聞き覚えのある声。
知美、
「お前の働いているお店の店長さん、来てるのよ。」
枕元で知美。
巽、
「店長…。あ~~。店長、珂帆さん…。ごめんなさい。こんなんになっちゃって…。」
そして…体を起こそうとするが、
「あ…れ…???」
体が動かない巽、右半身…。
「あっ。そっか~~。俺…、脳梗塞…。」
珂帆、
「えっ…???」
知美、
「えぇ…。お父さんがこっちに着いて、話して、お昼過ぎには本人に…。」
「そうでしたか…。」
「リハビリも始めなければ…、そのためにも、本当の事を…。」
達樹。
珂帆、
「えぇ…。」
巽、
「店長~~。すんません。」
珂帆、
「うん。大丈夫~~???顔…見れて、安心した。」
笑顔の巽。
「もぅ~~。みんな心配して、心配して~~。お店なんか、巽君いないから、もぅ~~雰囲気も暗くって~~。ウチのエースなんだから~~。」
達樹、腕組みしながら、
「へぇ~~~。」
珂帆、
「えぇ~~。遊馬君、ウチではマルチですから…。できない事…ないですもん。それに、かっこいいし。ふふ。」
知美、
「なに、あんた、エースって…???」
びっくりしたように…。
「な~~に、言ってんのかあさん。冗談に決まってんでしょ。」
そんな巽の声に珂帆、
「あっ、そう。んじゃ、これからおかあさん、おとうさん連れて、お店…来てもらおうかしら。」
その声に巽、
「かかかか。参ったな、こりゃ。」
少しの沈黙…。
巽、
「店長…。」
珂帆、
「ん~~???」
「あの…。すみませんけど…。」
そんな巽の声に、
「うん。分かった。逢坂さんには…連絡入れとく。」
知美、
「昨日の…、あの人ね。」
巽の顔を見て…。
「うん。…昨日…、ず~~っと、一緒だったんだ。…けど…、東京駅着いて、それから…、記憶が…。」
そして、
「何かしら…運ばれているって言うか…、断片的には…。…でも…。」
知美も、
「すみませんけど…。本条さん…。」
珂帆、
「はい。分かりました。昨日、連絡先、交換してますから…。今…。ねっ。」
巽、
「ありがとうございます。」
知美と達樹に頭を下げて廊下に出て、スマホで…。
おしぼりの傍に置いてある翠のスマホに着信。
翠、
「ふん…???あっ。」
尋音、
「誰…???」
翠、
「ルッポラの店長、本条さん。昨日、電話番号、交換したの。…はい、逢坂です。昨日は…ありがとうございました。」
珂帆、
「逢坂さん、今…大丈夫…???」
翠、両隣を見て、頷いて、
「はい。大丈夫です。」
「巽君、意識、戻ってる。」
その声に翠、
「え~~~~。ほんとですか~~~。やった~~。」
すぐさま、両隣に、
「遊馬君、意識、戻ったって。」
その瞬間、4人共に、
「や~~った!!!!」
ガッツポーズ、そして手を叩く。
そんな音がスマホに…。珂帆、
「逢坂さん…???今…どこに…???…なんだか…???」
翠、
「すみません、店長。今、みんな…一緒なんです。そして…、私の…お店…、来てるんです。」
思わず舌をチラリと。
そんな翠を見て雅樂、
「ぷっ。かかかか。」
珂帆、
「…逢坂…さんの…、お店…???」
橙が翠に、両手を合わせて…。
翠、笑顔で自分のスマホを橙に、
「店長~~。ゆずです~~。」
珂帆、
「ゆず…ちゃん???」
「巽、大丈夫なんですか…???」
そんな橙の声に珂帆、
「…そっち…、今…、どうなっているのか…分からないけど…???…うん。巽君、意識戻って、ちゃんと話…出来てる。」
「ありがとうございま~~~す。」
橙、大声で…。
珂帆、いきなりビクンと、右目を瞑って、
「おっきぃ~~~。」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
《PR》
庄司紗千 きっと大丈夫
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。