「阿川…さん…。あっ、いや…、渚沙…さん。こんなに綺麗なのに…。」
いきなりシートに座り直して、ジッと渚沙の顔を見て橙。
「かかかか。ありがと。素直に嬉しい。けどね~~。なんでだろうね。ほんとだよ。いいな~~って、思っている人でも…、1回…、2回、会ったら…、その後は…。みんな…ごめんなさいって…。」
渚沙。
橙、
「うそだぁ~~~。あり得な~~い。」
そんな木葉という女性に渚沙、
「ほん…と。どっか、キツイって言うのが…あるのかね~~。」
運転しながら、
「かかかか。」
そして、
「あ~~~。ごめんね。初めて話す人に、こんな話して…。…杉浦さん、初めて…会って…、っていう訳でも…ないんだけど…。ほら、以前にウチ来て、見学してったでしょ。」
「うん。」
「…あの時、いきなりピンときた。」
「へっ…???」
「あ~~。このふたり…、付き合ってるって…。」
橙、
「は…あ???」
「だって、いやいやいや。会社、見学しにきてて、あれだけ体もふたり、密着したように…。しかも、木葉さんと杉浦君、物凄い真剣さと、それからあんなにお互いに笑顔で、笑いながら…。」
そして少し考えながら、
「…とは言っても、傍にいる女性の人は…、間違いなく営業のトップか、なんか…。しかも、完璧にビジネスウーマン。そんな人と杉浦さん…出来ているなんて…思えなかったし…。それに、木葉さん、とっても…チャーミングだし…。」
口を尖らせて、渚沙。
橙、途端に、
「へっ…???あっ…???いや…。いやいやいやいや。私…。」
いきなり赤くなって、
「うそ~~~。あの時って、そんな…感じだった…???」
頭を右に傾げながら…。
渚沙、キョトンとして、
「ふん。いやいや。誰見たって、そんな風に見えるよ。あのふたり、出来てるって。」
途端に橙、両手をヒラヒラと振り、
「いやいやいやいやいや。全然…、全く…。私たち…。いや…、杉浦君と私、一切、付き合ってないから。」
渚沙、びっくりしたように、
「うそっ!!!!」
「…って言うか、杉浦君、今、ある人と、同棲中だから…。」
その声に渚沙、
「はいっ???うそ!!!」
橙、一瞬、
「あっ、ヤバッ!!!」
渚沙、左手を口に、
「う~~~っそっ!!!!マジで!!!…同棲って…。凄っ。」
橙、
「まじぃ~~~。言っちゃった~~。」
渚沙、
「かかかかか。OK。OK。極秘プロジェクト~~~。」
橙、渚沙に両手を合わせて、
「ごめんなさ~~い。」
「いやいや。びっくり。…いや…。…しかし…。ぷっ。でも…、ウチの女性陣、みんな…木葉さんと杉浦さん、出来ているって思ってるよ。」
「え~~~。参った~~。」
けれどもそんな橙に渚沙、
「でも…さ…。本当に、杉浦さんと…木葉さん…、何にも…ないの…???」
その声に橙、
「へっ…???」
目を見開いて。
渚沙、
「あ~~~。こりゃ、こりゃ。…な~~にやら…、ありそう…だね~~。…そして…、けど…、木葉さんにも…別に好きな人が…いるって~~~。かかかか。」
そんな渚沙に橙、まっすぐ前を向いて、口を尖らせて。
渚沙、そんな橙の顔を見て、途端に舌をチラリ。
「ふふ。」
「でも…渚沙さん…、良い匂い。そして…、なんだか…甘えたくなっちゃう。」
橙。
渚沙、
「え~~~へへへ…???」

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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。