電車の中で凛久、
「昨日、帰りに、お台場に行ったんですよ。」
その声に薫子、凛久の顔を見て、
「へぇ~~。」
「新宿まで行って、そこから、海が見たいっ…。」
「海が見たい…???」
「えぇ…。ほら、従妹の人。」
「あぁ~~。夢乃ちゃん。」
「はい。その従妹さんが、今、カリフォルニアの大学に留学って…。」
「うん。そう。」
「その従妹さんのおとうさんの誕生日に…、彼女、サプライズって…。」
薫子、自然に腕組みして、
「うん。」
「しかも…、その従妹さん、もうひとつのサプライズって…。」
薫子、瞬間、
「へっ…???そうなの…???」
自分を見ている薫子に凛久も薫子を見て、
「へっ…???先生、知らなかったんですか…???」
薫子、
「はっ…???知らなかったって…???」
凛久、
「従妹さん、何かしら…、彼氏をおとうさんに紹介…するんだそうな…。」
いきなり薫子、
「え゛―――――――っ!!!」
声が大き過ぎた。目の前の女性と男性。ビクンとして薫子を…。
その時女性の手から一冊の雑誌が…。
薫子、瞬間、顔を赤くして、口を手で塞ぐ。
パサリと音を立てて薫子の足元に雑誌が…。
それを拾おうとして薫子体を前に…。拾った雑誌が、「週刊エマーブル。」
薫子、
「あら…。」
その女性も腰を低く、
「すみません、ありがとうございます。」
薫子、口を一文字に、そしてニッコリと…。
すると、今度は目を真ん丸く…。けれども今度は小さな声で、
「う~~っそ。夢乃ちゃん、おとうさんに彼氏を…???」
また凛久に向いて…。
凛久、また薫子を見て、
「えぇ…、茉祐子さん、そぅ言ってました。何でもその彼氏って、医学生…。」
するとまた薫子、大きな声で、
「は~~ぁあ…???」
するとまた目の前の…。さっきの女性、思わずクスクスと…。
薫子、赤らめた顔をして、頭をコクリ。そしてまた小さな声で、
「え゛~~~ぇ…。昨日…聖子さん、何にも言わなかったけどな~~。そんな事…。茉祐子のCМの話と私の番組の話ばっかり…。」
「新宿のデパートで…。」
凛久、前を向いて…。
薫子、
「あ、うん…。」
「海外の離島の写真を見て、海…、見たいって…。オーストラリアかぁ~~。なんて。そこからです。いきなりお台場に…。」
「ふ~~ん。そうだったんだぁ~~。…で、お台場に行ったと…。」
「えぇ…。まっ、それから食事…したんですけど…。」
「…ってぇ~事は…、何かしら、霧島さんに好きって言えたのが…、その切っ掛け…、夢乃ちゃん…なのかもね~~。彼女も…奇麗だから…。」
「へぇ~~。」
前を向いて凛久。
薫子、
「かかかか。…と、まぁ…、霧島さんに、彼女、奇麗だって言っても。見た事…、ないもんね。」
「え、え~~。」
数秒…沈黙。
そして薫子、
「頼むよ、霧島凛久~~。茉祐子ちゃん。大切にして…。」
その声に凛久、
「え…、えぇ~~。」
帰宅して薫子、
「ただいま~~。」
リビングに…。
茉祐子、
「あ~~、お帰んなさ~~い。」
「茉祐子ちゃん、ご飯は…???」
「あ~~、うん。エトランゼ~~。」
「あ~~。はは、うん。」
茉祐子、
「ねね、びっくりだよ、おかあさん。」
ソファからいきなりテープルにバッグを置いてお茶の準備をする薫子に振り向いて、
「夢乃ちゃん、彼氏、おとうさんに紹介するんだって。」
その声に薫子、一瞬、
「!!!!」
けれどもなんとか…、
「えっ!!!!うそっ。」
茉祐子、
「なんと…。」
薫子、目をパチクリさせて、なんとか驚いた表情で…、
「わお。何々…。」
「お相手さん。」
薫子、なんとかその場を取り繕うのに成功したような顔で、
「うん。うんうんうん。」
茉祐子、何かしらドヤ顔で、
「オーストラリア人」
薫子、
「うそ――――――っ!!!!」
「夢乃ちゃんに、その彼氏の画像…見せてもらったけど…。凄いよ~~。医学生…。室伏広治ばり~~。」
薫子、目を真ん丸と…。
「え~~~~~っ!!!」
茉祐子、そこまで言って、体を元に…。そして、両腕を思いっきり天井に向けて伸ばし、
「うらやましい~~。」
そんな茉祐子を見て薫子、自然に顔が綻んで…。

薫子と茉祐子~その愛~ vol.201. 「昨日、帰りに、お台場に行ったんですよ。」
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