葉子、そんな紫に、僅かに顔を傾げて、
「ん~~。えっと~。」
少し考えて…。
けれども、
「あの…、主任。」
紫、葉子に、
「ふん。」
「実は…、ですね~。私と輪湖、そして営業推進の…、佐賀美虎一郎君。」
「ふん。」
「いつも、通っているお店…、あるんです。」
その声に紫、
「あ~~、うん。知ってる。カフェ匡子でしょ。」
「えぇ。」
歩きながら葉子、
「で~~。その、お店…、オーナーが匡子さん。」
紫、
「うんうんうん。」
「実は~~。その匡子さん…。甥っ子さんがいらっしゃる。」
紫、口を尖らせて、
「ふ~~~ん。」
葉子、続ける。
「その…、甥っ子さん…、と言う…方が~~。海江田課長。」
紫、
「ふ~~ん。そっか~~~。」
と、言って、いきなり葉子を見て、
「え―――――――っ!!!」
葉子、紫を見て、コクリと…。
「何やら海江田課長、シカゴからこっち来て、数日後から、匡子さんのとこに…。」
紫、途端に、
「いや。いやいやいやいや。え―――――っ!!!私、それ、初めて聞いた~~。って、言うか、初めて知った~~。え゛~~~ぇえ!!!」
そんな紫に葉子も、
「いやいや。私たちだって。いきなり店に海江田課長、入って来たから。…それに匡子さんもいきなりでビックリ。どうしたの~~って…。」
紫、小さく悲鳴を上げるように、
「ひぇ~~~。そうなんだ~~。」
「…で。」
葉子、
「なんか…、今回の件が持ち上がってから…、ちょっと、気分…ダウンしてて、私も輪湖も虎一郎も…、ここ1週間、匡子さんの店に…。匡子さん、私たちの顔見れなくって、なにやらストレスって…。」
葉子の話を聞きながら腕組みして紫、
「ふ~~ん。な~~るほどね~~。」
歩きながら紫、
「まっ。でも…。これからは…。対策室も開設されて…。今までは水面下で…、だったけど…。とにかく、常に情報共有。どんな情報でもいい。何とか…。」
葉子、
「ですよね~~。」
「まっ、そういう意味でも、私は…、高村家。何かしら…、自然に情報、入って来るから~~。」
葉子も、
「うんうん。とにかく、客層広いですもんね~~。」
紫、ニッコリと、
「オーナーは、あんな感じだけど~~。…でも、あれで、結構物凄い人脈…あるから~~。」
葉子、2度程頷いて、
「うんうん。言えてる~~。」
「…で、どんな感じ…???鮎川さん。」
葉子、目を丸く、
「うんうん。うん。何だか、最初のインプレッションとは違~~う。気難しさなんて、全く感じられないし。」
その声に紫、笑顔で、
「うんうん。そっか~~。うん。続けて、お願いね。」
「あっ。はい。」
その時葉子、ふと、
「あっ、主任…。」
「うん…???」
「因みに…、なんですけど~~。」
そんな葉子を見て紫、
「ふん。何…???」
葉子、
「あの…、なんですけど~~。ほら、主任が、男の人の…、その…、なんて言うか…、結婚相談…???」
いきなりの話に紫、目をパチクリと、
「あっ。えぇ。うん…???…でも…、どうして…、それ…???」
瞬間、葉子、両手の平を前に、
「あっ。すみません。気分、害したら、申し訳ないんですけど…。…その…。どんな男の人なのかな~~って。思って~~。」
そんな葉子の声に紫、僅かに顔を傾げて、
「ふん。…うん。…まっ、ヨウちゃんの事だから…。」
葉子、
「……。」
「実は彼、うちの旦那の友達なんだけど~~。横浜トランキルマンヘブンズホテル社長の御子息。なんだなぁ~~。」
瞬間、葉子、
「へっ…???…そうなんですか~~???」
「うん。もぅ~~。彼ともお付き合い、長いのよ~~。家族間でも…。」
葉子、頷きながら、
「な~~るほどね~~。そうだったんだ~~。」
「彼の名前が…、鶴来大翔。」
そして紫、
「ヨウちゃん…、何か…???」
そんな紫に葉子、途端に顔を左右に振り、
「あ~、いえいえ。…ただ、どんな事でも…。ほんとに小さな事でも、ピースを集めようかと…。」
紫、そんな葉子を見て、目を丸く、
「わ~~お。さっすが、ヨウちゃん。」
そして紫、葉子の左肩に右手を、
「財務企画の要~~。」
ニコニコと。
葉子、思わず、顔を歪めて、
「主任~~。そんなんじゃないですから~~。」
紫、
「ううん。さ。切り替えよう~。切り替えよう~。」
「はい。」
そして葉子、
「そっか~~。広報の…。長谷部部長と、藍川さん。」
紫、コクリと、
「うん。私の…同期でも、ある。」
葉子、
「ですよね~~。そして…。海江田課長。」
紫、葉子を見て、
「何と言っても、海外からの…。海江田課長も、社長の御指名。」
「なんでしょうね~~。」
そして…。
葉子と輪湖、
「一週間振りの…。」
「ご無沙汰~~。」
秀美も、
「ふふふ。」

こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~ vol,069. 「いつも、通っているお店…、あるんです。」
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