「…ん…???…いや…。まぁ…何とか麻痺はなしか…。って。」
ジュリアン。
「かな…。」
将史。
瞳美、
「…ん…???」
「月曜日…。だな…。」
「…うん。…なんとか…なれば…。」
「まぁ…。もうけものだけど…。ものにしたかった…。でもな~。」
しかめっ面をして、右手人差し指でオデコを掻きながら、
「あそこまでやられちゃ…。」
「仕方ないよ。でも、可能な限りはみんなでやったんだし。ねっ、ジュリアン、遼君、ともくん、茉祐ちゃん。」
「だ~ね~。とにかく早く元気になろ、マ~坊。みんなで待ってるから。」
ジュリアン。
「おぅ。」
廊下を歩きながら、いきなり瞳美、
ジュリアンの肩を抱き廊下の横の廊下に曲がって。
「どしたの…叶ちゃん???」
「ジュリアン…、私…。」
そう言いながら自分の右胸にジュリアンの右手を…。
ジュリアン、
「何、これ???ドキドキしてんじゃん。」
「ジュリアン…、私…。」
何とも泣きそうな瞳美の頬を両手で触って、
「ふふ…。やっぱり…。叶ちゃん…。」
「どうしよ…、どうしよ…私…。」
「ふふ…、だ~いじょうぶだって。私が着いてるよ。うん。それに、ゴロ~さんもおばちゃんもいるから。」
「…う…、うん。」
「行こ行こ。」
翌日の土曜日、朝から翔太と愛美が将史の病室に。
「これが…病人の顔かって思うくらいに、元気な顔~。いいね~マサ。よいしょっと。果物買ってきたからね~。」
愛美。
「必要なもの、持ってきたから、まとめておくよ。翔太と一緒にマサの部屋から持ってきたわ。家の人は…???」
その愛美の話を聞いて翔太、将史の顔をチラリと見て、また窓の外を…。
「来る訳ねぇだろ。」
ボソッと将史。
翔太、
「まぁ…。だろうな…。」
「へっ…???どういう事…???」
机の上の電話が鳴る。
「はい。桐生です。あぁ…、お父さん。あぁ、あいつの件ですか…。いえ…、それは辞めて下さい。行く必要はありません。親子の縁は切ってあるんです。」
平然とした態度で電話の向こうに声を投げ掛ける桐生将紀、
桐生将史の父親である。
「父さんは何も心配せずに、静かに過ごしていてください。」
「全く…、お前らときたら…。」
祖父の桐生将治。

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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。