ベッドでグッタリの虎一郎、咳をしながら…。スマホに、
「今、測ったら…、40度で…。力が全く…。怠ぅ~~~。」
その声に海江田、
「あ~~っと、分かった。無理すんな。…とにかく、氷。…あ、いや…。冷蔵庫にアイスノン。取り敢えず。あるか…???…とにかく、冷やせ。…って言うか、立てるか…???」
虎一郎、
「あっ。はい。何とか…。」
虎一郎、ベッドから離れて、立って、右足で一歩。けれども膝がガクン。
そのまま体が床に、バタッ。スマホも手から離れて…。
「痛って~~~。」
海江田、いきなり、
「どうした…???」
スマホから、何も音がしない。
海江田、
「くそ。やば。」
そして一旦通話を切って、そのまま葉子に電話。
1回目のコールで出る葉子、
「はい、選です。課長…???」
「コイッちゃんの住所教えて。知ってる…???」
「えぇ…。確か…。ちょっと、お待ちください。」
葉子、番号登録から虎一郎の住所を…。
「池袋の……。」
そして、海江田に教える。
「課長…???」
海江田、
「コイッちゃんのアパートに救急車。あの状態じゃ、無理だ。」
葉子、海江田の、「あの状態じゃ、無理だ…。」の声に、
「課長…???…コイチが何…???…朝早くから…。」
海江田、スマホを耳に、
「何が何だか…。今度はコイッちゃんが、熱。40度。今、ベッドから出ようとして、足が…。どうやら…、その場で転んでしまって動けなくなったか…どうか…。」
瞬間、葉子、目を真ん丸に、
「うそ…。…コイチ…。」
そして、目をパチクリとさせて、
「あ…。はい。…分かり…ました。」
「僕はこのままコイッちゃんの住所に救急車。そして、アパートの管理人さんに電話してみる。」
「あ~~、はい。…ありがとうございます。」
そして海江田、救急車を手配。アパートの管理人にも電話して、その旨。
凡そ20分。管理人のマスターキーで虎一郎の部屋。
そしてベッドに戻れずに床に倒れている虎一郎をそのままストレッチャーに。
そして…、緊急搬送。
そして…。その後…。診察と治療を経て…。
虎一郎、スマホで海江田に。
「お疲れ様です。すんません。ありがとうございました。先ほど…、点滴して…。…これから、アパート帰ります。」
その声に海江田、
「おぅ。ひとりで帰れるか…???」
「えぇ…。でも、熱は、相変わらず。…結局、俺も、夏のインフルって…。」
「おぃおぃ。輪湖ちゃんの次は、君か~~???」
虎一郎、頭を撫でて、
「面目ないっす。…って言うか、課長…、どうして俺…、救急車…???…先生の診察受けてて、ようやく…。うん…???…俺…、どうやって…、ここ…???…病院って…???」
海江田、スマホ越しに、声を小さく、
「選さんから聞いた。住所。そしてアパートの管理人さんにも電話して…。その後、救急車。」
虎一郎、その声に、
「あ~~。そっか~~。確かに、葉子にも、輪湖にも、住所だけは、教えてあるから…。」
「うん。連絡しとけ。」
「はい。ありがとうございます。…で、課長…。仕事~~。」
「おぅ。無理すんな。完治したら、復帰、頼む。」
「はい。すんません。」
そして虎一郎、葉子と輪湖にライン。
輪湖、仕事をしながらラインの電子音に、
「おっと来た~~。」
そして葉子にも、電子音。
「うん。来たね~~。」
秀美、
「コイチ先輩も、インフルなんて…。」
その声に葉子、
「ふ~~ん。」
顔を傾げて、
「さっぱり分かんない。私や秀美ちゃん、それに課長も、全然。」
その声に秀美、コクリと頷くだけ…。
輪湖、
「まっ。タクシーに乗って、アパートに帰ったか~~。…それにしても、最悪だったよね~~。…40度。後にも先にも、もぅ~~まっぴらだわ。」
そんな声に葉子、
「確かにね~~。」
そして、
「私たちも…、気を付けないと…。」
秀美、
「ですよね。はい。」
虎一郎、病院の帰りはマスクをしてタクシーの後部席にグッタリとしながら、
池袋の自分のアパートに。管理人に挨拶をしただけで部屋に。
そして…、とくかく冷蔵庫からアイスノンを…。
ベッドにバッタリと…。そのままベッドの中に…。アイスノンを頭に…。
…どれくらい寝たのだろうか…。
熱にうなされながらも…、何かしら朧げな夢を見ていた。
とにかく靄で霞んで前も辺りも良く見えない。そこから景色は一変。
森を通ったかと思いきや、いきなり崖のようなところから空に。
自分でも夢の中で慌てて体がガクン。けれども、生きている。
とにかく、真下は山、そして遠くには海が見える。
虎一郎、夢の中で、
「すんげぇ~~。」
そして…、そんな景色にもとらわれながらも、
よくよく前を見ると、緩やかなカーブを描いて列を成して飛んでいるものを発見。
虎一郎、
「うん…???…もしかして…、蝶…???」
思わず目をパチクリと…。そして、
「うそ…。」
乗っている自分の体の下を見ると…。大きな蝶の背に…。

こんな私です。〜選葉子(すぐりようこ)〜 vol,193. ベッドでグッタリの虎一郎、咳をしながら…。
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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
