早朝の公園のベンチ。
和弘、安祐美の崩れた体まで膝を落として、
「大丈夫ですか…???」
安祐美、少しだけ黙ったままで…、
「えぇ…。えぇ…、大丈夫です。すみません。」
夕美子、
「おさ…ない…さん…。」
安祐美、
「最初は…、何の事なのかさっぱり…分からなかったんですけど…。」
夕美子と和弘、顔を見合わせて、
「…???」
「嵯峨さんの亡くなった日と、重なるんです。…もしかしたら…。あの子…。」
夕美子、和弘、
「…あの子…???」
ゆっくりと話し始める安祐美。
「何度も止めたんですけど…。それほどまでに、好きになってしまってたんでしょう…。私の止めるのも…聴かずに…。そして…、願いは…叶わず…。」
足元のプードルの頭を撫でながら、
「叶うはずなんて…ないんですよ。家族がいるんですから…。」
夕美子、
「おさ…ない…さん…。…もしかして…、嵯峨さんを…???」
安祐美、
「えぇ…。もしかしたら…、嵯峨さんに手を掛けた人って…。私の友達の…、杉浦秋穂(すぎうらあきほ)。」
その名前を聞いて夕美子、和弘、
「!!!!」
夕美子、慌ててウエストポーチから自分のスマホを取り出して、その女性の画像を…、
「長内さん。もしかして…、その…杉浦秋穂さんと言う女性…。この人では…。」
安祐美、そのスマホの画像を見て、
「えぇ、えぇ。この女性です。とっても優しい人なんですけどね~~。」
夕美子、
「長内さん、いきなりですみません。この…杉浦秋穂さん…、東京住永証券の…方…???」
安祐美、
「いいえ~~。都内の銀行員ですよ。」
そして、
「秋穂ちゃん…。嵯峨さんと…。関係…持ってたんですよ。」
夕美子、和弘、
「!!!!」
夕美子、ポツリと…、
「…やっぱり…。」
「いつも…頻繁にメールで連絡…取ってたんですけど…。数日前から、そのメールも止まったまま…。最後のメールが…。ママ…元気でね。…って…。」
「ママ…元気でね…って…???」
目をキョロキョロさせながら夕美子。
「長内…さん…。…その…杉浦さんって…今…???」
「横浜の…アパートで暮らしてますよ。」
「横浜の…アパート…。」
「えぇ…。横浜から…都内の銀行に…。…ある方のパーティが切っ掛けで…私たち…、嵯峨さんもそうですけど…。秋穂ちゃんと知り合いましてね…。それから…。」
そして安祐美、また両手を顔に…。
「どうしてしまったんでしょうかね~。秋穂ちゃん…。」
泣き崩れる安祐美。
和弘、
「長内さん。」
夕美子、
「おさ…ない…さん。」
和弘、
「長内さん…。立てますか…???」
ゆっくりと顔を縦に頷く安祐美。
自宅のマンションまで送り届けながら、わずかなりにも安祐美の話を聞きながらの和弘…。
煌、
「ワコウちゃん…。」
洋造、
「ワコウ…、それ…警察に…。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
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