夢乃、そんな父の言葉に、
「条件…。」
君人、また険しい表情になって、
「あぁ。…俺の目に敵わねぇ男にゃ、娘はやれねぇ…。」
その声に聖子、途端に柔和な表情になって、
「じゃあ~~。」
そして夢乃を見て、
「あの…、あのね、お父さん。」
間髪入れずに夢乃、
「分かった。」
聖子、
「夢乃…。」
夢乃、
「ママはいい。」
「夢…。」
「パパ。明日…、その人、家に連れてくる。…いいでしょ。」
君人、
「何…???」
両眉を一瞬、歪めたが、すぐさま戻して、
「あぁ…。」
一呼吸置いて、
「分かった。よかろう…。」
帰宅して3人。
「俺は風呂に入って…、もぅ…、寝るぞ。」
お茶の準備をしての聖子、キッチンで、
「あぁ、はい。分かりました。」
聖子、黙ったままでお風呂場に…。
夢乃はそのまま部屋に戻って…。
聖子、お風呂にお湯を張り、またキッチンに戻ってお茶の準備の続きを…。
ソファで静かに新聞を見ている君人。出されたお茶を黙って飲み…。
その後、立ち上がり風呂場に…。
そして、凡そ30分後、リビングに夢乃。
「パパは…???」
「お風呂から出て、もぅ…寝ちゃった。」
その声に夢乃、口を尖らせて、
「ふ~~ん。」
「…で、あんた…、スコットさん…。」
「うん。今、電話して、明日の夕方、家に来る。」
聖子、目をキョロキョロと…、そしてお茶を飲んで…。
「多分…、大丈夫だと…、思うんだけど…。かあさんは…、電話で話した程度で…、スコットさん…、どんな感じなのか…。」
その声に夢乃、
「大丈夫よ。スコットの事だから…、パパとしっかり、話…してくれる。」
「日本語…、上手…みたい…だけど…。」
「うん。でも…もし…何か、パパ、気に食わないような事があったら、その時は、私が…。」
聖子、その娘の声に、
「そうね~~。」
君人、ベッドの上で…、中々眠れずに…。
「一体、どんなやつなんだぃ。」
某ホテルの一室で、パソコンを使用しているひとりの男性。スコット・マクドナルド。
たった今、送られてきたメールを見て、そして右手で顎を撫でて、
「OK。Good,job.」
メールを送ったのはスコットの後輩のインターン、ロマロ・スペンサー。
手術の経緯と結果を報告してくれたのだった。
そして翌日の夕方近く、ホテルの一室に夢乃。
スコットとハグ、そしてキスをして部屋を出る。
やがて訪れた難波家。夢乃、スコットに、
「スコッ、アーユーOK~~???」
少し緊張した声で…。
その声にスコット、笑顔で顔をチョコンと傾げて、
「ハハハ。ノープロブレン。シンパイナ~~イ。」
そして夢乃、玄関を開けて。
そしてスコット、玄関に入るなり、
「コンニチワ~~。」
その声にいきなりリビングの聖子と君人、ビクン。聖子が立ち上がり、
「ハ~~イ。」
玄関に。
聖子、初めて見る男性に、
「ハ、ハロ~~。」
その聖子の声が低くリビングまで…。
瞬間、君人、両眉を歪めて、
「なに~~???ハロ~~~???」
聖子、
「どうぞ、どうぞ。こちらですぅ~~。」
スコット、ハッキリとした声で、
「オジャマシマス。」
また君人、
「なに…???今度はお邪魔します~???」
そして君人の目の前に飛び込んできた、まずは夢乃。
そして、その後ろに…、
「何…???」
いきなりソファで、体をたじろがせるように…。
頭の中で、
「…ってか…、デカッ!!!!」
実際、スコットの身長は185㎝。しかも、恰幅もいい。
夢乃は、そんなスコットの肩より少し下までの身長。
スコット、笑顔で、
「コンニチワ。ハジメマシテ。スコットマクドナルドトモウシマス。」
挨拶をされて、いきなり右手を差し出される君人。
完璧に度肝を向かれた姿勢で、目をキョロキョロと…。
そして恐る恐る、右手を差し出して、
「こ…こんにち…は。な…、難波…。夢乃の…父親の…、な、ななな。難波…です。」
その瞬間、夢乃途端にクスッと笑い、
「パパ~~。大丈夫よ~~。襲わないから…。かかかか。」
聖子、ニコニコ顔で、
「ようこそ、いらっしゃいました~~。」
そんな女性にスコット、
「ハイ~~。ユメノサンノオカアサン。ハジメマシテデス~~。」

薫子と茉祐子~その愛~ vol.204. 「…俺の目に敵わねぇ男にゃ、娘はやれねぇ…。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
