そして、翌日、そのまた翌日。
そして日々を重ねても、お昼のデリバリー。
巽がジェシカでスタッフたちとのデリバリー商品でのやり取りはいつも通り変わらず。
巽と橙との間柄は一向に。知られる事もないまま。
けれどもスタッフの間では遊馬巽という男性は好印象。
つまりは、モテるのであった。時にはスタッフ数人から、食事のお誘いもあったり…。
丁重に断っていた巽でもあった。
けれども、度々の食事のお誘いに、その都度断っていたせいか…。
ある時、ひとりのスタッフから、
「遊馬君って~~。彼女さん…いるんでしょう~~。」
その言葉に巽、思わず、
「えっ…???」
そして目の置き場に困る。
スタッフの女性、
「あっ。あっ。あ。今のリアクション。絶~~っ対。彼女さんいる~~。」
その声に巽、
「あ~~。いやいやいや。それは…。」
またひとりの女性スタッフ、
「あ~~れ~~。おっかしぃな~~。ねっ。いるでしょ、彼女さん…???」
巽、
「参ったな~~。」
その時、
「はいはい、あんまりイケメン、困らせるんじゃないのよ~~。」
呉羽。
「こんなカッコいいのに、彼女、いない訳ないじゃない。でもね~~。それバレちゃうと、仕事に差し支えるもんね~~。虐めない、虐めない。」
ひとりの女性スタッフ、
「リーダー…。」
「ごめんね遊馬君。うちの子たち、一部を除いては、彼氏いない歴の女子たちだから…。カッコいい男性だと、ついつい…ね。」
「リーダー~~。」
「ははは。ごめん、ごめん。だって、こんなに大勢で遊馬君にアタックしても、困るの遊馬君でしょ。」
「そりゃ、そうだけど…。」
「ふっ。仕方ない。こんど山根マネージャーと一緒に、ご飯、一緒に行ってあげる。」
その呉羽の言葉にいきなり女性スタッフたち、
「やった~~。ほんとですか~~???」
呉羽、
「私が嘘ついてどうすんのよ~~。」
女性スタッフ、
「うわっ。ほっほぅ~~。」
巽、呉羽に向かって、一礼をして、頭の中で、
「…すみません。」
呉羽、巽に笑顔で、
「お疲れ様。」
既に周りに橙はおらず。翠たちとラウンジに移動していた。
巽、
「毎度で~~す。」
女性スタッフたち、
「来週もお願いね~~。」
「ありがとうございます。」
呉羽、営業ブースに、
「おやおや、飛香ちゃんだけ…???…へっ…???飛香ちゃん…お昼は…???」
飛香、
「あ~~。これ…仕上げてから…。
恥ずかしそうに。
呉羽、
「うん。分かった。山根マネージャーのデリバリー、ここ、置いとくね~~。トイレかな…。」
「はい。ありがとうございます。」
「あっ。そうだ、飛香~~。今度、みんなと一緒にご飯、行こ。」
その声に飛香、
「えっ…???ほんとですか~~。」
にっこりとした顔で、
「はい。お願いします。ありがとうございます。」
ラウンジでお昼を摂っている4人。
橙、
「チーフのお弁当、美味しそう~~。」
万美、
「…でっしょう~~。」
翠、
「ゆずちゃん。これ、食べてみな。」
ひとつのおかずを箸で示して。
橙、
「これ…ですか…???いいんですか…???」
翠、首を縦に。
橙、箸で摘まんで…、そして口に…。2秒後、
「…おいっしぃ~~~。」

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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。