「そのびっくりじゃない~。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 浩二、思わず首を縦に振り、
また恭子に向き直った本郷に口まで布団を被ったままで、
こちらも顔を2、3度縦に振る。

「私の申し入れ、受けて下さり感謝する。…では失礼。」
ニッコリと笑い、軽くウィンクをして看護師と部屋を出て行く本郷医師。

数秒恭子と浩二は沈黙。
そしてようやく浩二が、
「…い…、今の…、先生…???」

恭子、顔を縦に2度振り、浩二の顔見て、ドアの方を見て。
浩二、
「うそ。うそうそうそうそ。」
左手拳を口元に、そして、右手で自分の右膝を叩いて、
「うっそ~、カッコ…良すぎない???」
もはや、笑顔で…。
「なぁ~、恭子、恭子、恭子!!!」

その浩二の声に何度も頷く恭子。

「いや~びっくり。完璧に日本版トム・クルーズだぜ、ありゃ。」

頻りに顔を縦に振る恭子。

「こりゃ、逆らえないな恭子???」

すると今度は布団を頭から被って…。

「…???…どしたの、恭子…???」

布団を被ったままで、
「もう、びっくりした~。」
「だろ~~。」

「そのびっくりじゃない~。」
「へっ…???…んじゃ…、どう…いう…びっくり…よ…???」

その浩二の声に恭子、
「……。」
「何…、どした訳…恭子???」

被った布団を捲って、
「キリンのお兄ちゃん。」
「はっ…???」



廊下を歩く本郷、
「ふ~ん…、俺…、彼女と…、どっかで逢ったか…???な~んか…、見た事…あんだよな…あの顔…???」

傍で歩く看護師、
「もしかして…、先生…、テレビで…???」
「はぁ~~???テレビで…???なんで…???」

「だって…、ある芸能人と…そっくりですよ、彼女。」
「へっ…、そうなの…???そんな人…いるんだ…???」

「はい。私なんて、びっくりしちゃって…。」
「ふ~ん…。…で、誰よ、その芸能人…???」

「あり…。」
「よぉ~本郷~、カミさん…どうだ、子供、生まれたって聞いたけど…。おめでとう。」

偶然横の通路から本郷医師を見掛けて、
肩に手を掛け話し始める先輩医師の速水譲。

看護師、
「お疲れ様です。それでは…私は…。」
「あ~、ありがとね、弓くん。」






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庄司紗千 花笠音頭

※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。