2日後、9月21日。橙はわずか数日ではあったが、
お世話になった田島川美耶子、そして夫でもあり、フレバーの専務でもある博陽に挨拶。
渚沙とは抱き合いながら…。
そしてフレバーの社員にも丁寧に挨拶をして再び病院に。
治療は継続中の薫郎、午前10時には救急車両で病院を出発。東京へと…。
薫郎の入院中に一度は見舞いに訪れた田島川美耶子、そして博陽。
「ゆずちゃん。頑張ってるみたい。渚沙と一緒に。」
「しかし、とんでもない事になっちゃったね~~。ユッキ。ははは。」
薫郎、博陽の口から出たニックネームに、
「えっ…???どうして…僕の…???」
博陽、
「ん~~。ユッキか…。阿川君が、教えてくれた。ゆずちゃんが、杉浦君を呼ぶときのニックネーム。かかかか。」
「阿川さん、綺麗で、素敵な人ですよね~~。」
そんな薫郎の声に博陽、
「ふん。けれども…未だに、男運に恵まれない。」
薫郎、
「うそ…。あれで…彼氏…いない…???」
美耶子、
「渚沙、あれだけの女性なのに…。まっ。甘えることがない…。…って言うのが、唯一の…欠点かな~~。」
「私たちも…、これでも…良さそうな男性…、紹介、しては…いるんだけど…。中々…。」
腕組みをして博陽。
薫郎、
「へぇ~~。」
そして夕方には東京の勝浦総合病院に到着。
橙から呉羽に、そして惇哉に。
呉羽、
「みど、ユッキ、東京着いた。」
翠、
「はい。私にもゆずからライン、入ってきてます。」
「うん。」
そして惇哉、
「来たか~~。」
出掛け先で千慧、
「OK~~。帰りに寄ってみる。勝浦総合病院だったわよね、コバ。」
呉羽、
「うん。よろしく。私も後で行く。」
「了~~解。」
呉羽から、出社はする必要ないから薫郎の傍にいてあげてと言われて橙、
そのまま薫郎を見守るように。
薫郎、
「東京…、帰ってきたか…。」
橙、
「うん。…後で、多分、みんな…来るかも…。」
「そっか。連絡してくれたんだ。」
「うん。こっち着いて、すぐ。矢萩リーダー、ユッキの傍にいてあげて、だって。だから、みんな、来るまで、いるよ。」
薫郎、
「はは。ありがと。」
そして、
「あ~~。ゆず、おま…。遊馬君…、行かなくっていいのか…???」
その声に橙、思い出したように、
「わっ!!!やばっ。巽…。今…。…あ~~ん。全然、連絡してな~~い。新幹線から、もう…必死だったも~~ん。」
困ったように、髪までぐしゃぐしゃにして…。
薫郎もそんな橙を見て困ったように…、
「おやおや。大変だ。大事な彼氏…。怒ってんじゃない…???」
橙、顔を膨らませて、
「…ん…もぅ~~。やっば~~。」
けれども、何故かしら、今、薫郎の傍で、そして東京に帰ってきた実感が、
不思議に橙の心を穏やかさにさせていた。
困ったようにしている橙を見ながら薫郎、笑顔で…。
そして、そんな薫郎を見て橙、顔を膨らませて…。
そして、笑顔に戻って、
「ユッキ…。」
「ん…???」
「ただいま…だね…。」
ニッコリと。
薫郎、一度瞼を閉じて、そして開いて、首をコクリ、
「ああ…。ただいまだ。」
そして、それから大凡30分後、ドアをガラリ。
「ハイ、ユッキ。ゆず。お疲れ。大変だったね~~。どんな感じ~~???」
千慧である。
「コバから連絡受けて東京…来てるって。」

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庄司紗千 花笠音頭
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