美玖、いきなりカウンターを抜けて奥の方に。
そして一冊の雑誌を手に…。そしてスタッフたちの席に。
「これこれ、これがシャルム。今、若い子たちの間で、結構人気のファッション雑誌。」
奈都美、木綿子、葉月、
「そうそう、これこれ。」
瀧澤、
「ん~~。ザッツライト。その通り~~。」
そして、美玖からその雑誌を受け取り、
「これは…先月号…。…で~~。あ、これ~~。ほら。ここに名前…あるでしょ。」
ページをそのままに、靖子に…。
靖子、
「どれどれ~~。あ~~。はいはい。池辺梨花(いけべりか)。…へっ…???池辺…梨花…???」
瀧澤、
「ふん。そう。旧姓、尾田梨花。」
靖子、奈都美、木綿子、葉月、そして美玖、
「へぇ~~。池辺…梨花…。」
靖子、
「かかかか、池辺梨花。旧姓、尾田梨花、こりゃ、分かんないや~~。」
「でも…凄~~い。」
木綿子、
「こんな風に記事…書けるんだ~~。」
瀧澤、
「凄いでしょ。」
伸永、瀧澤に、
「ありがとうございます。部長。」
「ううん~~。だ~~って、梨花さんシャルムの記者になって、ず~~っと、私、雑誌、購買しちゃってるから~~。」
靖子、
「買っちゃってるって…、部長~。定期購入…???」
「ふん。毎回…向こうから送られてくる。」
内海、
「かかかか。こりゃ、参りました~~。」
翔、康、
「凄ぇな、尾田君のお姉さん。」
「あぁ。アパレルやって、雑誌記者。」
靖子、
「こら、蔵之介~~。それもう言った~~。」
康、後ろ髪を掻いて、
「かかかか。…でしたね~~。」
「そして。」
瀧澤、
「もぅ~~。ここまで喋ったんだから、尾田君。伸永、良いよね。」
伸永、
「えっ…???あっ、あ~~。はい。」
靖子、
「なに…???なになになに???」
「ふん。」
瀧澤。
「尾田君のお姉さん。職業は、アパレルのパート。そしてファッション雑誌の記者。…けど、正体は~~。」
「…ん…???正体…。」
奈都美、口を一文字に、顔を傾げて、ニッコリと。
「池辺梨花さん。実は…、某総合病院の心臓外科医師の…奥様~~。」
その声に、内海と康、奈都美の他、
「う~~~っそ!!!」
「…ってか、ナツ…???あんたが驚かないって…。て~~事は~~。」
木綿子。
その声に、いきなり右目を瞑って奈都美、両手の平を合わせて。
「ま~~た、その事も、私らに言ってな~~い。」
靖子、
「へっ…???ナツも…知ってたの…???」
全員に申し訳ないように奈都美、
「すみ…ま…せん。新しい商品開発するときに…。課長に…。そして部長から…、聞いてました。」
その声に、勇喜雄、
「かっかかかか。まっ、そりゃ、そうだよな~~。いきなりだったから…。」
「まま。ナッちゃん、責めない、責めない。確かに、秘密にしてた、私らも悪いんだから…。」
瀧澤。
伸永、何かしら…キョトンとした面持ちで。
瀧澤、
「あっ。伸永、ごめんね。ナッちゃんにだけは、伸永のお姉さんや、その他の事も…話してたの…。」
伸永、
「あ、あ~~。はい。」
奈都美も伸永に両手を合わせて、「ごめん。」のゼスチャー。
そんな奈都美に伸永、
「いえいえ。そんな…。七瀬さん…謝る事…。」
「それにしても凄ぇよな~~。尾田君、お姉さん…、心臓外科医師の奥様。わお。」
翔。
そんな翔に伸永、ちょっとだけ、頭を傾げて。
翔、
「な~~に頭、傾げてんだよ~~。…って事は、尾田君のお兄さん、心臓外科のドクター、メチャクチャ凄ぇじゃん。」
勇喜雄、
「これは、これは、凄い人物、我が部署に、入ってきたような。なぁ、ダイさん。」
康、
「かかかか。良い事言うねぇ~~ムラさ~~ん。」
「うんうん。じゃんじゃん、盛り上げて~~尾田君を~~。」
瀧澤。
内海、
「うんうん。その通りだ~~。」
伸永、
「部長~~、それに課長~~。」
「な~~に言ってるか~~。そのくらいの気合ないと~~。なぁ~~、ヤッさん。」
「うんうん。そうだよ~~。期待してんだから~~。伸永~~。」
そして靖子、伸永の背中をバン。
伸永、いきなり体を崩した姿勢になって、
「痛って。」
そんな伸永を一同、
「はっははははは。」

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