涼香、3人に、
「こちら、瑞樹和奏(みずきわかな)さん。監督の隣にいる理沙(りさ)さんのおかあさん。」
和奏、3人に向かって、丁寧にお辞儀を…。
「瑞樹と言います。初めまして。こちらにはお世話になって~~。」
涼香、和奏に、
「私のクラスの3人。」
そして智花に手を、
「黛智花(まゆずみともか)と、篠崎柚花(しのざきゆか)、そして鮎原和咲(あゆはらかずさ)。」
3人その女性に頭をペコリと、
「こんにちは~~。」
涼香、
「監督の隣の理沙さん。今、車椅子なの。歩けない体なの。でも、彼女、車椅子バスケを目標にしてて、去年からウチの部活、見に来てるの。」
3人共に涼香の話を聞いて、
「車椅子…バスケ…。」
「うん。彼女も今、車椅子バスケ、頑張ってる。」
3人、顔を見合わせて…。
「けど…。」
和咲、
「なんで、ウチのバスケ部…???」
涼香、少し困った顔で、
「ん~~~。話すと…かかかか。長くなるんだよね~~、これが~~。」
和奏を見て…。
和奏も涼香を見てニッコリと、
「ふふ。」
涼香、
「ん、まぁ~~。早い話が…。…切っ掛けが、将輝なの。」
その瞬間、3人共に、
「え―――――――っ!!!」
その声が弓狩と理沙の耳にも。
弓狩、そして理沙が、その声の方を…。
「えっ…???」
理沙、弓狩を見て、
「監督…???」
弓狩も理沙を見て…。けれども、顔を傾げて、
「???」
そんな3人にいきなりびっくりして涼香と和奏、顔を見合わせて、
「え…???あっ。はっ…???どしたの…???」
すると3人、何故か慌てたように…、困ったような顔をしてお互いに顔を見合わせる。
涼香、
「何…???どうしたの…???」
すると智花が頻りに右手を振って、
「いえ。いえいえいえ。うん。大丈夫だから…。はは。」
涼香、目をパチクリと、そして顔を傾げて、
「うん。」
練習は続く。
そして終了。けれども今日は3人、中々帰ろうとしない。
理沙と和奏がみんなに手を振り体育館を後にする。
その時、将輝と馨だけが理沙と和奏に丁寧にお辞儀をして。
その他は右手を振り…。
智花、涼香に、
「ねね、涼香~~。」
「うん…???」
「どうして、あのふたりだけ、お辞儀を…。」
その声に涼香、
「あっ。」
すると涼香、少し困ったように、
「ん~~~。私も…、詳しい事は分かんないんだ…けど~~。なんでか、将輝も馨も、瑞樹家には、何かしら、お世話になっているような…。…それに。将輝は特に。」
「将輝君…???」
「うん。理沙さんが、車椅子バスケ、やると決心させたのが、実は、将輝。」
その声に智花、目をパチクリと…。
車に乗って理沙。
そして和奏、
「今年初めての部活~~。かかか、みんな元気だ~~。」
理沙も、
「うん。ははは。」
和奏、
「理沙、1週間以上、将輝君と馨君に会わないで、寂しかったでしょう~~。」
その声に理沙、またスマホの画面を見ながら、顔をクシャリとさせて、
「え゛~~~???…んな事ないの~~。いればいたで癪に障るし、上から目線の物言いだし。ふん。」
そんな声に和奏、ニッコリと、
「はいはい。」
3人が体育館を出て行って5分後…。
己龍、
「あの3人、なんなんだ…???」
和真、顔を傾げて、
「さ…あ…。」
教室で帰る準備をしての智花、
「…で、どうすんの、柚花~~。まだ、続けるつもり~~???」
和咲、
「まっ、あんたがその気だったら、私は別にいいけど…。」
そのふたりの声に柚花、
「ごめんね~~。ふたりとも~~。無理言って~~。」
智花、
「な~~に言ってるかな~~。今更…、かかかか。」
和咲も、
「ふふん。」
智花、バッグに両手を置いて、
「でも、まさか、あんたが、菅田将輝ってねぇ~~。ふ~~ん。」
和咲、
「じゃ、帰ろっか。」
翌日の3時限目の休憩時間、いきなり涼香、廊下で、
「え――――――っ!!!」
瞬間、廊下に出ている生徒たちが4人に振り向く。
思わず智花、
「涼香、声おっきぃ。」
涼香、いきなり口を押えて目をクルクルと。
和咲と柚花も人差し指を口に、
「シ――――――ッ!!!」
涼香、
「う~~~っそ。柚花が~~。まさか~~。」
その声に柚花、口を尖らせて、
「だ~~って、仕方、ないじゃん。なってしまったものは~~。」
涼香、顔をクシャリとさせて、
「ん~~~。」
涼香、思いっきり、ひょっとこがしかめっ面をしたような顔で…。
3人、
「何、その顔…???」
すると涼香、壁に付けてた背中を浮かせてスルスルと教室の中に。
3人、慌てて、
「えっ…???えっ…???え…???」
そして、それぞれが、
「涼香。」
「ねぇ、ちょっと~~。」
「涼香ってば~~。」

信じて…良かった。 vol.169. 涼香、「…切っ掛けが、将輝なの。」
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