あちこち歩き回りながら馨。
すると、遠く離れた図書室から出て来る将輝を見て、
「なんだよ、あいつ、図書室…。」
そこまで言って馨、首を傾けて、
「あいつが…、図書室~~???はぁ~~あ…???」
すると、将輝の後ろから女子がひとり。馨が、
「はっ…???」
その女子、いそいそと歩きながら…。ニコニコ顔で馨の横を…。
そんな女子を目で追い掛けて。けれどもすぐに歩いて行く将輝の後を。
バッグを取りに部室に向かう将輝。
馨、
「おぃ、将輝~~。」
その声にビクンとした将輝、いきなり後ろを向いて、
「びっくりした~~。なんだよ、おま、帰ってなかったのかよ。」
「あぁ。」
将輝、部室のドアを開けて中に。
将輝に向かって馨、
「何やってんだ、おまえ。図書室って…???」
その声に将輝、
「えっ…???なんでおま…。」
「いや…、丁度歩いてたらおまえが図書室から…。」
「なんでもねぇよ。」
「…って、おまえの後から、ひとり、女子…、出て来たけど…。」
「ふ~~ん。」
将輝、自分のバッグを肩に。
「ほら、部活、見てたひとり…、じゃねぇの。」
「部活を見ていた…???…あぁ、あの3人の…。」
「あぁ。…なんだか知らねぇけど、俺に付き合ってくれって。」
その声に馨、
「はっ…???へっ…???」
すると馨、
「えっ…???えぇぇぇぇ…???…なんで…???」
将輝、首を傾げて、
「さぁ…???…って言うか、涼香さんから頼まれて…。一度、会ってくれって…。」
その話に馨、
「えっ…???涼香さんに…???…で、おま、会って…。いきなり、付き合ってくれって…???…あの…、女子が…???」
馨も自分のバッグを肩に、
「…で、おま…???」
将輝、
「ふん。いいよって…。」
「ふ~~~ん。そっか、おま…、彼女とつきあ…。は…ぁ…???…って言うか、おま…、今、付き合っている人って…。いるじゃねぇかよ。ちゃんとよ~~。」
その声に将輝、
「えっ…???誰よ…???…ってか、俺。ちょい職員室。鍵、置いてくるわ。」
馨、自転車置き場でヘルメットをポ~~ン、ポ~~ンと。
将輝、
「お待たせ。行こうぜ。」
馨、
「おぅ。…で、その女子とおま、付き合うって…???」
ヘルメットを被りながら。
将輝も、
「あぁ。仕方ねぇよ。涼香さんからも、頼まれたから…。」
馨、そんな将輝に、
「あのなぁ、おま…。」
その20分程前。柚花、上機嫌で教室に…。
待っていた智花と和咲。小走りに教室に入ってきた柚花を見て、
「どうだった…???」
柚花、ふたりに駆け寄り、思いっきり右手でVサイン、
「オッケ~~~。付き合ってくれるって~~。」
その声に智花も和咲も、目を見開き、
「うっそ~~~!!!凄~~~い。」
柚花、ハキハキと、
「今は付き合っている人も、好きな人もいないからって~~。」
「へぇ~~~。」
ふたり、共に。
「…でも、今、関わっている事があるけど…。まっ、おぃおぃって…。」
智花、柚花に、
「関わっている事…???」
柚花、
「ふん。」
和咲も、
「なんだろ…???まっ、とにかく、柚花、良かった。うん。」
柚花、ニッコリと、
「良かった~~。これで、ふたりに追い着けた~~。」
そして、その後、3人はお喋りしながら学校を後に…。
学校からの帰り道、麗亜と一緒に歩いている富岡陽菜(とみおかはるな)、
銀嶺中学3年。麗亜と同じクラスである。
「ねね、麗亜、紗奈(さな)~。乃亜(のあ)っているじゃん。」
その声に紗奈も麗亜も、
「うん。」
「な~~んか、テニス部男子と、付き合い始めたって話だよ~~。」
その声にいきなり麗亜も紗奈も、
「え゛―――――――っ!!!」
紗奈、
「いやいや、この時期にそういうのって、凄い、心臓強い~~。私なんて、全然、とんでも…。それどころじゃないよ~~。」
マフラーをしながら…。
麗亜も、
「うんうんうん。私だって同じ~~。私なんか、もぅ大変だよ~~。半年近く、ブランクだも~~ん。」
陽菜、
「麗亜。うん。長かったもんね~~。足~~。かかか、今じゃもぅ~~。」
麗亜、その声に、ニッコリと、
「うん。ちゃんと歩ける。」
そう。麗亜は経過が順調に進み、去年の12月半ばからは自分でしっかりと。
そして休学していた学校にも通っていた。
紗奈、
「麗亜、高校…どうするの~~???」
「ん~~~。先生とも話してるんだけど~~。なんとも…微妙~~。」
陽菜、
「でも、麗亜だもん。何とかなるさ。かかかか。」
実際、麗亜の成績はクラスでは10位以内。
完璧に建物の陰にオレンジ色の夕陽。
フリースローラインから理沙、思いっきり、
「ふん。」

信じて…良かった。 vol.175. あちこち歩き回りながら馨。
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