翌日の夕方、病室のドアをノックして、中から、
「どうぞ。」
女性の声。
ドアを開けながら翠、
「失礼…します。」
知美、
「あら。いらっしゃい。お待ちしておりました。」
そして、ベッドを挟んで手前の方にいた女性も振り向き、
「あら。」
病室に入る5人に、
「みなさん。」
後ろの方で橙、
「あっ、柴乃さん。」
「今日は私、早番だから…見舞い、来たの。」
柴乃、
「みなさん、いつも、お世話になっております。」
翠、万美、尋音、
「こちらこそ、お世話様です。」
翠、
「あっ、遊馬さん…、これ…、みんなからのお見舞いで…。」
果物かごにたくさんの果物。
知美、翠以外の女性たちを見ながら、少し緊張した面持ちで、
「あ…、ありがとうございます。」
巽の前に翠、
「遊馬…君…???」
その声を聞いて巽、
「あっ…。」
そして、そんな翠の隣から顔を出して、
「巽…。」
その声に知美、
「…???」
巽、何かしら…恥ずかしい感じで、
「す…、すみません…。こんな大勢…。」
そして翠の顔を見て、
「…ごめん…。」
知美、
「あ…あの…。」
そんな知美の声に翠、
「あ、あ。ごめんなさい遊馬さん。こんな大勢で押しかけて…。」
「い…いえ。」
「みんな、私と同じ、会社の人なんです。そして、遊馬君の…、知り合い…と言うか…、お店にも…。」
柴乃、
「えぇ…、みんな…良い人たちです。」
そんな声に万美、口パクで、「ありがと。」
尋音、
「遊馬君、ウチの会社のお昼の食事…。あ、え~~と、デリバリー。…つまりは、お弁当の…宅配…???いつも、届けてくれていて…。それで…。」
知美、
「あ、あ~~。あ~~。」
巽、
「かあさん…分かってんの…???」
そんな巽の声に知美、
「あ、あ~~、あ~~。はは。いや…。」
首を傾げて、
「はは。」
巽、
「分かってないんだよ、これで…。」
飛香、
「クス。」
柴乃、
「今、レストランから、いろんな企業に、昼食のお弁当を宅配で届けるってスタイル、あるんです。ウチのルッポラも、そのスタイルを…。」
知美、目をパチクリさせて、
「えっ???レストランがお弁当…宅配で…???えっ…???じゃ…、何…、出前…???」
巽、
「かかかか。まだ出前はラーメン程度しか、知らないんだ。」
そんな巽の声に女性陣、和やかに。
知美、
「へぇ~~~。便利になったもんだ。」
「いろんなメニュー、あるんです。」
橙、ニッコリと。
そんな女性を見て知美、
「ふん。……。」
翠、
「あっ。遊馬さん…すみません。こちら…。」
自分のすぐ右隣りの橙の肩に手を。
「木葉橙さん。そして…。」
左側の万美に、
「泉水江万美さん。そして帯刀尋音。端が鑑飛香。」
それぞれが、
「初めまして。」
そして自己紹介。
知美、
「へぇ~~。巽にこんなに綺麗な女性の方々…。」
柴乃、
「巽君、かっこいいですからね~~。しかも…背ぇ高いし。」
翠たち、
「ふふ。」
翠、
「でも…意識が戻って、ほんとに…良かった。うん。」
そこに、ドアをノックし、開ける音、
「遊馬さん…、失礼します。」
入ってきたひとりの看護師。
みな、看護師にお辞儀をして…。
翠、
「あっ。」
看護師も、
「あら。」
「あの時は、ありがとうございました。」
翠にお辞儀をする看護師、
「こちらこそ。あらためて、看護師の沢木です。」
翠、
「逢坂です。」
その瞬間、巽の顔ばかり見ていた橙、
「へっ…???」

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