら、電話に出る事が出来ない。
電話のでの字も知らないのである。コールは10回ほどで止まる。
陽織、増々訝し気な顔で、
「一体、何なの~~。」
今度は不貞腐れた顔をして、
「もぅ―――――――っ。」
すると、またその硬く平べったいものから電子音。
「だから~~。」
けれどもさっきと音が違う。一瞬、音がしたと思ったら、すぐに止まる。
その硬い平べったいものを手に取り、何が書かれているのか見ると、
「ん…???…また、愛実。…病院、どうだった…???…気になってんだけど…。…って…???…病院…???…どういう事…???…柚香、お姉ちゃん、どっか…、悪いとこ…???」
陽織、右に左に顔を傾げながら考えるが、全く分からない。
そしてまた背中からベッドにバン。
目を閉じて、何かしら頭の中で何かを考えている風に…。
するとまた、硬い平べったいものから電子音。
今度はさっきのとは僅かに異なる電子音。陽織、
「もぅ―――っ。」

LIBRA~リブラ~ vol,084. 「一体、陽織さん、どういう性格…???」
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