社内ラウンジで…。
「…で、どうだった、鹿児島~~???結婚式~~???」
弁当を食べながら、神田葉月(かんだはづき)。
奈都美の同級生…と、言うか幼馴染である。
家も近所で、いつも一緒にいる友達。通称、カンちゃん。
「うんうんうん。写真は写真っ!!!もぅ~~。見たくって見たくって。お医者さんとの結婚式なんでしょ。」
にこにこ顔で奈都美に写真をねだる菱川木綿子(ひしかわゆうこ)。
奈都美と葉月の1年先輩である。通称ユッコ。
ふたりの間に挟まれ、目をパチクリ、口を一文字。そして、おかずを口にポン、
「へっへっへ~~。」
奈都美。七瀬奈都美(ななせなつみ)。25歳。
神田葉月と共に、4年前に食品会社クック・ル・ポットに入社。商品企画開発部所属。
鹿児島に住んでいる母親の姉の娘、
5歳年上の従姉の結婚式でこの度、母親と共に鹿児島に。
10日間の有給取得。東京に帰ってきたばかりである。
「ムフフフフフ~~。」
笑いながら、スマホで画像の画面を。それを木綿子の前に、
「どうぞ~~~。ニッ。」
木綿子、
「やった~~~。きゃっははは。」
奈都美、
「とにかく、すんごい。さすが、お医者様。豪華~~。」
「うんうんうん。そんな感じ、伝わってくる~~。」
「いいな~~。結婚式。」
奈都美の隣でうっとりしている葉月。
奈都美、そんな葉月に、
「ねぇ~~~。」
葉月、
「…って、ナツはいいじゃん、ちゃ~~んと、翔っていう、彼氏…いるんだもん。付き合って2年目、そろそろなんじゃないのぉ~~。」
そんな葉月に奈都美、
「ふふ~~ん。ニヒ。」
「ねっ。良い感じなんじゃないのぉ~~。」
木綿子、写真を見ながら奈都美の左二の腕を肘で突っつく。
「翔には、お土産、どんなの~~???」
奈都美、
「かかかか。教えたげな~~い。シッシッシ。」
…と、その時、
「あっ。」
葉月、木綿子、
「…ん~~???」
葉月、
「ユッコ、私にも、写真、写真。」
奈都美、
「ねね。…あの…新入社員って…。なんなの…???」
その声に木綿子、写真を見ながら、
「あ~~。かかかか、おだ…のぶなが。最初、名前聞いたときに、みんな、びっくり。」
葉月、
「そりゃ、そうよ~~。みんな…マジでって…顔…。かかかか。…でも、うん。まぁ…、名前…漢字を見たときに…。そんな意識、ぶっとんだけど…。名前を聞くと、お~~~。なんだけど…、漢字を見たら…。特に……。しかも…。」
木綿子、
「うんうんうん。まっ、フルネームで、呼ぶことなんて、まず…ないから…。」
奈都美の右肩をトントンと葉月、
「だから、それからは殆ど、オダ君で、通ってる。」
奈都美、
「ふ~~ん。オ…ダ…くん…かぁ~~。…それにしても…。なんとも…。」
変顔しながら…。
「…オタク…的な…。」
その声に葉月、奈都美の右肩を叩いて、
「かかかか、そうそう、そんな感じ~~。」
木綿子も便乗して笑いながら…。
奈都美、
「ねっ。ねっ。」
葉月と木綿子、交互に見ながら、
「でしょ、でしょ。」
「お~~い、ナッちゃ~~ん。」
主任の大石康(おおいしやすし)から声を掛けられ、奈都美、
「あっ、はい。」
奈都美の傍に歩み寄り、
「これ…、頼めるか。」
奈都美に書類を渡して康。
奈都美、
「ふん。新しいの…。」
康、
「うん。」
内海、
「そうだ~~。新しい商品開発だ~~。営業の加瀬(かせ)が、会議中にふと浮かんだアイディアなんだと~~。」
奈都美、
「加瀬…さんが…。」
加瀬とは、加瀬優里亜(かせゆりあ)、食品会社クック・ル・ポット、営業社員である。

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