そのふたりの驚きの声に麗亜、両手を合わせて、
「わっ。そうなんですか〜〜。」
そして麗亜、
「あっ、じゃあ、じゃあ、今…は…???」
そして麗亜、すぐさま傍にいる男性に左手を伸ばして、
「ねね、お兄ちゃん。」
そんな女の子の仕草を見ている理沙と栞奈。
男性、
「うん…???」
少し、とっつきにくいような男性。
「あぁ…。」
僅かの沈黙。
理沙、
「あっ。私は…、名城高校の2年なの。…で、私のお姉ちゃん。昂明(こうめい)大学の1年。」
栞奈、
「こんにちは。姉の瑞樹栞奈です。」
そして栞奈、小さな声で…、
「そっか…。お兄さん。」
麗亜、
「鴻上高校の2年。バスケ…、やってる。」
理沙、
「へっ…???鴻上高校…。わっ。」
その声に微妙に反応する男性。
「…ん…???」
その女性を見て、そして、
「鴻上高校が…、何か…???」
理沙、すぐさま、首を振って、
「いえいえ。」
麗亜、
「…で、お兄ちゃんの名前が…。菅田将輝(すだまさき)。」
その名前を聞いた瞬間、栞奈も理沙も、目を見開いて、
「えっ!!!…す…、すだまさきって…!!!」
麗亜、思わずニッコリと。そして体を僅かに前に、両手を合わせて、
「やっぱり…。普通…そうなるよね。」
男性はぶすりとして。
麗亜、
「芸能人の菅田将暉とは…漢字、一文字だけ違うの。」
理沙、
「へぇ~~。そうなんだぁ。」
栞奈、
「いきなりで、びっくり~~。」
「私も、芸能人に菅田将暉っているって知ったときは、びっくり。しかも、漢字も一文字違いで。うそでしょって…感じ。」
そして麗亜、
「ねっ、お兄ちゃん。」
その声に将輝、顔を動かさず、
「あぁ…。」
そんな兄を見て麗亜、そして栞奈と理沙を見て舌をチロリと、
「ごめんなさい。お兄ちゃん、初めての人だと、ちょっと…。それに…。」
麗亜、苦笑いを…。
「実はお兄ちゃん…、その…菅田将暉って…、どんな人か知らなくって…。」
その声に栞奈も理沙も同時に、
「うそ…。」
けれどもふたり…、困ったような笑顔で、
「あ~~。うん…。でも…、ううん…。」
顔を傾げて…。
理沙、
「麗亜…さん…だっけ…。」
麗亜、
「うん。」
「今、足、どんな感じ…???」
「今は…、まだ…ギプス…。入院して…1か月。」
理沙、
「そぅ…なんだ。」
麗亜、
「お姉さんは…???あの…、え…っと~~。」
「瑞樹理沙。」
「理沙さんは…???」
「まだ…1週間なの。ここの、整形外科の503号室。」
その声に麗亜、そして今度は将輝も、
「えっ!!!」
麗亜、
「うそ。じゃあ~~、私の病室と同じ階。」
今度は栞奈、
「えっ…???そうなの…???」
「うん。私の病室が、整形外科の510だから。」
栞奈、
「わぁ。じゃ、理沙の部屋の向かいの端の部屋。うんうんうん。分かる、分かる。」
そんな栞奈を見上げるように理沙、
「そう…なの…???」
「うんうん。…後で教えてあげるよ。」
すると将輝、
「さてと。そろそろ病室、戻るぞ。30分はとうに過ぎてる。」
その声に麗亜、
「あ~~~。ん~~。」
「先生に…、無理は禁物。」
兄の声に麗亜、口を尖らせて、
「もぅ~~~。」
けれども、
「あっ、そうだ…。今度、理沙さんの病室、遊びに行っていい…???」
理沙、その声に、ニッコリと、
「あぁ。うんうん。大歓迎だよ。いつでも。」
すぐさま麗亜、
「わは。ラッキー。」
将輝、立ち上がって、
「行くぞ。」
車椅子を押し始める。
麗亜、ふたりに右手を振って、
「じゃあねぇ~~。」
理沙、
「うん。また~~。」
車椅子を押しながら将輝、入口へと…。
車椅子を方向転換して理沙、遠くなる将輝の後ろ姿を見て、
「鴻上…高校かぁ~~。」
その声に栞奈、
「なに…???…その…、鴻上高校って…???気になるの…???」
「あ~~。うん。この間の地区大会。前は私たち、勝ったんだけど…。今回は、なんとも無残に負けてしまったのが、鴻上高校だったんだよね~~。」
その話に栞奈、
「へぇ~~。」
「…で、あの人は…。バスケ…なんだぁ~~。バレーだったら、何か…、聞けたかも…。」
「情報…???」
その声に理沙、首をコクリと…。
「な~~に言ってんだか~~。そんな…、バレーより、あんた。こっち。歩けるようになるのが先決でしょう~~。」
そんな姉の声に理沙、舌をチロリ。
「そうでした~~。」

信じて…良かった。 vol.007. 「鴻上高校の2年。バスケ…、やってる。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
