奈都美、隣の伸永の顔を見て、
「尾田君、ほんとうに~、何も…オーデコロンとか、付けてない…???」
その声に伸永、
「はぁ~~あ…???」
奈都美、可笑しくなって、手を振って、
「いやいやいや。うん。付けてないんなら、うん。それでいいや。うん。ごめん。」
「はぁ……。」
「そのお店ね…。妹が見つけたお店なんだけど…、何と、その店のオーナーが…剛ちゃんの知り合いなの。」
「剛ちゃんって…、あの…マルシェの…???」
「うん。…以前は良く、マルシェにも通ってたみたい。私は見た事、ないんだけど…。…それもそのはず。お菓子作りのために、フランスで修業してたみたい。それで日本に帰ってきて、お菓子屋さん…作ったと。」
「へぇ~~。」
「しかも…、その事、剛ちゃん、知らなかったんですって~~。妹が見つけて、初めて。なんだよ、あいつ、日本…戻ってきてんじゃん。店やってんじゃん。知らせてくれよな~~。って…。…それが縁で、私も紹介してもらって、それからはもぅ~~。意気投合。綺麗なオーナー。」
伸永、
「へぇ~~。そうだったんだ~~。」
その頃、瀧澤、スーパーの店長と事の顛末を知り謝罪。
そしてその足で、購入した家庭に直行し、謝罪を済ませていた。
その時点では内海からのSNSの件の詳しい連絡はなかった。
けれどもそれには触れず…。
いずれにしても、SNSはもとより、スーパーでの異物混入と言う事件事態、
メディアからは逃れる事の出来ない社会問題だった。
瀧澤はそのまま、商品を製造した取引先店舗に向かっていた。
クック・ル・ポットの商品企画開発部のスタッフも、それぞれ各店舗、
そして購入者を躍起になって当たっていた。
瀧澤、フルレットにてオーナーと。
既にクック・ル・ポットの商品企画開発部の靖子から連絡を受けて、
驚愕の事実となったフルレットの職員たち。その時点で一斉に製造停止。
フルレット、小さな店舗である。正式な社名は、「小さいお花の「フルレット」」職員は10名。
オーナーの桐ケ谷美緒(きりがやみお)、職員と共に瀧澤の話を…。
瀧澤、
「今回は…私どもの不手際で、当店舗に多大なご迷惑をお掛けしまして、申し訳ございません。お詫びします。」
美緒、
「とんでもない。瀧澤部長、どうぞ、頭を上げてください。」
職員たちも、
「そうです、そうです。実際は私たちの作った商品から…、でしょう。」
「うんうん。」
「でも…、変よね~~。何をどうしたら…、ホッチキスの針…、商品の中に…???」
「うんうん。不思議~~。」
瀧澤、
「…と、申しますと…???」
美緒も職員たちの顔を見まわしながら、瀧澤に、
「部長、こんな事、申し上げるのもなんですが…、うちのお店…、ホッチキスって…使ってない。…と言うか…置いてないんです。」
「それに、針と言う名のつくもの…、使ってないし…。」
職員のひとり。
「ねぇ~~。」
全職員も、
「うんうん。」
「それでも、万が一って言う場合もありますから、職員が身に着けるエプロン、ポケットなし。」
また別の職員。
「そう。しかも、厨房に入る場合には必ず、検針器も使ってるくらいだから…。」
腕組みをしての隣の職員。
そう言われて瀧澤、職員全員のユニホームを見て、
「あ。ほんと。」
そして職員のひとりが…、
「瀧澤部長…、拝見します~~???」
お店の中を…。瀧澤、隈なくお店の中を見て…。
そして腕組みをして、
「ん~~。全く、その通り。」
そして美緒、
「都築さん、部長に厨房の中。」
そして、
「瀧澤部長、パティシエの都築、お店の中、案内させます。」
瀧澤、
「うん。ふふ。ありがと。」
そして一部始終、見回した後、
「うん。全然…だよね~~。」

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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。