奈都美、その企画書を見て、
「あ、あ~~~。」
内海、
「ふん。」
頷いて。
瀧澤、
「前の企画書より、そっちの…伸永が今まで作っていたのを比べると~~。伸永の方が、説得力がある。それに、分かりやすく、不特定多数に好かれやすい。」
その、瀧澤の声に康、勇喜雄、靖子、木綿子に葉月。
「ん~~???」
「ほっほっほ~~。」
「へぇ~~。」
「いやいやいや。」
「なんと。」
奈都美、
「尾…田…君。」
伸永、
「部長、課長。」
内海、腕組みをしながら、
「かっかかかか。大した記憶力だ。しかも、その記憶力に、何か、人を惹きつけるエッセンスも含まれているし。…ねぇ~~、部長。」
にっこりと瀧澤、
「自信、持って、いいんじゃない。」
そして頭を傾げて、
「ふん。はい、ミィーティング、始めるよ~~。」
スタッフ一同、
「はい。」
勇喜雄、
「しっかし…まぁ…。恐れ入りやした~~。」
そんな勇喜雄の肩を康、トントンと叩き。
勇喜雄、右手甲を目に、
「ひぃ~~。この時間…なんだったんだ。」
そんな勇喜雄に靖子、勇喜雄の背中をバン。
「…ったく~~。思ってもいない事を~~。あまのじゃくなんだから~~。」
その瞬間、勇喜雄、舌をペロリとにっこり。
木綿子、
「凄~~。」
葉月、
「や~~り~~。」
そして…。
内海、
「七瀬~~。翔に一報、入れとけよ~~。なんにせよ、心配してるだろう~~。」
奈都美、
「は~~い。」
そして30分後。奈都美、スマホを耳に、
「もしもし~~。お疲れ~~。」
スマホの向こう、
「おぅ~~。こっちも今…移動中~~。」
翔。
「…で、どうなった~~???」
鞄を持って奈都美、伸永に、「行くよ。」のゼスチャー。
「お陰様で、何とか…完成しました~~。」
振り向いて、瀧澤と内海に、「行ってきます」の一礼。
瀧澤、頭を傾けてにっこりと。
内海、こめかみに、敬礼をして前に伸ばす。
奈都美、スマホに、
「な~~に言ってんのよ~~。送ってくれたショーとカット。じゃなくって、尾田君が記憶辿って作った企画書で、行って参ります。」
その声にスマホの向こう、
「は~~あ…???」
奈都美、
「は~~あ…???…じゃないわよ~~。」
その声に木綿子、葉月、
「ぷっ。」
「聞こえたよ~~。」
ドアの前で奈都美、振り返って、舌をペロリ。
靖子、
「ふん。行っといで~~。」
伸永、奈都美の後ろを、
「行ってきま~~す。」
歩道を歩きながら翔、
「なになに…、んじゃ、尾田君が…記憶辿ったのが…部長と課長に~~???」
廊下を歩きながら奈都美、
「ふん。」
「一週間も掛かった企画書だぞ。そんな数時間で…。」
「それが~~。出来ちゃったんだから、仕方ないわよ。しかも、それが、部長と課長に採用されたんだから~~。」
隣を歩く伸永を見て奈都美。
唇を尖らせて、目をキョトンとさせながらの伸永。
スマホの向こうで、
「尾田君、あいつ、どんな頭…してんだ~???」
「な~~訳で、これから行ってくる~~。」
「あぁ~~。」
「あっ、ねぇねぇ翔~~。韮崎さん、奥様、キスされなかった~~???」
その声に隣の伸永、何かしら疑惑の顔を…。
その声に翔、
「かっかかかか。ないない。ないない。今回、意外と、タンパクだったぞ。」
「へぇ~~。」
「…んじゃ、とにかく…デランナ、お疲れ~~。」
奈都美、
「あ~~。そっちも…よろしく~~。」
「おぅ。」
株式会社デランナ食品部門第2事業部部長、荻聡(おぎさとし)。
そしてもうひとりが、作業服の食品部門第2事業部リーダー、園枝真香(そのえまどか)。
この荻聡という人物が、奈都美たちスタッフにとっては、
余りにも神経質で過敏な性格の持ち主。
緊張の面持ちの奈都美。そして伸永。

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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。