葉子、目をパチクリと、少し落ち着きなくも、
「あ。あの…。」
葉子、鳩崎の隣にいる男性に、
「その節は、ありがとうございました。」
その声に虎一郎も輪湖も尚子も、
「えっ…???」
そして、鳩崎も、
「…ん…???…。」
顔を傾げて、海江田を見て、葉子を見て、
「お…知り合い…???」
輪湖も虎一郎も尚子も葉子を見て、
「…???」
輪湖、
「葉…子…???」
葉子、
「あっ。えっ…。あ、あ~~。いや。」
海江田、その女性に向かって、
「これは、これは…。あの時の…。」
鳩崎、驚いたように、
「あ…の、時の…???」
そして今度は、葉子に向かって鳩崎、
「選さん、その節は…ありがとうございました…???…うん…???」
輪湖、また、
「葉…子…???」
虎一郎も葉子を見て、
「……。」
葉子、
「あっ、あ~~。この前ね、ちょっとしたことがあって…。」
海江田、女性に、
「あれから…、大丈夫でした…???」
葉子、その声に、
「あ~~。あ、はい。ありがとうございました。」
鳩崎、
「おやおや。既に、お会いになってましたか…。選さん。」
向かいの女性を見て、
「そして、財務企画の…。確か…。」
そこまで言って…。
輪湖、
「財務企画の館城輪湖と言います。」
鳩崎、コクリと頷き、
「そうそう。館城さん。」
輪湖、少し、顔を明らめて、
「初めまして。」
鳩崎、
「選さん。選葉子さん。」
葉子に左手を…。
葉子、
「あらためて、選葉子と言います。」
海江田、女性に軽くお辞儀をして、
「海江田と言います。海江田、獏です。今度、こちらの営業推進部に…。」
「はい。存じ上げております。」
鳩崎、輪湖の隣の女性に、
「あなたは…確か。」
尚子、
「同じ、財務企画の戸倉、戸倉尚子と言います。」
鳩崎、4人に軽く会釈をして、
「それでは我々は、この辺で…???」
海江田も、
「失礼します。」
その場を離れる。
数秒後…。
輪湖、目を真ん丸に、
「び~~っくりした~~。」
虎一郎、
「なんと、なんと。」
葉子は目をパチクリと…。
「ふ~~ん。」
尚子も目を真ん丸に、
「まさか…。ここに…。ねぇ~~。」
輪湖、
「…って、言うか…。えっ…???…葉子…。彼…、知ってんの…???」
その声に葉子、小刻みに首を振って、
「ううん。ううん。知ってるって言うか…、ほんの数秒、顔を見ただけ。」
虎一郎、その声に、
「はっ…???」
輪湖は、
「えへ~~???」
社員食堂を出て鳩崎、小さな声で、
「まさか、ここで彼女に会うとは…。」
海江田も小さな声で、
「彼女、ここの…社員。ふ~~ん。」
鳩崎、
「…っと~~。君、彼女…。…あ、いや…、選君とは…いつ…???」
その声に、海江田、
「あ、あ~~。つい先日…。とあるデパートで…。あ、いや。ちょっとしたハプニングで…。」
「ハプニング…???」
輪湖、
「へっ…???葉子が呼吸困難…。でぇ~~。そんな葉子を…彼が…。」
虎一郎、
「へぇ~~。そんな事…、あったんだ~~。」
葉子、
「ん~~。だから、私は、ほんの、ちょっとだけね。あの人の顔、見たのって。」
廊下を歩きながら鳩崎、
「へぇ~え~~。選が呼吸困難。」
海江田、
「え~~。はい。」
そして、
「あの、部長…。彼女…、ハーフなんですね~~。」
その声に鳩崎、ニンマリとして、
「はは。そう思う…???」
海江田、
「えっ…???」
「さに非ず。列記とした、日本人ですよ。」
驚いた表情での海江田、
「へぇ~~。てっきり、両親のどちらかが、外国人だとばかり…。」
「まっ、確かに。最初に彼女を見れば、そういう印象も…。けれどもしっかりと、日本人。日本人の両親。髪の色から目の色まで、顔立ちから外国人と思われても仕方がないんだろうけど…。残念…ながら、日本人。ふふ。」
そんな鳩崎を見ての海江田、少し顔を傾げて、
「部長…、何かしら…喜んでません…???」
エレベーターに乗って…。
海江田の声にボタンを押しての鳩崎、
「えへぇ~~。喜ぶ…???私が…???ふふん。…まっ、それも…あるかな…???ふん。」
「おや…。」
そして海江田、
「何かしら…、訳アリと…見ましたが…。」
そしてエレベーターが止まりドアが開く。
女性社員が数人、エレベーターの中に…。
鳩崎、先にエレベーターから出る。
女性社員、男性を見て、視線をそのまま男性の方に。
海江田、そんな女性社員にニッコリと顔を傾げて…。
廊下を歩きながら鳩崎、海江田に、
「その訳アリ、大いにあり。」
ニヒルな顔で海江田、
「はぁ~~あ…???」
そしてふたり、営業推進部のドアを開けて…。
社員たち、
「お疲れ様で~~す。」
鳩崎、その声に軽く右手を…。そして海江田を自分の部屋に。
そして、
「…とは言え、実は、私も、あまり詳しい事は知らないんだが…。」
海江田をソファーに座るように促して。
海江田、
「はぁ…。」
「実は彼女、物凄い優秀な人材でね~~。」
「ほぅ~~。」

こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~ vol,017. 「その節は、ありがとうございました。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
