「おかあさん。私。バンド、やりたい。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ いきなり可羊子、可南子の右腕を左肘で突っついて、
「お姉ぇ…。」

可南子、
「う…、うん。」
そして、
「おかあさん。」
きっぱりと。

そんな、妙にきっぱりと自分の事を、「おかあさん」と言う可南子に可憐、
「…ん…???」

「おかあさん。私。バンド、やりたい。」
一呼吸置いて。
「…いや…。バンド。やる。」

そんな可南子の声にいきなり可憐、目をパチクリさせて、
「えっ…???えぇぇぇぇぇぇ???…何…???どういう事…???」

留美子もキョトンとした顔をして。

「学校の友達からバンドに誘われてたの。そして今日、そのバンド、観て来た。凄い良かったの。キーボード担当してくれって、言われて。…でも、あの…。そのバンドのキーボードの人…、今、事故で、病院で…。バンド、継続できなくって。それで、バンドの人も…。他のキーボード弾ける人、探してて…。うちの学校の子が、そのバンドのエレキギター、弾いてて。その人が私が…。」
母の顔を見て、前を見て、懸命に両手でジェスチャーをする可南子。

その時、いきなり可憐、両手を前に、
「ちょ…、ちょっと待った、お姉ぇ!!!」

可南子、
「えっ…???」

「そんないきなり、のべつまくなしに喋られても、全く、何を言っているのか…、チンプンカンプン。」

「あ…。あ~~。」
可南子。

「それに…。バンドって…。何の事…???」

そんな可憐の声に、いきなりその場が沈黙。

「ぷっ。」
にこりと笑って。
「とにかく。ふたりとも、座ったら…。かかか。」
留美子。

「留美ちゃん…、笑ってる場合じゃ。」

そんな留美子の言う通りに、ふたり共に、ぐるりと留美子、可憐の背中を通って隣の席に。

「お姉ぇの…。ピアノの腕、みんな凄いって…。」
可羊子。

可憐、
「うん。それはおかあさんも同じ。」

「でも…。実は…今回のこの話…。本当は…私のクラスの男子から出た話なの。」

「カヨのクラスの…???」
可憐、そして、そのまま留美子の顔を…。

「…最初はね。お姉ぇも、この話、絶対、無理無理無理無理って…。」

可憐、
「うん。」

「部活…どうするって…、友達から言われて…。ピアノが出来るって…言ったら…、そこからトントン拍子に…。」
可南子。

「お姉ぇ…、凄いもんね。ジャンル関係なく弾けるし。」
留美子。

「もう今じゃ、泉川学院高校に、お姉ぇ以上にピアノ弾ける人…いないんじゃないかって。」
にんまりとして可羊子。

「ばか。」
可羊子の顔を見て可南子。

「…で…???それが何でバンドに…繋がるの…???」
可憐。

「1年の男子に、都内でも結構有名なセミプロのバンドがあるのよ。ライズって…言うんだけど…。」

「ライズ…???」
留美子。








※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 



《PR》
庄司紗千 花笠音頭

※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。