その頃、瑞樹家、理沙、庭にいた。
リビングから見える位置に。テーブルに両肘を就いて、そしてスマホを…。
バスケの動画である。昨夜から何度も見ている。
そして理沙、スマホをテーブルに…。
そして空を見上げて、右手を上に。そして左手をその左側に縦に。
両腕を一旦手前に引いたかと思うと、いきなり両腕を前に、
「シュッ。」
そして、
「こ〜〜んな感じかな…。」
そして、それを何度も繰り返す。
リビングでそれを見ていた和奏、ニッコリと、
「あらあら。ははは。」
けれども…。
「ふ〜〜ん。」
午後になると、昼食後は少しベッドで理沙。
そして…。今度は車椅子で机に向かい…。それぞれの教科書を…。
「今って…???」
見舞いに来てくれた杏美や麻理絵。そして雅美や芙美の声を思い出しながら…。
…けれども…。
「あ〜〜ん。授業、どこまで進んでんのか…。わっかんないよ〜〜。さすがに…、2か月以上の空白…。おっきぃ〜〜〜。」
…とは言え…、
「まっ、いっか〜〜。後でみんなに電話で聞こう〜っと…。」
そして夕方…。理沙のスマホにライン…。
「あっ、アズ…。わお。」
すると…、ピョコン、ピョコン、ピョコンと…。理沙、
「わっ。かかかか。おかあさ〜〜ん。みんな、今からウチ、来るって〜〜。」
和奏、キッチンから、
「え〜〜、何〜〜???」
そして…30分後…。
「こんにちは〜〜。お邪魔しま〜〜す。」
バレー部のメンバー。
和奏、玄関で、
「いらっしゃ〜〜い。ささ、どうぞ〜〜。」
それぞれが、
「へぇ〜〜。凄〜〜い、こんな感じ〜〜。」
廊下まで出ていた理沙、
「はは、いらっしゃ〜〜い。」
そしてまたそれぞれが、
「理沙〜〜〜。」
瑞樹家、いきなり賑やかな時間が始まる。
そして…。
「わお。広〜〜い〜〜。」
メンバーそれぞれが理沙の部屋に…。
理沙、
「うん。おとうさんとおかあさんの部屋。今、私が使わせてもらってる。」
雅美、
「しっかし…、お庭も広〜〜い。」
芙美、
「うんうんうん。」
理沙、
「ところでさ。今、授業って…、どこまで…???」
その声にメンバー一同、顔を見合わせて、
「あっ、そっか〜〜〜。空白〜〜。理沙〜〜。」
理沙、渋い顔をして、口をグンニャリと、
「うん。」
そして、それぞれが、自分のバッグを…。
やがて、玄関に。
「ただいま〜〜。えっ…???わっ…???…凄ぇ靴〜〜。」
蒼介。すると、理沙の部屋の方から何やら賑やかな声。
キッチンに蒼介、
「ただいま。…えっ…???…なんだか…賑やかだけど…???」
和奏、
「あぁ、蒼介〜〜。おかえり〜〜。」
そして和奏、ニッコリと、
「アズちゃんたち。バレー部のみんな。来てくれた。」
その声に蒼介、笑顔で、
「へぇ〜〜。そぅ〜〜。うんうんうん。嬉しいね〜〜。」
「えぇ〜〜。」
蒼介、廊下を通って…。そして、
「おほ〜〜〜、みんな〜〜。」
それぞれ、
「あっ。お邪魔してま〜〜す。」
理沙、
「おとうさん、おかえり〜〜。」
「う〜〜ん。ただいま〜〜。はは、みんな、ゆっくりしてってね〜〜。」
ニッコリと。
それぞれ、
「はい。ありがとうございます。」
蒼介、ニコニコとまたキッチンに。
「はは、嬉しいことだわ。理沙、恵まれてるね〜〜。友達に〜〜。」
和奏、
「う〜〜ん。ありがたいわ〜〜。」
理沙、麻理絵に、
「ねね、部活の方…、どうなってる…???あれから…???何か…進展…???」
すぐさま、
「ふ〜〜ん。」
芙美。
「まね〜〜。今んとこ…、前と変わりなし…。中々ね〜〜。」
「とにかく…、動画撮影…、出来る…人が…いない。」
杏美も、
「ん〜〜〜。」
雅美、
「そういう意味では…いっきも…ある意味、手を焼いてるみたい。」
理沙、
「そっか〜〜。」
「ねね、理沙、なんか…、動いてる…???」
芙美。自分のその声に、
「あっ。」
いきなり舌を出して、
「かかかか。まだ…、昨日、退院したばかりなのに…。」
その声にそれぞれが、
「かかかか、そうだよ〜〜。そんな簡単に〜〜。」
笑いが包まれる。
芙美、いきなり小さくなって、
「はは。…でした〜〜。」
理沙、
「…でも…。…動画は…ず〜〜っと、見てる。他の動画も探して。」
「ほぅ〜〜〜。」
それぞれ。
「…って…、バスケの…???」
雅美。
理沙、
「うん。」

信じて…良かった。 vol.053. 「おかあさ〜〜ん。みんな、今からウチ、来るって〜〜。」
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